episode 5 何がために
スローペース更新すいません
朝の日差しと目覚ましにより快適な目覚めだった
俺は洗面所で顔を洗い制服を着て
学校の支度をしていった
準備をしているとインターホンが鳴ったので出ると
大地だったので少し急ぎ
扉を開けた
「おはよう」
挨拶を交わして鍵を閉めた
「じゃあ行くか」
エレベーターに乗って下に降りて
受付に鍵を預けて寮を出た
そのまま食堂に向かった
俺たちはそれぞれ朝食を選んで座る席を探した
探していると佐原が手を振っていたのでテーブルに向かい座った
渡来も一緒だった
二人と挨拶を交わし食事を取った
食事を取っていると昨日のメガネ君が
昨日の面子を従えてやって来た
「おはよう渡来さん」
渡来に挨拶をするが
渡来は何の興味を示さなかった
「ところで君」
恐らく俺のことだろうがあえて無視をして食事をとった
「君だよ君
桐谷亘君」
「何のようだよ」
「口を慎みたまえ
私は君より年上なんだぞ」
俺は初めて年上だと知った
「用件は?」
「今回は大目に見てやる
「用件は君と決闘する「いやだ」
俺はメガネ君が話をしている最中に断った
「そんなに嫌なら
私は無条件で渡来さんを彼女とする」
渡来はばつの悪そうな顔をした
「何が無条件だ
最初からそれが目的だろ?」
「では決闘するかね」
渡来のほうを見ると
頼むと合図を送ってきていた
「わかったよ」
俺はため息混じりに言った
「では放課後闘技場に集合だ
では渡来さん後ほど」
お辞儀をして去っていった
「ごめんね私のために」
「別にいいよ
あのメガネ君の彼女は嫌だろ?」
「うん」
「ならまかせろ」
俺がグッドサインをした
「ありがと」
渡来は笑顔で返してくれた
俺たちは食事を終えて教室に向かった
俺はこの後も順調に授業を受けていった
授業の合間も放課後の決闘の話が広がり
俺にいろんな話が飛び込んでくる
例えば
「相手は名門の家系で
クリエイトの処置も受けていて
学校で1、2を争う腕だぞ」
などなかなか強いとの話がよく入ってくる
授業がすべて終わり支度をして大地たちに闘技場を案内してもらった
中に入ると観客が何人もいた
転校生と優等生の試合なので楽しみなのだろう
「よく来たね
君は動きやすい格好に着替えないでいいのかい?」
メガネ君は動きやすい格好に着替えており金色のマントをなびかせている
俺はブレザーを脱いでカバンと一緒に置いた
「俺はこれでいいよ」
「なめられたものだよ
それでいいならいいけど
では武器を召喚したまえ」
メガネ君の武器は双剣で片方ずつ色が違った
俺はいつも通り腰に武器を召喚した
「そんな安物の剣でいいのかい」
「こっちのほうが使いやすくてね」
「では君が勝ったらどうするんだい?」
「渡来に近づくな」
「私が勝ったら渡来さんは私の物だ」
「人を物扱いするな」
「何か言ったかい?」
「いや何も
じゃあ大地たちもギャラリーに上がっていてくれ」
「亘頑張れよ」
「頑張りなさいよ」
大地と佐原はギャラリーに上がったが
渡来は残っていた
「渡来もギャラリーに行けよ」
「私はあの椅子に座るから上がらないんだ
あと物扱いするなって言ってくれたの嬉しかった」
「いや当たり前のことを言っただけだ」
俺は照れながら言った
「桐谷君が勝つことを信じてる」
渡来は最後に言って椅子に座りに行った
俺は前を見た
「では始めるとするか
早く渡来さんを手に入れたいですからね」
「そうかよ」
相手は武器を構えた
ブザーが鳴り決闘が開始された
メガネ君は片方の剣で縦に斬ってきたので
俺は横にずれてかわすが
もう片方の剣で横に斬ってきた
俺は反応して剣に手を添えて宙に舞って避けた
地面に降りてそのまま右足で腹を蹴りにいった
メガネ君の腹に蹴りが入って少し後ろに下がった
