先天想像流体理論。
「。」シリーズの第六作目です。
タイトル↑の「。」シリーズから他の作品が読めます。
錆び付いたレッテルと、憂れ病んだ新体系。
整列も寸同と弄んでは弦を弾いた。
嗚呼、僕は何処へ向かえばいいんだろうよ。
嗚呼、劣等は僕を指し刺し笑え。
綜警商権迎え迎え、想定遥も密偵蜜丁。
現代人類も、小さく小さく見えなくなった。生前の響きいざ知らず。
空を渦まけ理想と違え、主は世代の先を観た。
終世の知己は正も捲った、先天ドウレイ症候群死を孕め。
「お主は何を望む」
主は仰有った。
世間と立憲、警報省令吉報節操ピコピコ鳴らせ。
箱の中の人と間まだまだまだまだ。
「縁は終い世、我は掬おう」
稀代の王は手を伸ばす。反乱狂乱親鸞香蘭ランラン光る眼が舞った。
刹那よ今よ赤旗振った、貴船の後ろに陰太系。
夕楽は舞え舞え世代を創れ。沈む日崇む火ビリビリ光る。
弾丸五つ、手拍子八つ。
王へと敬礼死へと挨拶。
世代は失せず、消えず。
古臭い油まみれの商店と、噎せかえる程の太陽が照る砂煙。
月は九龍の塔の裏へ廻った。
分厚い布切れ首に巻き、砂を被った目を隠す。
どうも、地には慣れないらしい。
「よう、坊主。ホレ水だ」
渡された水はしょっぱく、塩臭い。
中には茶色く濁った苦変の清水、末期の王政枯れた枯れた。
「坊主って呼び方はよせ」
「つれねぇガキは嫌いだ、飲んだらとっとと俺に寄越せ」
白髪の老人はけたましく怒鳴る。
老人ってのは好きじゃない。
生きる老害、理念すら最早とうに衰退。
だけど、嫌いじゃない。
染みが付いた水袋を投げ渡し、疲れた馬に水をかける。
じゅうじゅう。
焦げる音と焚き上がる白煙。ガソリンも赤ゲージ、次の街が限界だ。
「しかし、おめぇはどこで射的なんて覚えたんだ?」
「知らないね」
暗がりの木影から漏れ出す太陽系の焔は痛い。
廃れた襟を立ち上げ、伸ばす。
恋文隠し、ハンドル握る。
儚く縮れた声となれ。
「君の元へ逢いに往きます」
「お待ちして居ります」
これは、思く、儚く、紡ぐ慈悲恋。