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オフライン・リベリオン  作者: せいちゃん
オフライン・ゾーン

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13/19

非常プロトコル

空気が明らかに変わる。街が赤く変わる。警報が鳴り、シャッターが一斉に閉まる。ジン「逃げるぞ!」走っていく先の人混みが一斉に空く。空の警備ドローンのランプが黄色から赤へと変わり、降りてくる。流線形のフォルムが変形する。マイク「飛べ!」ジンは一瞬戸惑うが、それに従う。飛んだすぐ下に電極が通り過ぎる。テーザーだ。間一髪避けることができた。ドローン「テーザー:失敗。対象が回避しました。最適制圧を再計算。」ジン「何故わかった?」走りながらジンが尋ねる。マイク「うーん...わかんねえ。なんとなくかな。」少しマイクの顔が曇る。ジン「...まあいい。撒くぞ。」マイクが叫びながら走っていく。ジン「おい!そっちは駄目だ!...くそ。」単純な一本道。その向こうに続く道はない。ジンもまた、マイクを追ってその袋小路へと入っていく。どれだけ走っても、避けても、結局は行き止まりだ。マイクの必死の足掻きの弾丸も、装甲に弾かれる。いつの間にか周りには一人も市民がいなくなっていた。警報の音がドローンのプロペラでうねっていた。またドローンの形が変化する。今度もテーザーか?中央で外装が開き、内部が見える。「影響範囲内人数:0名。リスクを評価中...」「傷害を伴う制圧を許可します。」銃声が響く......そして、ドローンが一機落ちる。マイクだ。マイク「へっ、外は硬くても、中はそうでもねえみたいだな?」ドローン「脅威レベルを更新。致死性武装の使用を承認。保安部隊を呼び出し。」ウィィィィンという甲高いチャージ音と共に、ドローンが言う。「指向性音響を選択。」直後、世界から音が消えた。そしてーーーギィィィィィィィィィン!!。響く。鼓膜に、体に、脳に。空気そのものが殴るような爆音が体を貫く。二人の手が同時に耳へと向かい始める。周りのガラスが割れ、地面全体が震える。二人は反射的に耳を塞ぐ。しかしわずかな遅れが二人の体にダメージを残す。耳から血が吹き出し、手から垂れ落ちる。耳鳴りが、遠くなっていく。視界に映る赤い光がぼやけて広がる。マイク「うるせぇ...おい...まじかよ...なんだあれ...」ドローンのいう保安部隊が到着した。何倍も大きいサイズ、黒く塗装された機体、格納できないほどの大きさのバルカン砲。今までの捕えるためのドローンとはレベルが違う、人を殺すように設計されたものであることが本能で伝わった。それが4体も降りてきた。ジン「避け...ろ!」二人は、ふらつきながらも走れるまでは回復してきていた。バルカン砲が重厚なモーター音と共にスピンアップを始める。ジンは刀を抜く。切ることはできないだろう。可動部分はほとんどなく、全体が装甲に覆われていて隙がないからだ。それでも刀を抜く。マイクや、来るかもしれないゼロのために時間を稼ぐ。ジン「来い!」加速したバルカン砲が、とてつもない勢いで弾を吐き始める。最初は弾の位置を予測し、弾くことができた。しかしバルカン砲はどんどん加速していく。ジン「多すぎる...捌ききれん。」一発、また一発と弾がそれ、ついには肌を掠めた。その痛みで、集中がぷつりと切れる。弾を弾く手が緩み、弾丸の大波が襲いかかる。覚悟して目を閉じる...しかし死んでいない。弾幕が、突然止まっていた。ジン「何が起きた?」マイク「おい!大丈夫か!」ジン「...マイク...あまり揺らすな」マイクが立ち上がって突き飛ばしたのか。ジン「攻撃が...終わった?」硝煙が晴れた先には...

