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少女と義母
「はじめまして。アマリリスと申します」
「私はチェナルよ」
名乗りあったところで会話が途切れる。
何か言ったほうが良いのだろうか?
「はい。よろしくお願いします。チェナル様」
「ええ。よろしくね?アマリス」
「アマリリスです」
「あら、ごめんなさいね。私、名前を覚えるのが苦手でいつも間違ってしまうのよ」
「いえ、お気になさらないで下さい」
そう言ったところでまた会話が途切れる。
チェナル様は私の胸元を見て何故か深刻そうな顔をした。
「ねぇ、あなた、そこに何をもっているの?」
言われた意味が解らず首を傾げる。
「私が見たことない印。一体誰の…それよりもこのままではあの子に被害が…あってもいいか。でもこんなに美味しそ、いやいや、綺麗な魂の子が見知らぬ誰かに持って行かれるのは悔しいわね」
チェナル様は何か言っていたが小さな声で私には何を言っているのか分からなかった。
「ごめんなさいね?」
チェナル様が笑顔で私に手をのばしながらそう言った。
その手が私の頭に置かれた瞬間、目の前が真っ暗になった。




