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第22話影の隊とアビス



 あーー行っちゃった。さっきミラとマルーは魔導列車といわれる魔法で走る電車みたいな乗り物に乗って行ってしまった。電車の中でやっぱり寂しかったのか大泣きしていた。心配だな。それにしてもあれから1時間ぐらい経ったけどキャロラインさんが帰ってこない。



「キャロラインさんの魔力ですが、ここからどんどん遠ざかってます。どうしたんでしょうか?」


「俺の入隊する隊の人と一緒に来るのかな? もう少し待とうよ」


「わかりました」


 待っていると片腕は無く、服は全て黒づくめの男がやってきた。


「やあ君がリュウかい? 私はホルン。影の隊の隊長だ」


「ホルンさんですか! よろしくお願いします!」



 どう見ても胡散臭いけど、上司なんだからしっかり関係を築かないと。最初の印象が肝心だ。しっかりとした受け答えをしないと。



「あれ? そいえばキャロちゃんと一緒じゃないの?」


「すみません!」



 一瞬でバイクを生成し、アクセルを全開にする。



「ナービ! キャロラインさんの魔力はまだ辿れるか?」


「なんとか! 次の曲がり角を右に曲がって!」



 バイクを猛スピードで走らせ、人混みを掻き分けて進んでいきドリフトをしながら鋭いバイクの音が街に響き渡った。



「居た! あの黒い馬車!」



 馬車の荷台にキャロラインが黒いローブを着た奴らに無理矢理押し込まれているのがわかった。



「おい! そこの馬車止まれ!」



 馬車の奴らは俺に気づき荷台から2人降りてきだだけで荷台は走り去ろうとしている。クソ! 邪魔な奴を倒している間に逃げられてしまう。



「ナービ! 竜化だ! 一瞬で決めるぞ!」


「体に負担かけるのは嫌なんですけど、今は仕方ありません! いきますよ!」


「おう!!」


「ちょっと待ったーー!!」



 声と共に空からおおきな鉄球が降ってきてキャロラインさんが乗った馬車の前に落ちて道を塞いだ。鉄球の上にはさっき挨拶したホルンさんが座っていた。



「リュウ! 君は行動力が高い事は良い所だと思うけど普通は上司に相談してからだぞ? 社会人の基本だ。ホウ! レン! ソウ! さてと、君に最初の任務を与える。この通り馬車の行く手を塞いだから誘拐犯は袋のねずみだ。ここからは君の力でキャロラインを助けるんだ!」



 ホルンさん! 良い所に来てくれた! 良し! キャロラインさんすぐに助け出してあげるからね!



「さっきからガタガタうるさいんだよ!」



 キャロラインを攫った男達が口を開いた。


「俺らはアビス盗賊団! 警備団太陽の隊キャロラインを盗みに来た。邪魔するなら死んでもらう!」



 随分ベタなセリフ吐きやがって。



「こちらのセリフだ! 俺は警備団影の隊リュウ! 貴様らの企み阻止させて貰う!」


「変身!!」



 こうして俺の初任務が始まった。



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