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57話光の団




 「これからお前をガイア山の騒動の容疑者と聖都レグルスの光の団の塔に連れて行き、取り調べを受けてもらう」



 あっという間に金色に光る鎧を来た団員達に影の団の塔は占拠されてしまった。



 「すみません、どういう事ですか?」


 「今は私が喋っているお前は喋るな! 今お前に発言権はない! 私は光の団の第1隊隊長のシルバだ、覚えておけ」



 なんだこのシルバってやつは随分と高圧的な態度だな。



 「何よ、その言い方はそもそも逆よ逆! 竜がガイア山の騒動を止めた張本人よ?」


 「何だお前は? 喋るモンスターか、こんな奴を塔内で飼ってるのかますますお前怪しいな」


 「もう良い、やっぱり人間なんてどいつもこいつもクソよ」



 ナービはそう呟くといつの間にか俺がさっきテーブルの上に置いたベルトの上に立っていた。 



 「変身!」



 ナービは白い光に包まれ、前にラヴァナ戦い圧倒した時の白いライダーの姿に変身した。



 「ナービ! 待て、この人達は一応味方だぞ!」


 「うるさい! 私の大事な仲間を悪く言う奴は許さない!」



 ラヴァナは大きく腕を振りかぶり、思い切り、シルバに向かって殴りかかった。



 「裏切り者の処分しかしない薄汚れた影の団の団員が光の団の私に刃向かうだと? 片腹痛いわ! 見よこの光の壁を!」



 シルバはそう言って黄金に光るバリアのようなを作り出しが、それは当然のようにナービの拳がバラバラに砕き割りシルバの顔面に拳は着弾した。



 「おい、ナービ! どうすんだよ! シルバさん塔の壁突き破ってったぞ」


 「ごめん、我慢出来なかったんだもん」


 「まぁやっちゃったものはしょうがないから他の団員の皆さんに話を聞こうか」


 「やはり貴様が今回の事件の首謀者だったんだな、シルバさんの仇! 報いを受けろ!」



 塔内に居た他の団員達は一斉に俺とナービに向けて攻撃魔法をそれぞれ放ってきた。



 「私がとりあえずこいつら全員塔の外に叩き出すから竜は隠れててベルトは私が使ってるから戦えないだろうし」


 「わかった」



 ナービにはまだカトウの事は言っていないし、言って俺が今あの刀で戦ったとしても血の雨しか降らないと思うからナービに任せよう。 ナービはすぐに団員全員を塔内から叩き出した。 ほとんどは壁ごと殴り飛ばしたんだが。



 「お前らこんな事してタダで済むと思ってるのか!」



 塔の下の地面に倒れているシルバさんは顔面を抑えながらそう叫んだ。 俺とナービはすぐに壁に空いた穴から下にシルバさんの近くに飛び降りた。



 「すみません、わざとじゃないんです。 俺の能力は鎧を魔力で動かす能力でたまに勝手に動いちゃう事があるんです」


 「ちょっと! 私がやったって良いなさいよ!」


 「良いって、多分までナービが変身した事には気づいてないと思うし、まさか小さな龍が変身出来るとは思わないって」



 俺はナービにそう耳打ちした。



 「もうお前はお終いだ! 念のために馬車に待っていて貰った副団長がもうすぐ来る。 あの方にかかればお前なんて一瞬だ」


 「もうわかりましたから、もう寝てた方が良いですよ、顔が腫れてますから」



 シルバさんは完全に気を失った。



 「何ですかこの状況はシルバさん、やられてるじゃないですか」


 

 置いてあった金色馬車から黒髪短髪の女の人が降りてきた。 



 「あなたがリュウさんですか?」


 「私はリンです。 光の団の全ての隊の副団長です。 私と一緒に来てくれますか?」


 

 リンさんはまるで獲物を見るような鋭い一重の目をしていた。 



 「行きますよ、こうなったのは不可抗力で俺は皆さんを傷つける気は無かったんです」


 「そうですが、何となく分かりますけど詳しい話は塔で聴くのでとりあえず行きましょうか」


 「ちょっと待ってよ」



 ナービはリンさんの肩に手を置いてそう言った。


 「あなたは誰ですか? 離してください攻撃しますよ?」


 「こっちのセリフよ、あんた勝手にいきなり来て仲間連れてくって良い度胸してるじゃない」



 リンさんは体を一気に倒し態勢を低く取ると、背中から弓を取り出し鎧の上からナービの顔に矢を放った。



 「私の名前はリンです」



 矢はナービの顔を貫通こそしなかったものの凄まじい音を立ててはるか後方に飛んでいった。



 「ちょっと! いきなり何するんですか! 様子を見てきます」


 「ダメです」



 その時俺の全身に衝撃が走り意識が途切れた。

 


 


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