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不安


 翌朝、こんな時でも起こしに行かないといけないのかと少し気が重かった。でも学校遅れちゃうと可哀想だしな。僕は渋々ゆいちゃんを起こしに行った。


「おはよう」

 ゆいちゃんの部屋に入るといつもと同じ光景が広がっていた。だか、一つだけいつもと違う事があった。


 それは、ゆいちゃんのスマホが枕元にあった事だ。いつもなら充電しながら机に置いているのになんか怪しい。疑いたくなかったが疑心暗鬼になっていた僕はスマホをそっと取り、画面をタップした。


 ロックはかかっているがパスワードは大体予想がつく。しかし、そこまでして見るべきか否か悩んでいた。が、結局やめる事にした。知らない方が幸せな事もあると思ったからだ。

 

「ゆいちゃん起きて」

 僕はゆいちゃんの肩を揺すった。


「うーん、おはよう」


 ゆいちゃんが起きたのを確認すると、

「今日は先に行くから」

 僕はなんだか居づらくて先に学校に行こうとした。


「待ってかずき」


 ゆいちゃんは僕を呼び止めた。


「なに」


「昨日はなんかごめん」


「気にしてないよ」


「嘘」


「本当だよ」


「かずきに言わないといけない事があるの」


「それ、今言う必要ある事?」

 僕は聞きたくなかった。嫌な予感がしたから。


「一応報告した方がいいと思って」


「なに」


「実は昨日帰った後たいちから電話があったの」


「‥‥うん」


「告白された」


「それで‥‥ゆいちゃんは何て言ったの」


「もちろん断ったよ!かずきと付き合ってるから無理だって」


 意外だった。ゆいちゃんの昨日の態度を見る限り僕は絶対振られると思ってたから。


「そうなんだ」


「なんか不安にさせてたみたいでごめんね」


「別に不安になんかなってないけど」

 強がっていてもゆいちゃんにはお見通しなんだろうな。


「だからさ」


「ん?」


「こっちきて?」


「なに?」

 僕はなんだろうと思ってゆいちゃんの近くに寄る。


「目、瞑って」


「なんで?」


「いいから」


 僕はてっきり何かくれるんだと思っていた。だか、今回は別の意味で期待を裏切ってきた。


 チュッ。


「えっ??」

 

 ゆいちゃんが僕のほっぺにキスをしてきたのだ。


「これで仲直り、だよね?」


 僕は心臓が口から飛び出るんじゃないかと思うくらいドキドキしていた。


「ゆい‥‥ちゃん?」


「ん?あぁ、かずきには刺激が強すぎた?」

 意地悪そうに笑うゆいちゃん。


「いや、ビックリしたけど。なんかありがとう」


「なんでお礼?変なのー」


「う、嬉しかったから。僕なんか一生キスとか出来ないと思ってたし」


「私だって勇気だしたんだからね!」


「そうだよね、だからありがとう!」


 最高に幸せだった。ゆいちゃんといると、僕の人生にどんどん花が咲いていく。たいちくんには悪いけど僕はゆいちゃんと幸せになります!


「じゃあ準備するから待ってくれる?」


「もちろん、待ってるよ。一緒に行こう」


 僕はリビングに行きテレビをつけて待っていた。なんか専門家が天変地異がどうとか言っている。今年のクリスマスにひっくり返るとかなんとか。僕はこの類の話は興味なかった、現実味がないから。

 

「お待たせ!行こっか!」

 ゆいちゃんが制服に着替えて部屋から出てきた。


「うん、少し遅れ気味だから急いで行こ」



 その時の僕はまだ気付いてなかった、入れ替わった代償を払っていない事に。


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