第12話 朱雀の間
今回は短めです。
『俺は4、朱雀の間を選ぶ。さぁダイアリー、俺らを、世界を救うプロテクターを異世界に連れて行け…!!!!!』
僕らは白い光に包まれる。
そして僕らは第一の異世界「朱雀の間」へと遠征したのだった。
白い光に包まれたあとどのくらい時間が経ったのだろうか?
僕は手足の感覚を取り戻していき目を覚ます。
「…ここは…いったい…?」
あたりを見渡すと一面の田んぼが広がっている。空は青く染まり風も心地よく吹いている。
「あー、すごくいい天気だ…なんて日記日和なんだろう…」
今まで戦闘続きで忘れていた日常を噛み締める。
僕は日々起きた出来事を日記に記録するのが趣味だ。こんな風情のある風景を見たら日記を書かないわけにいかない。
『壊れた世界を救うために日記の力を借り今ここに僕は徒然なるままに語ろう。
僕は僕じゃない
ならば自分とは何なのか?
ここに存在する僕は何者なのか?
この初夏の風と風景がそんな考えを薙ぎ払ってくれる。
そうだ、そうなんだ。
僕は僕、ここに存在するのが僕。
』
「…よし、こんなところかな」
僕は日記を閉じ辺りを見回す。こんなに平和な時間はいつぶりだろうか?時間にしたらたった1日か2日ぶりなのだが濃密な日々だった。
「相棒さんよ、日記を書く気持ちもわかるがお前さん、みんなとはグレたっぽいぞ?」
そんな日常は即僕の目の前から去った。
僕のことを相棒、そう呼ぶ彼は外見小学生の女の子、口調はオッサンだ。しかも世界の神秘に干渉する日記でもある。
そんな彼、いや、彼女から話しかけられたら僕の日常は崩壊する。
「え、他のみんながいない…?僕とダイアリーだけしかここにいないのか?」
「ああ、ここに召喚されたのは俺とお前だけだ。ここはおそらく佐々木妹が言っていた朱雀の間で間違いないだろう」
そうか、僕らは朱雀の間とかいう現実世界を補強する世界に来たんだった。
「みんなはここに来てないのか…?」
「俺にはわからねぇ、しばらく相棒と二人きりになりそうだははははは!!!」
いやなんで笑ってるんだこの日記は…
いやしかしいくらおっさん口調でも外見美少女に言われるとなんか来るものがあるな…いやいや落ち着け僕。
「そういやここは朱雀の間っていってもただの田舎にしか見えないんだが…いやすごくいい場所だと思うけど」
「相棒の言ってることは正しい。ここはおそらく現実世界のコピーだ、だから地球の自然や文化はここの空間に残しているのだろう」
「地球のコピーだと?そんなものを僕達が壊していいものなのか?」
「その気持ちは分かる。要するにこのコピーを破壊することでこのコピーされた世界を元の世界にコピーし直すってことだ」
「わざわざ削除した世界にもともとバックアップしてあったデータをペーストする感じ…?」
「簡単に言うとそういうことになるな」
なるほど、この世界は複雑で何が起こってるかわからないようで簡単だ。
するとそこへ2人の人が現れた。
この世界にも人は住んでいるのか…?話しかけてみよう。
「お、おい相棒!そいつらは…!」
とダイアリーが注意するも遅く僕は声をかけていた。
「あのー、あなた達はここに住んでる人達ですか?」
返事はない。なにか様子がおかしい。
「ンがああああああああぁぁぁ…!!!!」
まるで獣のような声を上げる。
「うわ、ど、どうしたんだこれ!?」
「相棒、こいつらはもう人間じゃねぇ、異形だ。戦闘だ、いくぞ」
目の前のふたりは異形となっていた。
僕はすかさずこう唱える。
『オープンダイアリー!!!!』
気がつくと僕は剣を握っていた。恐らくこれは佐々木を斬った時に出てきたものと同じだ。
僕の本当の俺によるとこれは怨霊の類のみ斬るものらしい。
異形が襲いかかってくる。
「いくぞ!相棒」
ダイアリーは呪文を唱える。
『人ならざるものよ、ここから立ち去れ。ダイアリーが命じる』
次の瞬間異形が1匹消滅した。しかしもう1匹は攻撃を受けていなかったようだ。
「あ、危ない!!!」
ダイアリーを潰そうとした異形に対して僕は剣を振るう。
「うおおおおおおお!!!!」
キーーーン
そして異形は消えていた。
「相棒サンキュな、助かったぜ」
「はぁ、はぁ…びっくりしたよ…こんな所にもこいつらが出てくるなんて…」
「まぁバグってる世界だ、何が起きてもおかしくないさ。しかし相棒めちゃくちゃ強くなったな」
ダイアリーに言われて気づく。戦闘や武道の経験なんて全くなかった僕がどうしてこんなに容易く戦闘出来るようになったのか…?
「おそらく剣はお前の昔から持つ実力だな、俺はお前の昔をあまり知らないからなんとも言えないが」
「そうかもしれないな…」
僕、いや俺は昔なにか戦闘の経験があったのかもしれない。
そして僕らは田んぼを抜け街があると思われる方へ歩き出した。
僕らとはぐれてしまった彼女らと街で再会出来るといいのだが…?
皆とはぐれてしまったおぼん。
果たして再会することが出来るのか…!?
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