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第32話大地の団



 俺は魔導列車に乗り込み大地の団がある山へと向かっている。 魔導列車の外には昼の街の賑わっている様子が見えた。


 列車は俺を乗せて進んでいった。 大地の塔があると聞いた、終点のガイア山の駅に着き俺は魔導列車を降りた。


 降りて目の前には「ようこそガイア山へ」 の看板が立っておりどうやら歓迎されているみたいだ。



 「あの、すみません。 大地の塔ってどこですか?」


 

 道端の椅子に腰を掛けている、おじさんに声を掛けた。



 「おめぇ、ここに来たのは初めてかい?」


 「はい、初めてですけど」


 「やっぱりそうか、現地の奴が道に迷うわけねぇもんな、大地の塔はこの道をずっと真っ直ぐ行った先にある。 この道は大地の道と言って、このガイア山の麓の街、ロース街の1番大通りで山に沿うように渦を巻くようになっていて、この道を真っ直ぐ行けば山の山頂付近まで行けるってわけよ」


 「丁寧にありがとうございます。 真っ直ぐ行けば良いんですね」


 「ああ、そうだ、だがちょっと待てタダでこんなに喋るわけないだろう、俺が売っているこの温泉スライム買ってくれよ」



 そういう事か、いつも観光客親切に話をしてはスライムを買わせるようにしてるってわけか、でも実際助かったのも本当だし1つ買おうかな。



 「じゃあ1つください」


 「毎度あり!」



 お金を払うとおじさんが袋から湯気が出ているスライムを桶のような物に入れて渡してきた。



 「顔をスライムにつけると始まるからな、気おつけろよ」


 「顔をスライムにつけるんですか?」


 「おう、そうだ豪快にいけよ!」



 スライムに顔をつけるのは中々勇気が要るが覚悟を決めるしかない。 意を決して俺は桶に顔を突っ込んだ。


 すぐさまスライムは俺の顔全体を覆った。 暖かい、何だこの家の布団でぬくぬくしてるような安心感は気持ちが良すぎる! 


 スライムはさらに勢いをまして体全体まで広がった。 気持ちいい! まるで温泉に入ってるかのような感覚、全身が洗い流せれていくようだ。 俺は至福の感覚を3分ぐらい味わった。 スライムは俺の体だけを洗い流し、服は濡らさずにおじいさんの元に戻っていった。



 「どうだ! 気持ちいいだろ!」


 「めっちゃスッキリしました!」


 「簡易的に風呂に入ってるようなもんだからな、風呂が嫌いな奴は居ないだろ、どうだもう一つ買ってくか?」


 「もちろん! 俺が今までも入った風呂を入れてもこのスライムは1番気持ちよかったです」


 「それは嬉しいけどな、1番ってのは言い過ぎだぜおめぇ、これから行く大地の塔には源泉があってそれが1番だと思うぜ、このスライムもそこの温泉を参考にしてるからな」


 「それは楽しみだ! じゃあもう行きますね」


 「おう、真っ直ぐだから間違えねぇとは思うけどきおつけて行けよ」


 「はい!」


 

 スライムおじさんと手を振り別れ道の左右ある露店を眺めながら緩やかな坂になっている大地の塔への道を歩き始めた。



 


 

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