無機質な日々
なぜか日常的なものが書きたくなり、書きなぐりたくなり、徒然なるままに。
人はどんな不幸を背負っても生き続けることができるのだろうか?
「くそったれぇぇぇぇぇ!!!」
遠くに見える夕日がますますこの気持ちを憂鬱にさせる。
俺の名前は鏡 真一。とことんついてない男だ。いや、人生においてどん底で這いつくばってる男かな。
まだ20代前半という若さで300万という借金を背負い、更には正社員として働いていた会社が倒産。
友人だと思っていたやつらはどんどん俺から遠ざかっていった。
「まぁこんなもんだよな。俺の人生なんて」
とか言いながら、道の小石を蹴飛ばしてみる。
今はバイトの帰り道。
1人暮らしをしているアパートへと帰るころには、なんとも言えない虚無感に襲われていた。
「今日も全滅かーー!」
携帯電話の転職サイトに登録してみたものの、面接から内定が出ないという、負のスパイラルに迷い込んだことは認めない。否、認めたくない。
「もう、今日は寝るか!」
飯も食わず、シャワーだけ浴びて布団に転がり込んだ。
と、しばらくして、
ジリリリリリリリリリッッッ
「ぬはぁっ!!」
寝ようと思ってた矢先、けたたましい携帯の音で目が覚める。
表示されているのは借金の取り立て業者の名前。
思わず頭を抱えこむ。
どうする?そんなの簡単。いつものように無視するだけ♫
やがて鳴り止んだ携帯を手に、
「着信音変えよ…。いやーむしろ着信拒否しちゃうか!」
なんて陽気に言ってみるものの、いやいやいやいや、そんなことしたら家に取り立てにくるぞと落ち込む。ひたすら落ち込む。
「ったく。なんだよ俺の人生は……。」
今日何度目かのため息をつき、布団に潜り込んだ。父親は生まれた時には他界し、母は借金残して消息を立ち、会社は倒産して来る日も来る日もバイト三昧。
正直死を覚悟したこともある。
所詮、人は1人でしか生きていけない。
上っ面だけの友人もうんざりだ。
親戚中にもどんだけ頭を下げて回ったか。
誰にも分かんねえだろうな。俺の苦しみは。
そんなことを悶々と考えているうちに、ゆっくりと眠りに落ちていった。