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#51 繋がった答えとなかなか繋がらない答え その1

 修は音楽を聴きながら、「マニュアル」という名の分厚いクリアファイルを少しずつ読み進めている。

 最初の項目は生徒手帳に書いてある定番の学則や生徒心得、生徒会会則などを拡大したものが載っていた。


「最初の方は生徒手帳に載ってる定番のことばかりだな……」


 彼は先ほどの調教(レクチャー)のため、鈴菜がそれらをすべて飛ばして『心理学』の項目を開き、講義らしきものをしていたことを思い出す。


「なるほど……僕が生徒手帳を読んだだろうと判断したから、鈴菜先輩は速やかに『心理学』のページに飛ばしたのか……」


 彼女はおそらく修が生徒手帳をあらかじめ読んでいると思ったのだろうと推測した。

 しかし、彼はそれを()()()()()()()()()()()()()

 修は重要そうなところのみ読んでいなかったので、「そんなのもあるんだ」と呟きながら大きな字で読みやすいマニュアルを読み進める。


 彼がマニュアル(それ)を読み進めていくうちに、まだ最初の方しか進んでいない『心理学』の項目をすべて読み終え、その内容の奥深さを感じさせられるようなことがたくさん(つづ)られていた。


 そして、修は次の項目を読み始めようとした時、あるものが書いてある項目に入ろうとしていたのだ。


「ん……?」


 彼はなんだか訳の分からない項目に入ってしまったと思いながら、ミニコンボから流れている音楽を机の上に置いてあるリモコンを押し、曲を一時停止させる。


「な、なんだこれは!?」


 修の視界に入ってきたものは『生徒会役員殺戮要綱(・・・・)』という生徒会役員の殺戮動作を記された項目に入ってしまったのだ。

 彼は何も知らずにここまで読み切ってしまったので、仕方なく軽く触れておこうと、ページを(めく)ろうとする。


 そして、次の瞬間――――。

 修はあの時(・・・)のことを思い出してしまったのだ。


 それと同時にある一部の答えが繋がったということに――――。

2017/11/16 本投稿

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