51話決戦
「最後の戦いを始めようか!」
ラヴァナはそう啖呵を切り、白衣の触手からマグマが触手の先からポタポタ垂れている凶悪な触手に変わった触手をラヴァナは触手を2本こちらに向けて伸ばしてくる、触手まで寸前の所で拳を止め衝撃波を起こし触手を破壊する。
ラヴァナの近くに居るだけで刀の色徐々に赤く染まっていく、さすがマグマをありったけ吸収しただけある。 空気中に漂う魔力でさえカトウに吸収出来るほど量を増やしている。
「もう、本当その刀めんどくさいなぁ、私が唯一、不細工な縫合でも吸収出来なかったんだよそれ」
「当たり前だろ! 俺が簡単に吸収出来るかってんだ! 今度は俺がお前を吸収する番だ」
「その感じは、2人とも混ざったみたいだね、悪魔が憑依した刀と人間、良い組み合わせじゃないか、私とは一緒にならないくせに、竜とならすぐ一緒になるんだね、私ショックだよ」
「うるせぇな、俺達も好きで混ざったわけじゃねぇよ、お前を倒す為にわざわざ混ざってやったんだよ」
胸からカトウを引き抜き、魔力が溜まり真っ赤に染まったカトウ、いやもう俺でもあるのか、刀を振りかぶりマグマ触手に向け振り抜いた。 ラヴァナは全く反応出来ずに触手は全て床に切り落とされた。
「もう! 痛いな! ちょっとは手加減してよ」
切り落とされた触手はラヴァナに向かってズルズルと戻っていき、体内に吸収されていった。
「こっちのセリフだよ、化け物すぎだろお前」
「それはほめことば? そっちも心臓に刀って人間とっくに辞めちゃってるけどね」
確かにラヴァナの言う通りだ。 竜の力を解放すればするほど体は龍に近づいていっているもう角まで片方生え始めていた。
「どこまでその刀で戦えるのか試してみようか」
ラヴァナはマグマと溶岩で出来た鬼を自分の周りに無数に作り出し、俺らに向かって突撃させた。
胸に刀を突き刺し、こっちから鬼に向かって飛びかかる、先頭の鬼に向かって飛びかかった勢いそのままに龍の足の爪が喉元に突き刺さる。 鬼はその場で溶け始めマグマと溶岩に戻った。
「まだまだ行くよ!」
ラヴァナがそう言うと鬼達はさらに勢いを増し、襲ってきた。 鬼達をどんどん蹴散らしていくが鬼達の体が飛び散り、溶岩が体につき、どんどんダメージが蓄積していくが溶岩で肌が爛れた瞬間に魔力を循環させ、肌を再生させる。
鬼達を倒して魔力を吸収し、体を再生させるを繰り返していた時、鬼達に気を取られている隙を突かれ、また腹に触手で穴を開けられ、傷口からマグマを流し込まれる。
言葉に出来ない程の痛みを感じ、すぐさま刀を引き抜き、短刀ぐらいのサイズに調節して、腹を貫通している触手ごと腹の傷口を刀で削った。
削られた腹はすぐさま再生し、元の状態に戻っていく。
「もう! こんなの決着つかないじゃん! そっちがその刀を持っている限り戦いは永遠に続くよ、だから一瞬で殺し切るぐらいの力を私は手に入れる事にするよ」
「まさか、お前!」
ラヴァナは満面の笑みを浮かべると両手を広げ自分で壊した窓ガラスからまだマグマが溜まっている火山の更に中心地へと落ちていった。
 




