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52話決着



 「ラヴァナ!」



 思わず叫んでしまったがすぐに地面を思い切り蹴り、勢いをつけガラスを突き破り火山へと落ちていったラヴァナの後を追う。


 もしラヴァナがまだ残っている大量のマグマを吸収したらそれこそ手のつけられないような化け物になるし、この街は温泉や火山を売りにした観光地だ、街の名所を無くす訳にはいかない、そんな街を気遣う余裕俺には残ってないがけど。



 少し火山を落ちるとラヴァナがこちらを向きながら笑っていた。




 「来ると思ったよ、後先考えないで飛び込んで来だでしょ? この後はどうする? このまま私と一緒にマグマに落ちる? あんた達が飛び込んで来た時点で私の勝ちは決まったんだよ」


 「黙れ! これで終わりだ!」

 


 ラヴァナに向かって落下しながらか刀を肩に突き刺した。 このまま吸収しきってマグマに落ちきる前に殺す! 



 「やっぱり分かりやすいね」



 ラヴァナは刀を突き刺した肩を腕ごとマグマで焼き切り俺の体はすり抜けてマグマに向かって落下し始めた。



 「じゃあね、竜君、楽しかったよ、竜の体はマグマに竜君が溶けてから直接吸収することにするよ、その刀は私には吸収出来ないからマグマに落としてすてよっかな」


 「いや、ラヴァナお前は俺をマグマに落とした時点で負けだったんだ」


 「何を言ってるの? あなたの刀は吸収して満タンになったら解放しないとまた吸収出来ないでしょ? マグマに落ちたら解放が間に合わなくて確実に死ぬけど、まぁ何かあるなら見ててあげるよ」


 「そうだ、マグマだよ、この戦いはマグマに先に落ちたやつが勝ちだったんだ、だからお前は全速力でマグマを吸収するべきだった。 何故なら俺はここにあるマグマを全て吸収出来るんだから」


 「まさか君は!」


 


 「変身!!」




 変身した鎧は胸に刺さって刀を中心にして胸が1番濃い赤で体の外側に行くにつれて薄くなるグラデーションになっており、完全に竜化した部分には鎧が付いてなく、まだ人間の部分を分厚く守っている。



 「この鎧は特別製だ。 竜の魔力を押さえるために鎧内に膨大な量の魔力を蓄えられるようになっている。 このマグマを吸収し、お前が吸収出来ないような攻撃する」


 「やってみれば? 無理だと思うけど」



 鎧を着たままマグマに落ち体がゆっくりと沈んでいく。



 「ナービ! 吸収を始めるぞ!」



 そうだ、今はナービが居ないんだった、1人でやるしかない。 鎧は刀を通して、魔力の貯蔵庫へと変わり魔力を吸収し、赤く染まっていく、なんだか鎧が普段より重く感じるだがまだだ。 限界まで魔力を貯めるんだ。 鎧は最早全てが赤く染まり、魔力を貯蔵するのはもう限界に近づいていた。


 

 「ずいぶんとキツそうだけど大丈夫? やっぱりマグマで溶けて死んじゃうんじゃない?」


 「もう限界だ」


 「やっぱり! 私の勝ちだったね」


 「違う、魔力を抑えきれないんだ!」



 その瞬間体から龍が飛び出し、ラヴァナに向かって襲いかかった。



 「何だこれは、龍か! 私が作り出す鬼と同じ様な物か、最後の悪あがきにしては対した事無いないね」



 ラヴァナは龍を触手で頭を潰し龍は煙になって消えてしまった。



 「これで終わるわけないだろ」



 数えきれないほどの龍が体から放出されラヴァナに向かっていった。 ラヴァナは最初は触手で対応していたが次第に押され始め龍達から逃げる様に噴火口へと登り始めた。



 「逃げててももうしょがないな、私の全力を持ってむかえうつ!」



 ラヴァナは火口全てを覆うサイズの鬼を作り出した。 鬼は重力に任せてこちらに落ちてくる。


  こちらも無数の龍で対抗する。 鬼の重さで最初に鬼に噛み付いた龍達は一瞬で煙に戻ったが、数の力で徐々に鬼を押し返し始めた。 鬼は必死に腕を振り回すが、振り回した瞬間に他の龍が噛み付く状態だった。  完全に龍達は鬼を制圧していた。



 他の龍達の3倍はある龍を、作り出し頭に飛び乗る。 そのまま鬼に向かって体当たりを決行し、腹に刀で斬りかかる。



 「ラヴァナ!! これで終わりだ!!」



 刀と体が血まみれになりながらも鬼の腹を突き抜けた先には俺の姿に呆気に取られているラヴァナの姿があった。 



 「嘘だ! こんな事はありえない!」



 ラヴァナはすぐに触手を操作し、俺を貫こうとしたが俺の刀がラヴァナの胸に刺さる方がコンマ数秒早かった。








 







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