第25話鉄拳と弾丸
久しぶりの投稿です!
「あんたら大勢で寄ってたかって1人の女をいじめるなんて人として恥ずかしくないの!」
「俺達は青空の隊の隊員でしかも貴族だぞ! 今謝っておいた方が身の為たぞ」
「もういいよ、あんた達に同情はもう一切しない、もう一度言う。 かかってきな!」
私がそう叫ぶと男達は私とメデューサの女の子の周りを囲んだ。
全部で5人かなんとかなりそうだな。
「うおぉおおーー!」
男が1人考えもなしに突っ込んできたから、軽く顎を殴ったらその場でよだれを垂らしながら情けない姿で倒れちゃった。
その光景を見ていた他の男達が目つきが変わって制服から杖を取り出した。
「助けてくれてありがと」
後ろを振り返るとやっぱり綺麗な緑色のヘビの髪を生やしたメデューサの女の子がうつむいてた。
「あなたも青空の隊でしょ? 後でゆっくり話そ! まずはこの男達を倒してから、私の後ろに隠れてて!」
自分の後ろに女の子を立たせ、私は男達の方を睨みつけた。
まだやる気満々の顔をしていたのですぐさま足の魔力を操作し、まずは小柄な男に襲いかかった。
男は悲鳴をあげながら杖を盾にしたけど私の蹴りの前にはそんなの意味もなく杖ごと男の胸板を踏み抜いた。
「あと!3人!」
私が笑顔でそういうと男達は一斉にに杖から鎖を私の体目掛けて発射してきた。
自分でも、わかってるけど相当油断してた。 鎖は私の体に見事に絡みついた。
?
「この鎖は魔呪鎖と言って巻きついた相手の魔力のリズムを無理矢理自分のリズムにする事が出来る。 どうだ? 苦しいだろ」
まじゅくさり? って言ってたっけ確かに苦しい、無理矢理引っ張られながら走ってるみたいで上手に魔法を練れない。
どうしようかそうだシンプルに考えれば良いんだ。
「ほら! こっちにこい!」
鎖を持った男が気持ち悪い顔をしてそう言った。 だから私は普通に近づき何故動けるという顔をしている男を躊躇なく思い切り殴った。
「貴様! なぜ動ける!」
「いや、今の素殴りだよ。 魔力回路全部切ったから」
「切った? 呼吸と同じで魔力回路を切るなんて出来るわけないだろ!」
「私をあんた達と一緒にしないでよね」
「だが失策だったな、魔力が流れていないという事はお前の体は無防備に近い! くたばれ!」
「やばっ!!」
咄嗟に全身の回路をオンにするがつららのような氷の塊が体を貫く方が全然速そう。
手だけを先に魔力を最優先で通しつららの方に向け衝撃に備えて目をつぶった。
………………手に衝撃は来なかったが耳が潰れそうなほど大きな音がした。
ゆっくりと目を開けるとつららは地面に落ち砕けていて、私に鎖を巻きつけていた男達は地面に倒れいた。
「私コルサ! よろしくね!」
声の先にはさっき助けた女の子が話でしか聞いた事のなかった銃と呼ばれる物を2つ持っていて、さっきの音は倒れた男達に向かってコルサが銃を打った音だとわかった。
「コルサ戦えたならこいつら最初からやっちゃえば良かったのに!」
「私の銃は危ないから本当に緊急事態じゃなかったら使うなって言われてたの」
「どう考えても自分がいじめられてて緊急事態だったでしょ!」
「ううん」
コルサは小さく首を横に振った。
「私は我慢すれば良いから良いけど、私を助けてくれようとしたあなたが傷つくのを見ていられなかったの」
「変な奴、じゃあ青空の隊行こ! あんなカスな隊員雇ってる奴らにクレーム入れに行こ!」
コルサはだいぶウケたようで満面の笑みを浮かべてくれた。
「うん!!」
そのままの勢いで手を繋がれたけど女子同士でもこれなんか結構ドキドキする。




