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ヤンデレ狗神と高雅の巫女  作者: 冥竜王ツカサ
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境内で

第1話目です。まだまだ文章は拙いですがどうか楽しんで行ってくださいっ!

第1話 境内で



ガラガラガラガラ


朝の6時、とある神社の社で本坪鈴(ほんつぼすず)が鳴る音がする。誰かが鈴紐を揺らしているようだ。鳴らしている主はまるで見つかったらマズイとでも言うように コソコソしていた。



そしてそれから数秒も経たぬうちに










「あ、あの子と付き合わせてください!」



恥じらいの混じった声が境内に響いた。



その声の主の少年、14、15歳くらいであろうか、はすぐに社を駆け出し、隣にある売店の方へ向かう。


そこには黒髪で短髪の巫女服を着た巫女が少年を迎えていた。


細い黒縁の眼鏡をかけたその巫女はにこやか顔で手を振る。


「いらっしゃい、恋愛祈願かしら?」


破魔矢やお守りが陳列してある中から恋愛祈願のお守りを取り出し少年に差し出す。


お守りを差し出す手も白魚のように白く綺麗であった


「な、なんで分かったんですかっ?」


少年は赤面を更に濃くしながら俯いた。まるで林檎のようだった


「うふふ、あれだけ大きな声だもの」


手を口に当てながらクスクス笑う。


「うう〜〜……」


少年の顔が更に成熟する


「でもあんなに大きい声を出したのは貴方が初めて、それだけ愛がある証拠よ」


本当よ、と優しく添える。


「あ、有難うございますぅ……」


もはや焼きリンゴ色になった少年は小さく頭を下げるとすごすご帰って行った。


「ふぅ……」


早朝の商売に少し疲れたのか、息を吐き腕を伸ばす。


そして社の方へ行こうと歩みを進めると、箒で境内を掃除している「何か」と会った


その何かは15歳ほどの男の子の容姿をしていたが人と決定的に違うところがある。


頭からは犬の耳と尻尾が生えていた風が吹くと耳がピコピコしている。

そして和風である神社らしかぬ洋貴族が着るような服から黒いマントを羽織っていた


「むー、さつきさっきおとこの人と話してたでしょー」


ふくれっ面で巫女に詰め寄る。ふくれっ面が童顔によく似合っていた。


「しょうがないでしょ、商売だもの」


沙月と呼ばれた巫女はその何かを撫でながら優しい声で話す


「えへへ〜〜」


その何かはにへらと笑うと沙月に抱きついた。


「もう、リュートは狗神なんだからもうちょっとしっかりしなきゃだめだぞー」


沙月は優しく注意する



ここの神社は元々普通神を祀っている神社だったが七代前から狗神信仰の神社へと移り変わり、今に至る。


そして他の神社と最も異なる点は恋愛成就に特化しているところであろう。


この神社の近くに住んでいる村の人々も恋愛祈願以外ではあまり来ることもなくお守りなども恋愛成就のお守りがほとんどを占めている。


「じゃあ朝ごはんにしよっか」


まだ抱きついているリュートを剥がして社の方へ向かう。


「まっ、まってよ〜〜」


社へ向かう沙月を駆け足で追うリュートであった






「ど、どうかな……」


さっきの服装な上から割烹着を着たリュートが心配そうに尋ねる。


ここは社の中の居間、御神体が祀ってある場所である。その為奥には御神体を表した像が置いてあるが見た目が狐のような犬のような形をしている。


これは五代目巫女の彫る腕が壊滅的に下手だった故である。


社の中に入る人がほとんどいない為、床には沙月やリュートの生活用品が置いてありほとんど沙月達の家のようにになっている。



そして今沙月が座っているちゃぶ台には焼き魚と白ご飯に漬物、味噌汁が並んでいた。


沙月は喉が乾いていた為味噌汁から手をつける。


濃くもなく薄くもないテイストの味噌汁が沙月の喉を潤す。


ちなみに使っている味噌は米味噌である。


「プハー、美味しい!」


味噌汁を飲み終わった沙月は一息つくとリュートに笑顔を向ける。


「ほ、本当!嬉しい!」


リュートもまた笑顔で返す。


狗神であるリュートは食事を摂る必要はないが、沙月の笑顔を見るとお腹が満たされる様な気分になるのであった。


そして沙月は次に焼き魚に手をつける。


あらかじめ骨はとってある為沙月は骨をほぐす事なく簡単に身を取る事が出来た。


そして口に頬張る。口の中にホッケの味が広がる。


そこで沙月は白ご飯を頬張る、すると白ご飯の甘味が同時に口の中に広がった。


沙月はこの食べ方が好きでいつもホッケは白ご飯と一緒に食べることに決めていた。


「ごちそうさまでした」


沙月は手を合わせるとリュートはすかさず食器を片づける、そうすると良い事があると分かっているからだ。



「いつも美味しい食事有難うリュート、後で耳かきしてあげるね」


沙月は微笑むと近くにあった箱を持って縁側の方へ歩いて行った。


その言葉を聞いてリュートは本物の犬様にはにかむ。


そう、リュートは耳かきをすぐにして欲しいから食器をすぐに下げたのだ。


下心満載の狗神であった。


そんなリュートの気持ちを分かっているかのように沙月はクスりと笑った。







縁側


「どう気持ち良い?」


沙月がリュートに聞く。


沙月は縁側に座ってリュートに耳かき+膝枕してあげているのだ。


「うん、すごくきもちいいーよー」


リュートが膝にスリスリしながら気持ち良さそうな声で答える。


リュートの耳は神とはいえ犬の耳だ、そのため人間の耳よりもゴミが溜まりやすい。


だから時間が空いた時にはこうして縁側に座って耳かきをしているのであった。


「そろそろ、これする?」


沙月は耳かき棒などが入っている箱の中から小さい小瓶を出す。


リュートはこくん、と頷いた。心無しか顔が少し赤かった。


「じゃあいくよ……」


沙月は耳かき棒を中の小瓶に浸し、リュートの耳に入れた。


「あぅん///」


リュートはさっきとは違う感覚に体を震わせた。


沙月が付けたものはオリーブオイルである、少し前に街に出た時にオリーブオイルで耳かきするといいよといつも通っている耳かき店の主人に教えてもらったので試しに買って使ってみたら大好評だった為、それ以来オリーブオイルを使って耳かきしているのであった。


「うーん、気持ち良いよ///」


リュートが気持ち良さそうに体をくねらせる。リュートはこのヌルヌルの耳かき棒が耳の中をかき回す感触が気に入っていた。


「じゃあそろそろ本腰入れるよ……」


沙月が少し真面目な顔になり耳かき棒を動かす手を早めた。


「ううん/// クゥーン///」


リュートの声からつい犬のような鳴き声が漏れてしまう。そして顔は更に赤くなっていた。


「じゃあ、そろそろ耳のオイル拭くね」


そして沙月が耳のオイルを拭いている時にはリュートは気持ち良さそうな顔でス眠っているのであった。


そしてそんなリュートを見て微笑みながら他の参拝客が来ない事を願い沙月もリュートに膝枕をしたまま眠りに落ちたのであった。








沙月「あの後膝が痺れちゃった……」

リュート「でもあのあとぼくがマッサージしてあげたじゃんっ」

沙月「うん、ありがとね、リュート」(ナデナデ

リュート「///」

まだヤンデレ要素は入れません。ていうかヤンデレ要素は結構後になるかもです。


こんな感じで進めていきますここまで読んでくれて有難うございました!!


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