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破壊者  作者: ZODIAC
7/11

episode 7 真実の力

教室に戻り机に座って俺は一人考えていた



まず破壊者に選ばれる条件は



破壊者の根源たる赤い玉のようなものに接触すること



校長先生はこの学校で生み出すと言っていたが



これでは全く生み出せない



一体学校は何をしている


頭に暖かい感触がしたと言うのがどうも引っ掛かる



「亘君?」



俺が気がついた時には渡来が心配そうな顔で見てきていた



「いやちょっと考えごとをしていただけだ



何か用か?」



「ただ亘君が怖い顔をしていたから気になって」



「そんな怖い顔していたのか



それはすまなかった」



「何もなかったらいいの」


話をしていたら先生が来たので渡来は自分の席に戻った



「みなさんお疲れ様でした


今回は特別授業と言うことで破壊者について説明します



破壊者はクリエイトに唯一対抗できる者であるが


毎回全滅に終わっている


破壊者は1st、2nd、3rdと分けられ君たちは4thとなります



また能力にも違いがあり中でも2ndの力が強大だったと言われています



4thの君たちの能力は物質を魔力で構築し武器に変えることが出来る能力です



だから歴代の中でも一番の魔力を有することになります」



先生が話している中一人の男子生徒が頭を抱えて苦しみ始めた




「もう時間ですか



みなさん頑張って乗り越えてくださいよ」



俺は確認のために席を立ち辺りを見渡すが全員が頭を抱えて唸っている



「君の時とは違うでしょ



2ndの桐谷君」



「まさか今回はクリエイトの処置の応用を!?」



「そのまさか



魔力を増幅させるには魔力を流し込むのが一番手っ取り早いのよ」



「この学校の先生には破壊者が混じっているのか?」


「3rdの者たちがね



クリエイトと契約して生き延びているのよ



私は一般人だけどね」



「脳を紋章代わりににしたのか?」



「質問多いね



予想が合ってるよ」



一人また一人と唸っている者が減った



「みなさんよく耐えられましたね



これで君たちは4世代目4thの破壊者よ



早速だけど何かイメージして武器を作ってみて」



生徒は思い思いに武器を作っていった



「亘作らないのか?」



大地が話しかけてきた



「俺は一般人だから出来ないよ」



そんな大地は自分で作成した武器ガントレットを見せてきた



「いいだろ」



大地は昔空手を習っていたから恐らく格闘を選んだのだろう



「いいんじゃないのか」



「そうだろ」



大地は嬉しそうに頬を掻いている



大地と話していると渡来と佐原がやってきた



「大地、武器ガントレット何だ



亘は?」



「俺は一般人だから無いよ」



「何で一般人なのにこのクラスにいるの?」



「多分俺の戦闘能力が評価されてこのクラスにいるのだと思う



それより二人の武器は?」


「じゃあ私から



私の武器は盾と長剣よ」



そう言うと佐原は両手を出して盾と長剣を出した


両方光をイメージしたのかとても輝いている



「私の武器は



私は両手銃よ」



渡来は両手に銃を召喚した



俺の持つ銃とは違い最新の技術が使われているのが見た目から感じられた


「結局亘の武器って何なのよ?」



「俺か俺はベルトに着けているセットだ」



俺は腰にいつものセットを召喚した



「それじゃなくて前に出した刀じゃないの?」



「あれは拾いものだからよくわからないんだ



ただ刀の鞘が使えるから使っているだけだ」



「一般人だから専用武器無いのか



しかしそれでよく勝てたね



あの優等生に」



「たまたまだよ」




「早く席に着きなさい」



先生は手を叩いて席に座らした



「言うの忘れてたけど



仮に1stと2ndが生き残っているのが確認されたら


抹殺してくださいね」



俺はそれを聞いて唾を飲み込んだ



「まあめったに無いことだけどね」



先生が俺にチラチラ目線を送ってくるので



無視をして外を眺めた



また授業もこれが最後だったのでこれから訓練が増えるとの報告がされて授業が終了した



「1st2ndを見つけたら抹殺か」



俺はポツリと呟いた



俺からしたら欲しくて手に入れた力じゃ無いので


今からしたら無いほうがいいと思える



この力のお陰で運命を狂わされたからな



俺は立ち上がり鞄を持って教室を去ろうとしたら大地が話しかけてきた



「みんなでパーティーするんだが亘も参加するだろ?」



「いや俺は用事があるから先に帰るわ」



俺はどっちかというと早く教室が出たかったから返事だけすると教室を出た



「何だよあいつ」



俺には理解出来ない



何故呪われた異端の力を欲しがるのか



そんなに力が欲しいのか?



俺は力を手に入れてから良いと思ったことは無い


しかしあえて言うなら人助け出来ることぐらいである



元々破壊するための力なので使いすぎると世界を壊しかねない



こんなことを考えていると学園の外に出ていた



寮に帰ってからもやることも無いので



近くの森ででも剣の素振りをすることにした



「久しぶりだな」



そう呟き森に入り素振りを開始した



素振りを開始してから二時間が経った



今日はこれくらいだろ



俺はふと何かを思い刀を出すことにした



俺は刀を出し眺めた



この刀は専用武器ではないのか?



試しに抜こうとするがやはり抜けない



不思議なのが拾った物なのに何故俺の魔力に反応するのだろうか?



専用武器が反応するならまだしも



拾い物だからな



「そんなに不思議なのかその刀が」



俺は声に反応して刀を構えた



「そんなに身構えないでよ」



影から一人の男が出てきた



「誰だ貴様は?」



「私はその刀を錬成した者でございます」



「何だと!?」



「正確には私の師匠がメインでサポートをさせてもらったのですがね



何故君の力に反応するのか教えて欲しいですか?」


俺は頷いた



「まず何故その力に反応するのか



それは師匠が破壊者だったからです



1stの



師匠は自分の魔力を込めて最強の刀になるように鍛え上げ



結果常人では抜けないようになりました



師匠以上の魔力を持たないと」



「その師匠はこの刀を何故手放したのか?」



「それは師匠がこの刀に飲まれてしまったからです


師匠は暴走する前に自分で命を絶ち私にこう言い残しました



「この刀を人目のつかない場所に封印をしてくれ」と


私はあの祠を作り刀を封印しました



しかし一年前に祠が破壊されたのを感じ



あなたが刀を持ち去って行くのを見かけました」



「この刀は人を飲み込む妖刀なのですか?」



「今は封印がされていて飲み込まれはしませんが



半分しか力を発揮されていません



しかし解除も方法がわかれば簡単に解除できてしまう



いわばこの刀は破壊者のために作られた刀なのです



あなたは解除のやり方を知りたいですか?」



俺は、俺は………



この力の真実を知りたい


破壊するための力ではなく



誰かを助ける力になるのではないのかと



「お願いします」



俺は深々とお辞儀した



「わかりました」



俺は説明を受けて理解をすることが出来た



「まずこの刀を抜くことが出来るだけでも凄いことですよ



あと妖刀への変換の乱用はしないでください



体が持たなくなります



使いどころを考えて使ってください」



「了解した



ところでこの刀は俺の専用武器ということでいいのか?」



「そうですね



刀とあなたの魔力が同調してきているので専用武器ってことでいいです」



改めて自分の専用武器となったこの刀をまじまじと見た



「この刀の名前は?」



「紅葉です



妖刀持の名前は村雨です」


名前があるとやはりしっくりくる



「では私はこの辺で」



「あなたの名前は?」



「私はただの弟子ですよ



ではまた会いましょう」



弟子は丁寧にお辞儀をして森の中へと消えていった



「一体誰なんだ?」



next episode



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