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じゅーにわ?なのよ!

古い檜の階段を降り、廊下突き当たり右の小部屋の襖をがらりと開ける。小部屋の掛け軸には相変わらず立派な雷神の絵が掛かって居り、寂しそうな瞳で右側をじっと見詰めていた。俺は、天井に張り付いた風神の掛け軸をばさりと浮かし、雷神の右側へと掛けてやる。すると、雷神と風神の瞳がにやりと笑い、小部屋の壁の一部が二つにすうっと割れた。そして、暖かい食の間が視界に現れる。ここで俺は毎朝恒例の言葉を一つ。


「だーさなーきゃまーけよ、さーいしょはグー!!!?」


「「「「じゃーんけーんぽん!!!」」」」


この神社恒例の、朝一じゃんけん大会だ。俺に勝った式は俺の相手、あいこは弟子の相手、負けは掃除だ。勝つも負けるも運次第。但し、勝った事で青くなる連中も居るが。


「いよっしゃあ!!!本日の大勝利は拾弐の式ですぜ!!!」


「父様、私もです!頑張りましょうね!」


「とうさま、また負けましたぁ...」


本日の勝者は拾弐の式と伍の式、敗者は拾陸の式の様だ。相変わらず騒がしい事だが、元気が良いならばそれで良いだろう。本日は運が良かった様で、俺の相手は二人だけの様だ。


俺は、何時も周りよりも遅く食事を摂る。だから、俺が食事を摂る時まで食の間に残る式は、皆俺と勝負をしたいか掃除当番をしたいかのどちらかだ。大体は前者だが、弟弟子と喧嘩をして気不味いという式も居る。本日の立候補者は五人。内、肆の式と拾肆の式があいことなった。

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