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エアストヴェルト  作者: 工藤準
第四章 奴隷の国
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怪しい会談

優一は街で奴隷の店がどこにあるか聞き周り特定する事に成功した。

日は落ちて薄暗い中、優一は誰にも気づかれる事無く店の中へと侵入する事に成功した。

店の中には奴隷はおらず、オーケストラの様な舞台に多くの赤いクッション性の椅子が並んでいた。

優一は気づかれない様に慎重に店の中を調べていると、壁の隙間から風が流れて来るのを感じる。

壁を調べてみると、壁は反転して優一は奴隷たちのいる場所を発見した。

檻には売れ残りと書かれており、首輪には値段が書かれていた。

そして、中には子供から大人まで多くの人が奴隷の首輪を付けられていた。

奴隷たちの目には光は無く、生きる希望を失ったような、死んだ目をしていた。

奴隷達が優一に気付くと食べ物をねだる。

「お願いします。この子にご飯を・・・残飯を恵んでください」

ガリガリに痩せた男の子と女の子と母親。

身体中に拷問を受けたであろう傷跡のある男女。

「・・・お腹空いた」

奴隷たちが騒ぎ出すと、奥の方から声がした。

「うるさいぞおめえら!!黙ってろ!」

巨漢の男が(むち)を鳴らすと。奴隷たちが怯えだし、沈黙する。

優一は巨漢の男の後を付いて行くと、奥には商人と昼間、見世物にされていた獣人(ベスティア)とエルフを見つける。

暗くてはっきりと見えなかったが二人共、特徴的な耳なのですぐに分かった。

商人がお金の計算をしていると、後ろから誰かが来る足音に優一は気づく。

高そうな鎧を着た男は商人と握手をすると、何か会話をしていた。

優一は微かに聞こえた会話から、鎧着た男の名前が(ウィルソン)だと分かった。

ウィルソンは、檻の中を見て高笑いをする。

商人が檻に灯りを照らすと中にはエルフと獣人(ベスティア)だけで無く、もう一人いた。

「ここで会えるとは思ってもいませんでしたよ!ガレス殿」

優一は灯りを照らし檻の中にいた人物を見て驚愕する。

四年前に優一、ミティシア、ティファリア、琴音を王都の軍勢から逃がしてくれたソルト街の街長、ガレスであった。そしてエルフは、何とリリィであった。

「剣豪で名高かった貴方が街の領主になって引退したと聞いていたが、まさかこの様な形で会えるとは」

瘦せ細ったガレスは男の話を無視して沈黙を保つ。

「まあいいでしょう。三日後のオークションが楽しみですね。貴方は、一体誰に買われるのでしょうね!そこのエルフと獣人(ベスティア)を愛玩具として手に入れたらあかつきに、売れ残ったら私が買ってあげますよ」

男は高笑いをする。

「それでしたら、あちらに売れ残ってる奴隷を買い占めて頂くと有難いのですが・・・」

「あのような何の取柄もない、栄養失調を抱えても邪魔なだけです。労働にも戦争にも送り出せない家畜などいりません」

「分かりました。それでしたらオークションが終わった後にイベントをやりますので良かったら参加してみてください」

「イベントとは何ですか?」

「売れ残った奴隷を日頃のストレス発散に好きなだけ殴るなり蹴るなり、何でしたら殺しても構いません。殺処分の手間が省けますので」

ゲスの笑みを浮かべながら話す商人とそれに同調するかのように笑うウィルソン。

その一部始終を見ていた優一は誤って音を立ててしまう。

「誰だ!」

ウィルソンは音がした方に振り替える。

優一は慌てず息を殺して隠れ続ける。

しかし、ウィルソンは優一の方に向けて剣を突き出す。

優一は目に留まらない速さで攻撃を交わし、店の外へと出のであった。

ウィルソンと商人は奴隷部屋から逃げた優一に気付かず、暫くの間、警戒態勢を取っていた。



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