街へ行こう(5)次女視点
暑い!今日の太陽は本当に強烈だ。けど、こういう日は逆にテンションが上がる。太陽ってすごいなぁ…核融合の力でこんなに熱と光を放ってるんだもん。核融合って、本当に面白い技術だと思う。水素がヘリウムに変わる過程で、膨大なエネルギーが生まれるなんて、想像するだけでワクワクするよ。しかも、それを地球でもうまく利用できるようになれば、エネルギー問題も一気に解決するんじゃないかな。
「お姉ちゃん、聞いてよ!太陽の中で毎秒どれくらいの水素が燃えてるか知ってる?」私は長女に向かって話しかけたけど、彼女は少し疲れた顔をしているみたいだ。やっぱり、心配しすぎだよね。核のことが最近ニュースで取り上げられすぎてるせいで、みんな不安になってるんだろうけど、私にとっては逆に面白くて仕方ない。あんなに「核、核」って騒がれたら、嫌でも興味が湧くじゃない?
もちろん、核分裂は欠点も多いし、すごく危険だっていうのはわかってる。だからこそ、使い方次第では本当にすごいエネルギー源になるとも思う。実際に今、原子力発電所だって動いてるし、そのおかげで電気が安定して供給されてるんだから。丁寧に扱えば、核分裂だって夢のエネルギーの一つだと思うんだ。けど、やっぱり本当の理想は核融合だよね。
核融合なら、燃料がほとんど無尽蔵だし、放射性廃棄物も少ない。それに、事故が起きても核分裂みたいな大惨事にはならないんだ。地球規模の食料問題やエネルギー問題が解決するかもしれないって考えると、未来に対する期待で胸がいっぱいになるよ。
太陽って、私たちの存在そのものを支えているわけだから、もしそれを制御できるようになったら、どれだけすごいことになるんだろうって思う。人類が自然の力をコントロールして、自分たちの未来を切り開くって、考えるだけで震えるほど興奮する。
「核融合さえ実用化できれば、人類はもうエネルギーで悩む必要がなくなるんだよ!」私はまた、興奮して話し続ける。長女は優しく私の話に相槌を打ってくれてるけど、やっぱり彼女は少し心配そうだ。まあ、それが長女らしいところでもあるんだけどさ。
私がこんな風に未来のことを考えてワクワクしているのに対して、彼女は今この瞬間のことをずっと心配している。もちろん、核戦争なんて冗談じゃないけど、そんなことが本当に起こるわけがないって信じてるんだ。だって、政府だってそんなに馬鹿じゃないし、みんなそれを防ぐために動いてるはずでしょ?
バス停に着くと、少しだけ日陰に入って、ふーっと一息ついた。太陽が強すぎて、ほんの少しでも影に入るだけでホッとする。ふと、空を見上げると、その青い空に何か希望が詰まっているような気がした。もしかしたら、私が生きているうちに核融合が実用化されるかもしれない。そんな未来に向かって、私たちは進んでいるんだって思うと、胸が高鳴る。
「そうだ、街に行ったら新しい科学雑誌を探さなきゃ。最近、核融合の研究がどう進んでるか調べたいし…」自然と口元が緩む。興味は尽きないし、知りたいことはまだまだ山ほどある。
この暑さの中で、私は未来への期待を膨らませていた。今はちょっと心配事が多いかもしれないけど、私たちはもっと大きな可能性を持っている。




