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66話最強

66話最強


 「こいつがリュウマ? 全然魔力を感じないけど」


 

 リンは呑気にリュウマは眺めている、私はすぐに本能的に逃げろと信号を出しているがリュウマの脇を通って上に行く勇気がどうしても出ない。



 「そっちの女は知らないが、マリー私の娘よ、体を八つ裂きにしたはずなんだが生きてたのか、いや今は別のやつその体を使ってるというか共有しているのか興味深いなもう一度分解して体を調べてみてたいな」


 「あんた、自分の娘に何て事言ってるの」


 「俺が最強で居続ける為にはどんな犠牲も必要経費なんだよ、誰だが知らないが」


 「ミラ、それが私の名前、あんたみたいな奴に名前を教えたくないけど。 私達はここに囚われていた竜を助けにきた、どこにいるの?」


 「この格好の通り今は光の団で団長をしている。 正しくは団長を殺して成り代わったと言った方が良いかな。 恐らく竜はリンと一緒に英雄の墓から英雄達の力が集まって出来た指輪を取りに行ってもうそろそろ帰ってくる頃だろう。 リンも私の正体に気づき始めているからそろそろ殺さないといけないけどな」


 「あんたは殺す価値もない外道よ、ナービもう行こ! 早く竜の所に」



 ミラはそう言って私の手を取りに階段を登って行くが、当然リュウマが道を塞いだ。 もう逃げ場はない。



 「勘違いしてないか? お前らの生殺与奪は俺が握っている俺の許可無しにどこかにいこうとするな、そしてお前ら2人の死に場所はここで今から死ぬんだ」


 「あら、話が早いじゃん、すれ違ってから後ろから思い切り殴ってやろうと思ってた所よ」


 

 その瞬間ミラは瞬時に階段を蹴り飛びリュウマに殴りかかった。



 「ミラ! やめて!」



 私の声はミラには届かなかった。 リュウマはミラの拳を掴みそのまま壁に叩きつけた。


 ミラは苦痛に満ちた表情を浮かべたがすぐに体制を立て直し、腕の鎖を垂らし鎖をしならせリュウマに向かい鞭のように放ったが、鎖のスピードで空を切る音が塔中に響いたがリュウマにはそんなものは通用せず鎖も簡単に掴まれた。


 ミラ鎖を引っ張られ体をリュウマの元に引き寄せられるとそこから執拗に何度も何度も全身を殴られ次第にミラは無抵抗になっていき血だらけになったミラの事をリュウマが手を離すとミラは階段を転げ落ちて私の所まで落ちてきた。



 「ミラ!」



 そこでやっと体が言う事を聞いてミラの体を起こし顔の血を服の袖で拭った。



 「ごめんナービ、手も足も出なかった。 ナービだけでも逃げて」


 

 ミラは口から血を流しながらそう言った。



 「ミラはもう休んでて良い、勝ち負けとかじゃなくて、こいつだけはここで倒さないといけない相手なんだ」



 「変身!!」



 純白の鎧は一滴だけ、友の血によって汚れていた。




 






 


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