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四季暦は死にたくない  作者: 韋駄天
一章
11/14

既読無視には制裁を

僕の発言のにより、クラス全体は凍りついた。

時雨をめぐる戦国時代から、一気に氷河時代に逆戻りである。


少しの間の静寂の後、何名かの男子が立ち上がる。

「「私たちも聞いてるよー!暦君達の班に入れてほしいって」」

しかし、それを見た里奈理沙コンビの援護射撃によって撃沈していったのだった。


「本人からの希望があるならそれでいいか。じゃあ次は、林間学校の実行委員決めたいんだけど、一人でいいんだけど。人が多い四季の班からは決めようか」担任が言う。

一応言っておくが四季とは僕も苗字である。


おおっと。それはそれで不味い。だがしかし……

僕はここぞとばかりに時貞ときさだを見る……

あれ?

時貞は勿論、里奈理沙コンビまで僕の方を見ていた。。。

せめて片割れは時貞を見といてくれよ…


いやでも!敵陣ど真ん中で一人奮闘した僕だ。

この功績を称えられ日本は僕の独裁国家に成り下がったりは………しなかった。


「「じゃあ暦君に決まりだね」」

「頼んだぜ!暦!」

里奈理沙コンビはまだしも、時貞は僕のことをなんだと思っているのだろうか…


「じゃあ解散で。とりあえず、四季はこれから先生と一緒に職員室に来てくれ。渡したい資料があるから」

そういうわけで僕は強制連行されていった。

ちなみにだが、僕が実行委員になることに異論を唱えるものは誰一人いなかった。

今回は全然譲るのに。



そのあとすぐに帰路についた。



ピローン

メールが届く。

〔こよみん!聞いたよーうまくいったんだって?しかもこよみんがみんなの前で孤軍奮闘してくれたんでしょ?見たかったなぁ!私はもう完全回復だよ!それじゃあまた明日ね!〕


僕はうまい返信が思いつかず、とりあえず既読スルーという必殺奥義を使うことにしたのだった。

というか思うのだが、体調が悪い昨日は電話してきて、元気になったらメールしてくる……謎だ。


ピローン

!!追撃か?追撃なのか!?既読無視への追加攻撃なのか?

と見るとグループメールだった。

〔お笑いライブ、土曜日の12時に学校の近くの駅集合やでー。これへん人おるー?]

弥生(やよい)さんからだった。


〔僕は行けますよー〕

返信を送る……おっとやらかした。

既読スルー作戦、僕の凡ミスによりガラガラと愚策に崩れ去った瞬間である。


ピローン

ピローン


みんなこれるみたいだな。

よし、寝よう。

〔こよみん!私傷ついちゃったよ?返信考えすぎて寝ちゃったっていうかわいい発想した私がかわいそうだよ?〕という時雨からのメールの返信を考えすぎて寝ちゃったかわいい彼氏作戦でいこう。

我ながら完璧な作戦である……



トゥルトゥルトゥル


「あっ時雨おはよう!ごめんごめん。あのメールの返信を考えすぎちゃって寝ちゃったみたいだ。こんな可愛い僕を許してほしいなぁ」


「里奈理沙から話聞いてすっごーい感謝してたのに!もう私の中でこよみんの評価がうなぎ登りだったのに!さっきの対応で急転直下。海まで逆戻りだよ?」


「それは惜しいことをしたなぁ。まぁきっと、実際に僕の勇姿を見てたら、こんなことで下がらないほどの位置まで登ってたと思うんだけどなぁ」


「そんなことないよ!こよみんの評価は富士山の山頂まで登ってたのに!こよみん自身の愚行でマントルまで戻っちゃったよ?」


「マントルまで戻るって……それもう戻ってないだろ…完全に目指してるだろ!」


「そんなことより!こよみんはもっと反省するべきだよ?こんな可愛い彼女からの労いを無視するなんて……たまったものじゃないよ!このことはちゃんと、林檎ちゃんにも報告するからね!」



言うまでもないが、次の日の朝林檎と協力した時雨により、僕は学校に着くまでに3回も気絶させられた。

皆も本当に気を付けて貰いたい。

既読無視ダメ…絶対!





そして土曜日……


「おーおー皆ちゃんと揃ってるやん!ほないこかー」

僕、弥生さん、時雨、林檎、時貞の5人はお笑いライブを見るために学校近くの駅に集合していた。


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