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エアストヴェルト  作者: 工藤準
第四章 奴隷の国
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ご機嫌取り

とある街、優一によって壊滅状態になった街。

ブダック王国から聖騎士長が派遣されていた。

「これは随分と派手にやられたもんだな」

大通り、街を見渡す聖騎士長の元に一人の兵士が駆け寄る。

「ゼレス聖騎士長!この街、ブテナを襲撃した人物は、どうやら気の力を扱う者と先ほどウィルソン聖騎士から報告がありました。ウィルソン殿は、その者との戦闘において重傷を負っています」

「他に情報は?」

「はっ!その男と一緒に居たと思われる二人の女性が上級冒険者から目撃したと報告を受けてます」

「何か、その冒険者の特徴はあったか?」

「二人はローブを被っていて特徴は分かりませんが、一人は白髪ロングの人間の女とのこと」

「すぐにその冒険者から詳しく特徴を聞き出し、人相付き手配書を発行しろ」

兵士は敬礼すると、ブテナの元から離れる。

「そこの兵士、街の門番をしていた者をブダックに連行しろ。王の許可のち 打ち首とする」

兵士は数人の仲間を連れて門番を捕えに向かった。

              ▼▼▼

優一達はヤマタイトナメクジとビックキング蜘蛛を討伐し戻っていた。

男達は作業を再開し一日で全員分の家を建て終える。

そして、日が暮れ夜になると人々は達成の宴をしていた。

優一も出来上がった料理を食べていると、琴音とティファリアから冷たい視線を向けられていた。

「悪かったって」

「何が悪いのですか?」

「私は別に怒ってませんよ」

二人の笑顔から殺気を感じ取る優一。

「無理やり討伐に連れて行ったことです」

優一は警護になり謝罪を始めた。

しかし、二人は許してくれず、優一は男性陣たちが作業している間に、こっそり女性陣たちに頼んでいた、果物で作ったアイスを二人に手渡す。

「これは?」

「エアストヴェルトに実っていたフルーツで作ったアイスです」

二人はアイスを食べると、あまりの美味しさに口元が緩んで、笑顔になった。

「美味しい!!」

「まあ、今回だけは大目に見ます」

二人は機嫌を直してくれて優一は、ホッと安心する。

                    〇

数日後。

崩壊した国を修正して、小さな町を作り終えた優一達は、旅の再開の準備を終えると町の人達全員見送りに来ていた。

「優一殿、琴音殿、ティファリア殿、十分に気を付けてください」

ガレスに見送りの言葉を掛けられると、人混みの中から二人の少女が前に出てくる。

一人は獣人(ベスティア)の女の子。黄色と黒色のツートンの短い髪にまだ幼いながらも凛とした顔つき。冷たく黄色目の少女は物静かな印象を感じる。

もう一人は、人魚(ホーリー)の女の子。青く長い髪で、気が強そうな顔つき。ツリ目で髪と同じく色は青い。

「私も連れて行ってください。三人のお役に立ちたいのです。お願いします!」

「うちは、生まれ故郷に連れて行って欲しいだけだから役には立たないけど、連れて行ってくれるかしら?」

優一はオデコに手を当て、ため息を付く。

「あのなぁ~」

「いいではありませんか」

「私もいいと思いますよ」

「私も付いて行きたいです!」

「おい!」

優一が止めようとしていると、もう一人旅に付いて行きたいと名乗り出た。

それは、ラティスであった。

「私も優一様達に付いて行きたいです」

「あーーもう分かった!もう駄目だからな!名乗り出ても連れて行かないからな」

優一は、渋々三人の同行を許した。

「優一殿、いいのですか?」

「まあ、何か危険な事があったら、今の俺達なら何とかなるし、それに危なくなったらティファリアの《転移魔法》ですぐにこの街に送り戻す事も出来るからな」

「そうですか…ではお気をつけてください」

今度こそ、優一は出発した。


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