「少しはやるみたいですね
では私も力を出しますよ」
メガネ君は魔力を剣に集中させた
すると片方は炎帯びて
もう片方は電流が音をたてていた
クリエイトの能力が受け継がれているみたいだ
俺は流石に剣を両方抜いて魔力を纏わした
「やる気になりましたか
行きますよ」
相手は青色の魔力を纏って早いスピードで斬りかかってきた
俺は相手の斬撃に合わして剣で受け流し
足払いをしたが
魔力を纏ったせいか反応速度が上がっていて
ジャンプでかわされた
着地をして回し蹴りをしてきた
俺は右手でガードするが
衝撃が強く耐えきれず吹っ飛ばされ
俺は地面に叩きつけられた
「クリエイトの力が薄いと言ってもなかなかだな」
そんなことを言っているうちにメガネ君は目の前に来ており
両剣を振りかざしてきた
俺は半分立ち上がった体制で受け止めるが立ち上がることが出来ない
「殺す気ですか?」
「殺さないとは言ってないが」
最初から殺す気だったのか
だから殺気立っていたのか
「いつまで耐えられるかな」
メガネ君は魔力を増やして剣を強化した
俺の剣が熱で溶けてきている
「魔力が強すぎる」
「もうすぐですよ渡来さん」
メガネ君が注意を反らした
「今だ!!」
俺は左手の力を抜いてメガネ君を左にながし右に抜けようとした
「甘いですね」
メガネ君は体勢を崩しながらも剣を突き刺してきて
横腹を擦れた
カッターシャツは焦げて
少し火傷を負った
俺は気にせず距離を取った
剣は溶けており使いものにならないので捨てた
「武器はなくなったぞ
降参するかい?」
「降参する…………………………………………………とでも言うと思ったか」
俺は右手に魔力を集中させて何もない空間につきだした
すると空間が裂けて黒い刀が出てきた
ギャラリーのほうからは疑問の声が上がっている
「君はそんな方法で武器を隠していたのかい
そんな高度な技術は感心するね」
どうやらメガネ君は知っておりあまり驚かなかった
俺は左手を鞘に
右手を刀の持ち手に持って構えた
「抜かないのかい?」
「貴様ごときに抜く必要がない」
「状況がわかっているのかね
まあいいけど」
メガネ君は急接近してきて斬りかかってきた
「見せてやる」
俺は刀に魔力を集めて
炎帯びた剣に叩きつけにいった
剣は刀の鞘に当たると甲高い音とともに折れた
そのまま回りながらもう片方の剣にも鞘を叩きつけて折った
折ったあとは隙だらけの腹に蹴りを入れた
メガネ君は吹っ飛び仰向けに倒れた
俺はメガネ君の首に鞘を突きつけた
「降参する?」
「まだだ!!」
メガネ君は右手に炎を作って近距離で放った
俺はギャラリーから見えないように左手に赤い魔力を纏って相殺しその時の衝撃で煙が上がっている
「やった、やったよ」
煙から出てきたメガネ君は近距離で放ったから勝利を確信したのか喜んでいる
「爪が甘いな」
俺は煙から出てきて
赤い魔力を纏ったまま鳩尾に拳を入れた
相手は声にならない声を出して気絶した
俺は立ち上がって刀を空間に閉まった
「また剣買わないとダメだな」
俺はそんなことを呟いていると
静かだった会場に歓声が上がった
「すげぇ勝ちやがった」
そんな声が聞こえる
メガネ君を運び出そうといつも連れている連れがやってきた
「そいつに伝えとけ
もう渡来に近づくなと」
連れは頷きメガネ君を運び出した
俺は会場を去ろうとしたら渡来が近づいてきた
「本当にありがとう桐谷君」
「亘でいいよ」
「じゃあ亘君ありがとう」
「君はどっちでもいいか
素直にお礼を受け取っとくよ」
ギャラリーから大地と佐原が下りてきた
「早く闘技場を出ろよ
人がたくさん来るぞ」
俺カバンとブレザーを取って
俺たちは闘技場を後にした
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