第12話 ぼさぼさって呼び方はやっぱ共通なんだね。
ちょっとめんどくさい事書こうと思ったけどやっぱめんどくさい。ということで簡単(?)に書きました。
あー…これでフラグがめっちゃ立った気がするーわー滅亡フラグとか立った気がするーわー。あははは…。だってほら、目の前の帝王様がこれまでにないくらいニヤニ…ニコニコしてるもん。
「それじゃ、まずは生徒会の説明でもしましょうかねえ」
「「生徒会は忙しいよー!?」」
「生徒会は1週間に最高で7回集まります。最低で5回ですから平均的には6回、一週間に6回集まると思ってください。月に1回、大きな行事を行います。3月ならひな祭り、12月ならクリスマスと言った具合でやります。あまり深く考えなくてもいいんですけど、あまりにも適当に考えると痛い目にあいますよ?役員は全部で現時点であなたを含めて7人。黄吏と僕と藍旧双子と蒼水。蒼水は不良ですが記憶力が半端ないので。たまに緑真先生…ぼさぼさが手伝ってくれますね。あとは高瀬さん、あなただけです。役割的には生徒会長は僕。副会長は黄吏。書記は藍旧双子のリオン。そして会計が蒼水。残りのレオンと高瀬さんには雑用をやってもらいたいです。レオンと高瀬さんの成績を見ると手先が器用で美術の成績がトップクラスなので雑用です。働きぶりを見て上にあげようとは思ってますけどね。まあそのうえといっても応援団長ぐらいですけど。声音の問題です。これでいいですか?」
はい、よろしいです。でも、長いです。よく一息で言えたね!ほとんど頭に入ってきませんでしたよ!?っていうかぼさぼさって呼び方はやっぱ共通なんだね。うん。っていうかせっかく招待というか勧誘したのに雑用って…応援団長って…。いや、あたし声は大きいけどさ…。ねえ…。
「質問でーす。応援団長って何するんですかー雑用ってなんですか―そんなの嫌ですぅー」
いきなり媚ってきたあたしに帝王様と双子はぎょっとした。フッフッフ…聞いて驚け、あたしは今から生徒会メンバーに頑張って嫌われちゃおう作戦を開始するのだあああ!だって…生徒会ってあれだよ、『ヤンデレの集会だぜキャッフー死亡フラグだぜキャッフー』だよ!?そんなとこにいられるかっ。
「……あとで、説明します。ちょっとそこの双子、ついてきなさい」
「「えー。わかった」」
そういって二人は帝王様に生徒会室から連れ出された。
「えーっと…これはいわゆる自由時間というやつ?お昼寝してもいい時間?じゃあ、寝るか」
あ、やべ。心の声が口に出ていた。チラッと扉にい目を向けたあたしはその場に横になり、いい夢を見ようとスイーツのことを考えながら眠りについた。
***
「あの高瀬さんって…考えてること、分かりやすくないですか?」
「確かにー…『嫌われたい』とか単語で顔に出てくるよねー」
「僕たちのこと嫌いなのかな?」
「でもあの顔は嫌いというより怖いって感じでしたよ?」
「「んー…それは確かに…」」
扉の外では超緊急会議が行われていた。三人は円になってこそこそと喋っていた。時々扉に目を向けながらひそひそと。はたから見れば怪しいだけだがこの三人、顔はいいから通りかかる女性はキャッキャいいながら通り過ぎていく。誰も「何あれ気色悪」などと言わない。三人はそれをわかってやっているらしく時々女の子たちにエレガントスマイルを向けている。
「嫌われたいということはやはり生徒会には入りたくなかったんでしょうね」
「「そりゃそうだ!」」
「こんなめんどくさいのかたまり」
「だれもはいりたくないよ!」
でもね、君たち。女の子たちはみんなこぞって入りたがっているんだよ?
道行く人々はそう思っただろう。
そして最後に必ずこう付け足す。
羨ましい…!!
と。
三人は会議を終えるとピシッと背筋を直し、中に入った。