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3ページ目 王立魔法学専門学校アルカナム

空を飛ぶ馬車に乗り込んだアティアとイフェリアの双子は私と目を合わせるなりこっちにやってきた。

「心配したよ~。最近来てなかったからさ」

しっかり者のアティアが言った。

「ゴメンて。()()()()最近入学試験の勉強とかでチョー忙しかったんだから」

「久しぶりすぎて忘れてるんじゃないかな?私が誰かを」

少し怒った声で言われた。それでも、どこから見てもイフィアだった。()()()()であるはずがない。

「え?イフィアじゃないの?」

「私はアティアだーッ!」

最後は絶叫のような声になりながら、私に一般攻撃魔法風刃(ウィンドカッター)を当ててきた。寸前で、風の元素障壁(エレメンタルシールド)をかける。無慈悲な真空の刃は私の防御魔法に阻まれ四散。同時に私の防御魔法も四散した。正直なことを言って、あれ(ウィンドカッター)を食らっても痛くなかったはずだ。それくらいの威力だ。でも、あれがイフィアの攻撃なら私はもうこの世にいなかっただろう。

アティアのスキルは大地系攻撃の威力増。それに対しイフィアは風の攻撃増。

『「攻撃増」は元素障壁(エレメンタルシールド)を貫通する』つまり私のあの壁はただの置物になっていたということだ。

「確かにアティアだったな。今の攻撃、イフィアなら私はもうこの世にいない」

「わかったなら、よし」

明るい声でアティアが言った。そして、隣で何かモゾモゾ動いているな、と思い見てみるとレーアが必死に笑いをこらえ顔が真っ赤になっている。こらえきれなくなると、苦笑を漏らした。

しかし、本当にきれいな街だ。外に目をやるとジジミューの広場が見える。第三都市というだけあって露店も多い。

―――ジジミュー。古来より北部高原とルナティック平原を結ぶたった一本の道が通る交通の要所。

東西の山脈、東の朝明山脈、西の炎煌山脈この二つの山脈は如何なる魔法・箒でも越えることのできない高さにあり、この山脈の間にあるジジミューは国防の拠点といっても過言ではない。近年では北部が平定され、魔族の反乱は減り続けているが、魔王軍の侵攻もとどき始めているのも事実だ。

飛ぶことができないため、私たちを乗せた馬車は大人しく地上を進む。

三時間後、山脈を越ると、再び、大空へ舞い上がった。

数分後、グリフォンが見えた。でも、あのグリフォン、ただのグリフォンじゃない。

グリフォンの鎧をまとい手綱がついている。

「グリフォン航空警備隊だ!」

誰かが声を上げた。なるほどな。航空警備をする特殊部隊がいるとは聞いたことがあったけど、見るのは初めて。騎乗している人の顔は兜のバイザーを深く下ろしているため分からない。

そこからまた、三時間が経過した。さすがの私たちも、寒さには耐えきれず、トランクからローブを出し始めた。北部高原は年間平均気温が8F(フロア)か10Fくらいのため春の今でもかなり寒い。

奥に「北部空島諸島」が見えたのはそのころだった。巨大な時計塔がある島を中心とした空中城砦を改築した学校。大陸に一つしかない魔法学校「王立魔法学専門学校アルカナム」。

そして、私たちが今から入学する学校。

どうも。LYONです。ここまで読んでいただきありがとうございます。

まだまだ初心者ですが温かい目で頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。

それではまた次回でお会いしましょう。see you next time.

追記 NEW単位:1F=1℃~1.2℃

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