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少女の旦那様
頭がふらふらする。あの夢のせいで最近は寝ていても起きていても辛くなっている。周囲の人たちに心配される日々だ。
「本当に大丈夫ですか?」
「やっぱり少しお休みになられたほうが…」
「大丈夫」
心配そうな顔を見合わせる2人に身支度を頼み食堂へ向かう。いつもの通り席についている旦那様に挨拶をして自分の席へ座る。
この屋敷の中で私の心配をしないのは目の前にいる旦那様だけだと思うとなぜだか微妙な気持ちになった。
「ふぅ…」
寝不足が悪化するにつれて食欲も落ちている。食事も少なめにしてもらっているにも関わらず残してしまった。
「…食べなければ死ぬぞ」
そう旦那様に話しかけられて驚く。
「それとも死にたいのか?」
「え、いえ。食欲がなく、申し訳ありません」
「そうか」
「はい」
驚きつつも返事をする。
「では早く部屋へ戻れ。眠いなら寝るといい」
「はい。ありがとうございます」
…これは、心配されていたのだろうか。
「そうだと、いいな」
なんだか今なら悪い夢を見ずに寝れそうだ。




