#14 委員会と生徒会役員決め その2
「――――いけませんか?」
修は教室の空気が重くなっていることに気づき、クラスメイトに問いかけてみた。
他のクラスメイトがざわめき始め、視線は一斉に彼の方に向けられる。
「オイ!? まさか、本当に生徒会役員をやらないよな?」
「正気かよ!?」
「お願い、やらないで!」
「き、吉川くん。本気で言ってるの!?」
彼らから修に訴えかけられるような雰囲気が漂っている。
「一応、生徒会役員をやることは視野に入れていることは本当の話。しかし、委員会の方も兼任となれば話は変わる」
しかし、彼は「本当に役員をやるかは分からないけど」とつけ加えた。
「そうだよね。さっきも話したけど、委員会と兼任の件は私もよく分かっていないからね」
担任である佐藤もあまり生徒会のことは理解できていない。
おそらく他のクラスの担任教師もそのことを理解している者はあまりいないのかもしれない。
「あっ、この高校の生徒会でみんなに伝えていないことがあった。みんなは噂とかで聞いたことがあるかもしれないけど、「嘘をついたら間違いなく生徒会役員に殺傷」されるから気をつけてね」
「「ハイ!」」
「「分かりました!」」
「一応、新入生は8月までは猶予期間があるから今は大丈夫だけど、9月からは慎重に行動したりしてね」
修は佐藤の話を最後まで耳を傾けていたが、ある考えを眩ませていた。
1つ目は生徒会役員はやらず、周りのクラスメイトと合わせて委員会活動に精を出す。
2つ目は委員会活動も生徒会役員もどちらも頑張る。
3つ目は生徒会役員をメインにする。
以上、3つの選択肢が今の彼の中で存在している。
「………………(いろいろと悩ませるな……一応、委員会もどれにしようか考えておかなければな)」
修がそのことで考えている時に、「一応、生徒会役員をやってみようかなと思っている人も委員会活動はどこにするか考えてもおいてね」と言われたので、委員会選びのため、黒板に視線を移すのであった。
2016/12/08 本投稿