#58 正解と不正解 その4
【作者より】
昨日は更新できなくてごめんなさい。
「こんにちはー」
「やあ」
修と達也が生徒会室に着いた頃、雄大と聡がたくさんのモニター画面を眺めていた。
雄大達が彼らの声を聞いて、入口に視線を向ける。
「聡クン、意外なコンビがきたぞ!」
「そうだね。達也くんと吉川くんの組み合わせって珍しいよね!」
「僕が生徒会室に向かっている時、先に達也先輩が歩いていたので」
「偶然だったよな」
「ハイ」
男子高校生4人でワイワイ話している時に鈴菜は生徒会室のドアノブに手をかけようとした時、「おがすず?」と声をかけられた。
彼女は驚き、声の主の視線を合わせようとする。
鈴菜は政則だと判明したが、少し嫌そうに「なーんだ、木崎くんか……」と台詞の棒読みをするような口調で返事をした。
「なーんだはないだろ。ところで、どうした?」
「べ、別に……なんでもないです」
「なんか珍しいよな。おがすずが「木崎くんか」って言うの。普段は「木崎くんでしたか」って言ってるのに」
「たまにはいいじゃないですか」
「まぁ、そうだけどさ。こんなところにいても何も始まらないぞ」
「そ、そうですね」
彼はドアノブに手をかけ、「どうぞ」と扉を開けながら彼女を先に入れ、あとから入る。
「おっ!」
「今度は2年生コンビだ!」
「ちょうどいいタイミングできましたね!」
「木崎と鈴菜はそういう関係なのか!?」
彼らが入ってくるなり、すでにいた雄大達出迎えられた。
他の3人はまともなコメントなのに対し、達也だけは残念なコメント。
「ちょっと、おがたつ先輩!?」
「私達は同級生という関係ですが、そういう関係ではないですよ!?」
「おがすず!」
「だって本当のことじゃないですか!」
「そうだけどよ!」
愉しそうにニマニマ笑っている彼。
一方の政則と鈴菜は達也に睨みを聞かせながら、口論に発展させようとしている。
「鈴菜先輩、政則先輩。落ち着いてください!」
「吉川くんがそう言うならば……」
「一旦、落ち着こうか……」
「達也先輩も人を冷やかすことはしないでください」
「……ハイ……」
彼女ら3人は反省したかのように頭を下げた。
雄大と聡は苦笑しながら、その光景を眺めている。
「そういえば、吉川から話したいことがあるらしいぞ」
先ほどまではニマニマしていた達也が真面目な表情に切り替え、他の生徒会役員に告げるのであった。
2017/12/31 本投稿
※ Next 2018/01/01 2時頃予約更新にて更新予定。