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55話歓迎




 「ホルンさん! すみません! この子はさっき瓦礫の下から助けたばかりで混乱してるんです」



 ラヴァナの入団宣言をなんとか誤魔化そうと苦し紛れの言い訳を捻り出す。



 「だよな、ラナ、俺が街に送ってやるから早く行こう」



 ラナとは今考えた即席のラヴァナの別の名前だ、相当雑だがしょうがない。



 「ラナ? ええ、ラナよ、ラナ! 私の名前はラナ、影の団に入団したいんです!」


 「もう、本当この子はどうしちゃったんですかねぇ」



 下手な笑みを浮かべながらラナの肩を掴み自分でも分からないがどこかへ連れて行こうとする。



 「ちょっと待てよ、リュウ、お前に必要なのはまずは休息だ。 そしてラナちゃんの入団の件は置いておいて、ラヴァナは倒せたのか?」


 「はい、ラヴァナは今頃溶岩でドロドロに溶けてます」


 「そうか、今回の任務ご苦労だったなマルーの無事も確認出来たし、騒動の原因だったラヴァナも倒せた。 お手柄だぞ」


 「ありがとうございます! でもまだ仕事は終わってません! ラナを街に送り届けて俺の仕事は終わるんです!」


 「いや、団長命令だ今は休め、お前は今回充分頑張った、次に備えて休むんだ」


 「でも!」


 「でもじゃない、休め。 それでミラちゃんは何でうちに入りたいのかな?」


 「それはですね! リュウさんに助けてもらって私も力になりたいって思ったからです!」


 「ミラちゃん、君何才だい?」


 「13才です」


 「こっちとしても力にはなって欲しいんだけどね13才の少女を仲間にするわけにはいかないのよ」


 「でも私色々出来ます!」



 そう言うとラナは戦闘で傷付いたホルンさんの体に触れて体を回復させていった。



 「他にも色々出来ます!」



 ラナはその場で並みの兵士には出来ないような、魔法をいくつも繰り出してみせた。



 「すごいな」



 ラナの魔法によった炭になった葉を見てホルンさんはそう言った。



 「実力は正直申し分ないが、年がな」



 ホルンさんは腕を組み考えている様子だけど、考えるまでもないでしょ! こんな奴入団させちゃダメだ!



 「私小さい頃に両親を無くして魔法を独学で鍛えて来ました。 両親はみんなの役に立てる人間になれと言い残して死んでしまいました。 だから影の団に入ってみんなの役に立てるような大人になりたいんです!」



 で、出た! 必殺の泣き落とし!



 「よし! 採用!」


 「やった! ホルンさんありがとうございます! リュウさん、先輩ですね! よろしくお願いします!」


 「うん、よ、よろしく」



 ラヴァナはこうして影の団の新団員が新たに誕生したのだった。




 

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