ゼロ「うーん...」保安空間の平らな面に地図を広げ、それを凝視する。目に焼き付け、目を閉じる。少しずつ光が消え、音が消え、瞼の裏の地図だけが見える。転送先はおそらくここだ。マイクはまず間違いなく目立つオンラインゾーンに行くだろう。ジンはそれを止めるが、マイクはそんなのを聞くわけがない。ジンはそうなったら、ついていくだろう。そう。つまり居場所は最も近いオンラインゾーン、E-103だろう。マイクは喧嘩を売るかなんかで問題を起こす。あとは総当たりだ。二人の無意識の偏りを考慮すると...違う。ここでもない。そう。ここだ。目を開き、スキッドフレームにまたがって走り出す。配管の間を何度も潜りながら進んでいく。ここからは徒歩だ。ハッチを開け、地下を進んでいく。地図を見る限り、ほとんどの思いつく場所に繋がっているようだ。まて、今二人は追いかけられている。おそらくいる場所は袋小路だ。余計に騒いで警戒度を大きく上げるかもしれない。ピーンポーンパーンポーンなんだ?館内放送?「未登録個体2体を確認しました。警戒度:高」...急いだ方が良さそうだ。狭い地下の通路を走っていく。上で人が歩いているのが見える。光は一方通行なのだろうか。ゼロ「いた。計算通り。すぐ助けるから!」ゼロ「構造を見る限り...ここだ。ここを壊せば崩落する。...うそでしょ?何をやったら保安部隊まで出てくるんだ?これじゃ間に合わない。シンガーボルトだけでも先に向かわせないと。」床は5mくらいか。コンクリートでも届く。まず一つを貫通に使い、その後に4つを使ってハックしよう。ゼロ「いくぞ!」シンガーボルトを腰から外し、天井につける。閃光が走り、数センチほどの大きさの穴が地上まで開く。ゼロ「急げ急げ!」4つシンガーボルトを穴から投げていく。ゼロ「よかった。ちゃんと刺さった。上はどうだ?な、なに?バルカン砲を刀で弾いてる?どうなってるんだ?とにかく急がないと!」今までで一番速くキーを叩く。間に合ってくれ...!あとちょっと。ゼロ「上は気になるけど...ちょっと見た一瞬の遅れで間に合わなくなるかもしれない...」最後の一文字を打つと、すぐにエンターを押す。ゼロ「どうなった!ジンが倒れていて、マイクは大丈夫。ドローンは... 止まったようだ。よかった...」ため息をつくと、肩から力が抜ける。ゼロ「間に合った。」シンガーボルトを取り出すと、HUDで設定を変える。ゼロ「一度限りだけど...やってみる価値はある。」残っているシンガーボルトは一つ。その一つをとても太い梁に取り付ける。シンガーボルトは貫通することしかできない...ことはない。点火を押すと、今までとは少し違う。閃光は同じだが、細いジェットが何十本も出て、梁を広く破壊する。少し離れ、その梁めがけて握り拳くらいの破片を投げる。すると梁に亀裂ができ、それが少しずつ広がっていく。ギ...ギギギ...少しずつ梁が沈み込み、地面全体が揺れる。天井の隙間から土が漏れてくる。バキッ。梁が折れ、一斉に通路に土が流れ込んでくる。ゼロ「成功だ!」やがて地下から地上まで、一筋の光が差し込む。ゼロ「おーい!マイク!ジン!」マイク「ゼロ!」マイクがふらつきながら歩いてくる。ジン「助かった。」ゼロ「再会は嬉しいけど、今は逃げないと。まだまだ敵は来るよ。スキッドフレームに乗って!」マイク「よっしゃ!今呼ぶぜ」ジン「...その必要はない。もう来た。」マイク「嘘だろ?いつ呼んだんだ?」ゼロ「僕が呼んだんだ。急ごう。こっちだ。」三人がスキッドフレームにまたがり、保守空間へと続く闇へと消えていく。ドローンがノイズ混じりの声で絞り出す。「...制限された区間へのアクセスを確nnnn認...インシデントを...送信しままます...成功」マイク「なんだここ!すげぇ!初めて見たぜ!」ジン「どこに行くんだ?」ゼロ「僕たちは...宇宙を超える。」ジン「宇宙...」マイク「だって!?」

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