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宣戦布告?


「ねえ、今年のクリスマスさ、イルミネーション見に行こうよ!」


「イルミネーション?」


「そう!すっごく綺麗なんだ!」


「そうなんだ」


「昼はモールに行って、夜はイルミネーション見るの!いいでしょ?」

 腕を絡ませながら僕の顔を見上げるゆいちゃん。


「う、うん、クリスマスっぽいね!」


 僕達はデートの予定を話しながら下駄箱で靴に履き替える。

 

 校門に向かっていると遠目でも分かる、たいちくんの姿が。振られたのに何しにきたんだよ。僕は少しムッとした。


「あっ、たいちだ」

 ゆいちゃんはあまり気にしないタイプのようだ。

 

「よっ!」

 そう言って手をあげるたいちくん。


 下校時間と重なっていた事もあって、周りはざわついてる。


 あの人かっこよくない?


 うちの制服じゃないよね。


 誰の友達だろ。


 そんな声が所々で聞こえてくる。僕はゆいちゃんに聞かれるのが嫌だった。僕みたいにパッとしないやつとたいちくんみたいに華やかな人が比べられるんじゃないかって気が気じゃなかった。


「どうしたの?」

 そんな僕の気も知らずゆいちゃんはたいちくんに話しかけた。


「ちょっとかずきに用があってさ、このあと暇?」


 なんだろう用って。たいちくんはいつも僕を不安な気持ちにさせる。


「別に何もないけど」


「ゆい、ちょっとかずき借りるわ」


「う、うん」

 ゆいちゃんは不思議そうな顔で見ている。


「ゆいちゃん先帰ってていいよ」


「ううん、一緒に帰りたいからここで待ってるね!」

 朝の事もあってか、今日はやけに僕にべったりなゆいちゃん。

 

「分かった、じゃあ少し待っててね」


 ゆいちゃんを残し僕達は場所を移動した。近くの橋の上で、周りに誰もいない事を確認しているたいちくん。


「用ってなに?」


「なんかかずき怒ってる?」


「怒ってはないけど」


 怒っているというより、僕はたいちくんの存在が邪魔に感じていた。



「ゆいから話は聞いてんだろ」


「まぁ」


「俺、中学校の頃に親が離婚して、引っ越しとか進学の事でバタバタでさ、気付けば高校生になってて」


「そうなんだ」


 たいちくんの身の上話なんか興味ないのになぁ。僕は早く戻ってゆいちゃんと帰りたくて仕方なかった。



「俺さ、初めて会った時からゆいの事が好きだったんだ」


「え、そうなの?!」


 小学生の頃のたいちくんはいつもゆいちゃんの事をからかったり、意地悪をしていた。まあ好きな子には意地悪してしまうという典型だったんだ。


「うん、だから文化祭でゆいと会った時は運命だと思った」


「そ、それで?」


「お前らが付き合ってるのは知ってる、だけど俺そんな簡単に諦められない。そのぐらい本気なんだ」


「は?自分が何言ってるのか分かってるの?」


「分かってる、本当はゆいの幸せを願えば、ここで引き下がる事もできる」


「じゃあ」


「でもな、ゆいは俺と再会したばっかりで戸惑ってるってだけかもしれないし、完全に希望がないわけじゃないと思うんだ」


「そんな勝手な事言われても。僕達はずっと一緒だったんだ、楽しい時も苦しい時も大変な時期もあった。それがあって今があるんだよ」


「分かってる、お前らには俺と比べものにならないほど一緒に過ごした日々がある。でも俺だってゆいを思う気持ちは負けてない」


「‥‥たいちくん」


 僕は何故か他人事とは思えなかった。


「クリスマスの日、もう一度告白するつもりだ」


「は?!」


「報告はしたからな、後から聞いてないとか言うなよ」


「え?!」


 報告ってより宣戦布告じゃん!



 ‥‥‥ってあれ?なんかデジャブ?

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