悲しみを乗り越えて
いつも、良くしてくれた人。
本当に、優しい人だった。
ずっと、傍に居るみたいだった。
これが、ずっと、続くものだと思っていた。
けれど、甘かった。
その人は、突如、気づかないうちに。
消えた。
信じたくなんて、ない。
絶対に、何かの間違いなんだ。
そう思って、探して、探して、探した。
けれど。
ない、ない、ない。
名前が、ない。
嘘だ。そう、信じたかった。
けれど、本当のことだった。
胸が、痛む。
涙が、溢れ出てきた。
嘘だ、嘘だ、嘘だ、嘘だ。
泣きに泣いて、泣きまくった。
でも、真実だ。
だから。
いつまでも、泣いているわけには、いかない。
繋がなければ。
泣いていては、駄目だ。
涙を、堪える。
悲しいことだけれど。
僕の道は、まだ、途絶えてなんかいない。
この悲しみを乗り越えて、まだ、僕は。
歩いて行かなければならない。