あなたは殺人事件を目撃してしました。
あなたも、何個犯人の特徴を覚え警官との証言のシーンで言えるかやって見ましょう。
「や、やばいっ!!」
イツキは大学の帰りにとんでもない現場を見てしまった。それも怪しげな人物が女性をナイフで刺しているという光景だ。夜遅くという事もあって辺りは閑散として誰の姿もない。街灯が等間隔に並んでいるだけで他には光といえるものは何もないためとても暗買ったがちょうど光の近くのところで犯行に及んでいたため、特徴はわかる。
黒いパーカーを目深に被り、後ろ姿で顔はよく見えない。中肉中背と言った感じで歳は30ぐらいだろうか。ナイフは左で持っているため左利きなのだろう。それと他に特徴は、その男が後ろを向いた時のパーカーの後ろには竜のイラストが描かれている。靴は長靴のようなものを履いていて去り際に横顔が一瞬だけ見えた時に特徴的だったのは少し高めの鼻。ただ一瞬すぎてそれぐらいしか見えなくてどんな顔なのかは分からなかった。腕には高そうな腕時計がチラッと見える。
「あ、逃げる!」
その男はイツキには全く気づいていないようで一目散に逃げていった。イツキは足がすくんでその場から動くことができなかった。そこから動いたのは数十分してからだちった。イツキは急いで近くの交番へと駆け込む。この場所からそう遠くない場所にあったその交番は誰もいなかった。どうしようかと考えていると後ろから「どうしました!」とといういうな声がする。ここの交番の人だと思われる警官が入り口に立っていてイツキは安堵する。その警官は黒い袋を重そうに持っている。
「人が...人が刺されているんです!!」
「え?」
「怪しげな男が人を刺して...!」
「その刺された女性はどこに?」
「こ、こっちです!」
イツキは震えながらも案内した。
そこからたくさんのパトカーや警察が現れててんやわんやだった。刺されたのは20代ほどの女性で盗られたものは特になかったらしい。
第一発見者となったイツキは自重聴取を受けることになった。相手は駆け込んだ時にきた警官。早速イツキはその男の特徴をいくつか聞かれた。それに対してスラスラと特徴をどんどんと述べていく。イツキは結構記憶力が良い方で一度見たあの凄惨な光景を頭の中に蘇らせながら語って行く。
「顔とか..見た?」
「いえ、後ろ姿だったので...。去り際に一瞬見えましたがあまりにも一瞬だったので...」
「そう...なんとか思い出す事ってできない??」
「うーん...」
「それがわかれば犯人を検挙するのは簡単なんだけど」
「と言われましても...」
イツキが考えている最中もその警官は左の手でペンを回している。一向に考えてもその顔は出てこなかった。
「そこを何とか!」
「と言われましても...」
警官がしつこく聞いてもやはり思い出すことはできなかった。それを聞いてその警官は「そっか...」と言って椅子を引く。今日は最高気温が27度という事もあってこの署内はなかなかの暑だ。エアコンが効いているわけでもなく扇風機が首を左右に振っているだけだった。
「暑くないんですか?
「え?」
「こんな日にも長袖で」
「ああ、まあ暑いけど決まりだからね」
「そうなんですか...」
「まあいいや、とりあえずこれでおしまい。危ないだろうから送ってあげるよ」
「ありがとうございます」
「何か思い出したら言ってね」
「はい」
イツキはその警官と共にパトカーに乗り込む。後部座席に座り、イツキが道案内しながら帰ることにした。
何とか案内で家に着く。
「ありがとうございました」
「いえいえ」
「何か思い出したらきてくださいね」
「はい」
イツキは見守れながら家に入って行った。
「...次のニュースです。○○市にて、小島イツキさんの遺体が発見されました。イツキさんはナイフで刺されていて、先日女性が刺された事件との関連を調べています...」
ほぼ全部を言えたあなたはとても記憶力はいいですね。ですがそれだとこの主人公と同じ結末に行き着いてしまうでしょう。
それはなぜかって?この警官、中肉中背だったり左利きだったりとやけに犯人との特徴と似ていませんか?
そいして何より主人公イツキが事件を告げるシーン。
「怪しげな男が人を刺して...!」
「その刺されたく女性はどこに?」
「人を刺している」としか言っていないのになぜかそれが女性であると知っている。つまりこの警官が...。
そしてそのパトカーに乗ったイツキは色々と特徴を覚えていたので口封じに...。




