第11話 生徒会に君を勧誘します!
超展開。
い、いったいなんのフラグが……。あたし、なんかしました!!?心の中で悪態つきまくってるけど、口には出してないはず!!
教室のドアに立ってる双子はあたしを見つけると顔を見合わせてぱぁぁっと笑うと可愛くとことこあたしの机の前までやってきた。
「………」
じっと睨むとまた二人はにぱっと笑った。ホンット可愛いなもう!…周りの女の子、キャーキャー言ってますけど。ほら、あっち行って構ってあげなさいよっ。こっちくるな!あっち行け!ほら、顏赤い人いっぱいだから!目がハートの人とかいるから!行きなさい!あっち行きなさいいい!
「ねーねー」
「僕たちさー」
「「君のこと生徒会に入れようかなって!!」
…聞き間違えかしら。今生徒会って聞こえたようなあ。そういえばこいつらも生徒会。えーっと…確か書記だったような…めんどくさいからいいや!えっと、何の話だったっけ…。ェ、ちょっと待って…。聞き間違えでありますように!
「今何ト仰イマシタカ?」
「だーかーらー」
「僕たちはー」
「「生徒会に君を勧誘します!」」
…せいとかいにきみをかんゆうします?…あぁ…聞き間違えじゃなかった……。お断りしていいですよね。はい、しますよ!
「「「丁寧にお断りいたします。」」」
「ミカっちは入れません」
「ミカちゃんは入れない」
かぶって話したのは莉楠と圭汰。二人ともいつの間にか立って双子を睨んでいる。怖いわ…!!
「「じゃあ代わりに圭汰君、入ってくれるの?」」
「…え。俺?なんで?」
「死巻…失礼。諒ちゃん様がねー」
「高瀬未冠が入らないなら赤神圭汰を連れてこいって」
「「言うからだよ!!」」
…なるほど。でもなんであたしを勧誘?あたし、無能ですけど…ねえ、あたし無能だよ…。っていうか、圭汰この前「絶対入らない!!!嫌だ、生徒会だけはいや!」って叫んでたじゃん。あぁ…あたし、生徒会入らなきゃ…。
「……分かった、俺はい「ダメ!圭は入りたくないんだから、あたしが入る。」え!?ミカちゃん!?」
ニヤッと一瞬笑った目の前の双子はあたりに花をまき散らすと一斉にあたしをガタンッと立たせた。え、いや、あの…だから何事っ!?
「「それじゃあ、白澤先生、ちょっと未冠ちゃん借りてくね!」」
「え。あたし借りられるの。ものなの!?」
「お、おぅ…。ちゃんと戻せよ?」
「「うん!じゃ、行こっか未冠ちゃん!」」
そういえば、いつの間に未冠ちゃん呼びに…。
「「帝王様が待ってるよ!!」」
いいやあああああああああああああああああ!!
ずるずると引きずられた形であたしは連れて行かれた。その時に見えた莉楠と圭汰は青ざめて何かを話し合っていた。んーと…何か問題でもあるのかな?ずっと引きずられて(ちょっと痛かったから途中普通に歩いたけど)ついたのはやっぱり生徒会室。コンコンッとドアをノック…するかと思ったら無遠慮に扉をバァン!と開けて豪華な椅子に座って足を組んで優雅にコーヒーを飲んでいる帝王様に向かってにぱっと笑った。
「諒ちゃん!連れてきたよー!」
「未冠ちゃん連れてきたよー!」
「……ん、ご苦労様です。」
そういった帝王様はクイッとメガネをあげた。2人はあたしをまた引きずられて中に入れて強引にソファに座らさせた。ちょ、痛いんですけど!?
「さてと…高瀬さん、ここに来たということは生徒会に入るということですね?」
そういってあの恐ろしい帝王様がニコニコしながらあたしと向かい合っているソファに座った。そのまま足を組み何かの書類を出した。
「えーっと…これは?」
「これは生徒会に入るときにみなさんがサインしている書類ですね。サインした瞬間にあなたは生徒会メンバーとなり、この学園を卒業するまで抜けることはできません。」
そういいながらメガネをクイッと上げる帝王様。…メガネ、合ってないのね。って、いうか何ソレ、呪い!?
「呪いかよっ!!…げふっ。失礼。えっと…サインすればいいんでしょ?へーい。しますよしますよ…。」
そしてあたしはサインしてしまった。その、呪いのような紙に。