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少女の別れ
ついにやって来てしまった。
真っ白い婚礼の衣裳を身にまとい、薄く化粧をした私は実年齢より2つは上に見えるだろう。
「花嫁様。こちらへどうぞ」
言われるままに馬車に乗り込む。
ここへ初めて来たときと同じように、だけど確実に違う何かを持って。
違うのは私の心かそれとも服装か、一番違うのは私の身を案じ心配してくれる人がいるということだろうか。
「花嫁様。どうかお元気で!」
「レディとしてこれからも精進して下さいまし」
2人に頷くと馬車は走り出した。
この国から目的地まではそう遠くない。
遅くとも日暮れには着くだろう。
私は振り返らず馬車の中で2人に向かって小さく呟く。
「ありがとうございました。サヨウナラ」




