愛に名前を、想いに言葉を
あなたは「アイラブユー」をどう訳しますか?
「心中しよう」
「アイラブユー」をそう訳してみた。
かの明治時代の偉人たちは「月が綺麗」だとか「次はいつ会えますか」とか言ってたらしい。
イキなこと、言ってくれるじゃん。
今でもあたしそう思ってる。
偉人たちに、失礼かもだけど。
あたしたちが今使っている書き言葉への試行錯誤っぷりなんて、めちゃくちゃ尊敬するし頭なんか到底上がらないけど。
君に会って世界が変わった。
灰色だった世界に、明確な色がついたなんて陳腐な言葉なんか似合わないくらい。
退屈で窮屈だった日常が、素敵で不敵な日常にまるっと変わるくらいだったんだ。
決して「死にたい」わけじゃない、「あなたのためなら死んでもいい」わけじゃない。もし頼むとしたら、あたしのために死なないで、だ。
でもあたしたちの関係を未来永劫続けるために、永遠なんて永久なんてないと知りながら一緒に飛び降りたっていいじゃない?
でもあたしは、本当はね、おじいちゃんおばあちゃんになるまで生きたいって思うよ。
もっともっと、二人でたくさん経験してからでも心中するのは遅くないんじゃないっ?ってね。
それほど重い愛。
それほど重い想い。
偉人の言い分はおおむねあってる。
月が綺麗って、誰かと見てないと出てこないよねぇ? 次はいつ会えるかって、また会いたいから聞くんだよねぇ?
心中しよう、も、たぶん、あなたのことを独り占めしたいくらいに愛してるから、あたり以外の誰ともトクベツな思い出作らないで!みたいなことだよ。
考えたあたしが言うのもなんだけど。
あたしにもそんな人、出来るのかなぁ?
この想いは、やっぱり重いかなぁ?
あたしは、あたしの前であたしの大切な人が笑っていてくれればそれだけでお腹一杯になりそうで。
でもね。
最高の殺し文句で愛の言葉をささやかれたら、絶対あたし、その人に惚れちゃうよ。