悪役王子としてゲーム内に転生しましたが、RTA知識でハッピーエンドまで駆け抜けます！

この世界は「ゲーム」だった。だが、神々のシナリオは、たった一人のプレイヤーによって、根底から破壊された。男の名はゼノン。彼は、ゲームのエンディングまでのタイムを競う「RTA」を行っていた。タイムを縮めるためには、バグも犠牲も厭わない。
だが、この"世界”の優しさに触れ、誰も死なない完璧なハッピーエンドを求めるようになってしまった。

百年後。ゼノンの魂を宿す平凡な青年レクスは、世界がゼノンの遺した「バグ」に蝕まれていることを知る。それは、彼が最速クリアのために切り捨てた、無数の「IFの物語」の悲鳴だった。

「絶望の勇者」を名乗る、別の世界の“主人公”。
「電子の亡霊」と化した、天才科学者の“親友”。
そして、世界のバスクリプトそのものを書き換えようとする、神々の“エラー”。

次々と現れる、ありえたかもしれない「最悪の結末」たち。レクスは、自らが救うべき世界の罪を背負い、かつてゼノンが切り捨てた全ての物語を救済するため、絶望的な戦いの連鎖に身を投じる。

これは、この"ゲーム"を"世界"に上書きするための、作者とプレイヤー、NPCが交わる壮大な戦いの物語である。
君が信じたハッピーエンドは、本当に正しい結末だったのか？

別タイトル『アストラル・リライト』