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フォンタジーな世界をさまよう女性

彼女達にとっては大阪でさえ遥か遠い所であった。「そんなに遠くでは便りも届いていまい。さて 娘よ

これからそなたはどうする。国元に帰るか?」と 聞いてからすぐ「それも 出来づらいであろうの」と頷く。

何故ならこの時代の娘が親元を遠く離れて大奥勤めに来るのは、多くは口減らしの為 一生奉公の事が多かった。老女はチサもそういった娘の一人と思ったのである、しばらく考えた後「案ずるな 松島殿と我が身は永年の友であった。これからはこの梅山が世話親となって遣わす。ゆえに心おきなく身を任すが良い、悪いようには計らぬゆえ」と 優しく言ってくれた。そうして「今は急な事とて気も高ぶっておろう。およの そなた面倒を見てやるがいい」と 女の一人に言い残して他の女を引き連れ部屋を出て行った。チサは布団に身を伏せ泣きじゃくっていたが、次第に頭ははっきりしてきた。およのという人の良さそうな娘はチサの背をさすりながら「旦那様が ああ言って下さったのだから、もう心配することは無いわ」と優しく言ってくれる。

「ここは大奥なんですか?」震える声でチサは尋ねた。さっきチラッとは聞いたがまだ信じがたい。「そうよ

変な事聞くのね」 (やっぱり聞き違いではなかった)くらくらと眼まい 「誰の時代 徳川 豊臣」まるで噛み付くように聞くチサにおよのはびっくり 呆れたようにしげしげと顔を見て「あなたのお国まで関ケ原の事は

届かなかったの 豊臣は滅びて徳川三代様の御代よ」 「三代 将軍 家光」虚ろな声でつぶやく 三代将軍なんと300年 いや それ以上昔の事では無いか。過去の事では無いか。(タイムマシン タイムマシン)その言葉があの山中老人がふともらしていた言葉が今   明日へ続く

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