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①旅立ち
作者は飽きやすい性格。小説放置有り得ます。行き当たりばったりです。この時点で、主人公の名前作者も知らない。
晴天雲一つない良い日差し。ポカポカと太陽は干した洗濯物たちを涼し気な風が通り過ぎ、協力して乾かす。精霊達の声は今日も賑やか。自分で建てたマイハウスから出てウッドチェアに腰掛けながら、読んでいた本を木の机に置き呟いた。
「そうだ、旅に出よう」
勢いよく身体を起こす男。カランと氷の溶けた音を聞き、本のお供共に飲んでいたグラスを手に取り飲み干す。部屋の中へと戻り、まるで変わらない日常の様に軽やかに荷物の準備をしていく。リュックサック1つに着替えと、お金と旅に必要な日用品だけ。
マントと帽子を羽織り、玄関を振り向いて呪文を唱える。
《時止》─ときとめ─
一瞬だけ大きく光り、光に包まれるログハウス。まるで、時間が停止した様に無音に包まれる。これで良しと頷く男は、さっと身体を翻して土を踏み締めた。男は簡単に世界へと羽ばたいたのだ。玄関にメモ書きが1枚、
『100年程旅に出ます。探さないで下さい。邪神──』