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06話  入学式でまさかの転倒! 王太子リヒト殿下に抱きかかえられ……!?


「ついに始まりますわね、クレリア魔法学園……」


校門をくぐると、広大な敷地に荘厳な校舎がそびえ立っていた。さすが王侯貴族が集う名門校、華々しさが桁違い。

私は少し緊張しながらも、取り巻き令嬢ズのベルティーユとコネット、それに義弟レオナルトを従えて歩いていく。


「セレスティア様、今日はぜひ高笑いをかましつつ、ヒロインを威嚇しちゃってくださいね!」

「そうですよ! “おほほほ、庶民風情がこの学園に入れるなど片腹痛いわ!”的なセリフ、超盛り上がりますから!」


相変わらず取り巻きはヒートアップしている。……いや、そんなこと言ったら逆に私が学内で総スカンされそうなんですけど?


「お姉さま、どうか慌てずに。リヒト殿下が会場にいらっしゃいますから、まずはあいさつを……」

レオナルトはレオナルトで、私と王太子の会話を楽しみにしている感じ。


「……はぁ、悪役も大変よね」

と呟いたところで、


「きゃっ……!」

私はスカートの裾を踏みそうになり、思い切りバランスを崩してしまった。入学式に合わせて少し裾が長めの礼服にしたのが仇となったのだ。


慌てて体勢を立て直そうとするも、床が石段になっていて足元がグラつく。これは……転ぶ! しかも周りはほぼ初対面の新入生や上級生たちがごった返している中……恥ずかしすぎる!


と思った瞬間、

「おっと、危ない!」

どこからか伸びてきた腕が、私の腰をしっかり支えてくれた。急ブレーキをかけるように体を引き寄せられ、私はその人の胸元にドサッと倒れ込む。


「きゃ……だ、誰!?」


顔を上げると、そこには王太子リヒト殿下の端正な顔立ちがあった。彼はほんのり苦笑しながら、「大丈夫か?」と声をかけてくる。


「……っ、は、はい……」

私は思わずうわずった声を出してしまう。何というか……これは完全に“イベントCG”の構図。姫抱っこっぽい感じにされているではないか!


その場にいた生徒たちが「うわぁ」「すごい……まるでドラマ……!」と騒ぎ始める。


「ったく、気をつけろよ? せっかくの入学式なんだから、あんまり派手に転んで怪我したらもったいないだろう」

リヒト殿下はそう言って、スッと私を下ろしてくれる。


私は顔がカッと赤くなってしまい、ツンと横を向く。

「い、いらないお世話ですわ……! だいたいあなたが近くにいるから、こうなるのです!」

「え、俺のせい!?」

リヒト殿下が苦笑するが、すでに私は恥ずかしさでどうにかなりそうだ。


(うわぁぁ、この展開こそまさに“胸キュンイベント”じゃないの? 私、悪役令嬢なのに……これは余計なフラグを立ててしまったのでは!?)


取り巻きたちは「すごい! さすがセレスティア様、学園初日に派手なフラグを立ててくださるなんて!」と目を輝かせているし、義弟レオナルトは「ふふふ、完璧です、お姉さま……!」とテンション爆上がり。


一方、リヒト殿下は「……あれ? もっとこう、ツンツンされるかと思ったけど……なんだろう、思ったよりいい雰囲気……?」と戸惑った様子。


そんな殿下の内情など知る由もなく、私は混乱しながらも「とにかく入学式に遅れるわけにはいかないわ!」とその場を離れる。


しかし周囲の視線はしっかり私を捉えていて、どうやら悪役令嬢ではなく姫抱っこされるお姫様の印象のほうが強くなりつつあるような……。


(し、しまった……これじゃあ、私はますますヒロインっぽい立場になってしまうではないの!? 破滅フラグ、むしろ遠ざかってる……?)


入学式の華やかな式典は、こうして私の“転倒ハプニング”を合図にスタートしたのだった。

毎日投稿頑張ってますΣ੧(❛□❛✿)

保存といいねお願いします……!

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