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48話  卒業まで待つつもりが、2年中に決着を”とリヒト決意 → 婚約破棄も国の闇も中途半端?

期末試験期間中、王太子リヒト殿下は悶々とした日々を過ごしていた。


今までで1番大きな婚約破棄イベントを“学園3年の卒業直前”に起こすつもりだったが、セレスティアがあまりに善人&強力で、そのプランが崩壊

闇勢力の拡大で、もはや学園ラブコメどころではない


“卒業まで待たずに、2年のうちにでも断罪イベントを起こす?”という考えがちらつくが、現状不可能に近い


そんな状況で、殿下がある夜ひとり自室の机に向かい、苦い顔で独白する。



「……くそ、どうせなら早めに蹴りをつけたい。俺とセレスティアの間にある“婚約”を、きちんと処理するなら早い方がいい。闇勢力が本格化する前に、断罪イベントを完遂しようか……」


だが、どんなに殿下が意気込んでも、周囲の空気が“セレスティア断罪”をまったく認めないのが現実。寧ろセレスティアに国民的支持が集まりつつある。



婚約破棄計画を進めようとしても、騎士科トップのガイは「え、せっかく国を救う偉人を断罪するんすか? 意味わからないっす」とドライに返し、


アレクシスは「お前もまだそんなこと言ってるのか。闇勢力をどうするかが先決だろ」と白い目を向ける。


レオナルトに至っては「殿下が破棄? 姉上を悲しませるなんて絶対許しません!」と威圧的な笑みを浮かべ、殿下がたじろぐ始末。


(こうしてリヒト殿下は孤立無援に近い状態で、婚約破棄を実現できずにいるわけだ)



さらに殿下の悩みを深めているのは、自分自身の感情。「最初はゲームとして“断罪したい”だけだったのに、今やセレスティアに好意を抱き始めている?」


学園祭のモンスター撃退を見て惚れ惚れしたし、ツンデレな普段の態度も可愛いと思ってしまう。もう意地を張って「婚約破棄だ!」と騒いでも心がついてこない。


「くそ……だから俺は2年中にきっちり片付けたいんだ。もし中途半端に好きになったまま3年に突入したら、もう破局する余地がなくなる……。それって転生者として負けた気がする!」


殿下の独り言はもはや矛盾だらけ。結婚したくないわけじゃないが、前世のゲーム脳が“断罪イベントを捨てると負け”と囁き、苦しんでいる状態だ。


(読者視点では“もう諦めろ”と言いたいところだが、殿下なりにジレンマを抱えているのだろう)



リヒト殿下は閃いたようにメモを走らせる。


「いずれ国王もセレスティアを高く評価するだろう。2年中に醜聞を流すか、何かで彼女を“断罪”して婚約破棄する……?」


「とはいえ彼女が全く悪いことをしないし、アレクシスの失態をフォローするほど優しくて強いから、証拠づくりも難しい」


「じゃあ強引に罠を仕掛ける? ……いや、そんなことしたら俺の評判が地に落ちる。王太子としても大ダメージ」


メモをぐちゃぐちゃと破り捨て、殿下は「これ、無理ゲーだろ……」と頭を抱える。

結局「闇勢力がいつ大襲撃してくるか分からない今、俺までセレスティアを妨害するのは得策じゃない」という結論に達し、心のモヤモヤは深まるばかり。



ある昼休み、リヒト殿下が声をかけ、「ガイやアレクシス、レオナルト……ちょっと来てくれ」と人気のない空き教室に集合させる。


目的は「セレスティアを断罪するにはどうすればいい?」という作戦会議。だが……


ガイ:「は? 姉さんを断罪? 意味わかんないっす! あの人強くていい人じゃん!」

アレクシス:「俺もセレスティアに借りがある身だし、国を守るために協力するしかないと思っている。お前の破棄計画など興味ない」

レオナルト:「姉上を婚約破棄したいなんて、殿下失礼すぎますね……。僕が黙ってませんよ?」


この3人に袋叩き状態の殿下。「……お前ら、転生者だろ? ゲームイベントって分かるだろ?」と訴えても、「だから何?」と一蹴される始末。


結局30分ほど殿下が粘るが、誰もアイデアを出してくれず、むしろ「時間の無駄」と言い捨てて解散される。



放課後、殿下は校舎裏で一人項垂れている。

「もはや2年生のうちに断罪イベントなんて無理……。そもそも誰も味方してくれないし、俺だって本気じゃなくなってきた……」


その姿を遠目に見ていた取り巻き令嬢ズがクスクス笑い、「あらあら殿下、可哀想に……」などと囁いているが、手を差し伸べる者はいない。


いっそのこと殿下が正直に「セレスティアが好きだから破棄したくない」って口にすれば、悩みは解消されるのに……プライドが邪魔なのだろう。



そんな殿下の様子を私もチラッと窓から見かけ、心の中で小さく呟く。

(ここまで来たら、私たちが協力して闇勢力に立ち向かうしかないでしょ? 殿下も王太子として覚悟決めてよ……破棄なんてしてる場合じゃないわ)


ただ、それを直接殿下に言うと余計に拗れる気がするので、あえて見守る。


私は私で試験と闇の脅威に備えなきゃいけないし、殿下がどう動こうと今さら大勢に影響はないだろう。「破滅フラグ」はもう存在しないに等しいから。



私はふと考える。期末試験が終われば、再び夏の短期休暇がやってくる。前回の夏休みは宝物庫盗難事件が発生し、闇魔導書が奪われる大事件に発展した。


(同じ轍を踏むなら、また休みに入ったところで闇勢力が動くかもしれない。それまでに殿下やアニー、アレクシスと情報共有を進めておかないと)


殿下の“婚約破棄”など後回し。私の意識は自然と「闇から国を守るシナリオ」へと向かう。

(本当にゲーム的には王道ヒロイン並みになってきたわ……もう少し私も自覚したほうがいいのかしら?)



放課後、リヒト殿下がまたも校舎裏で頭を抱えて「もう無理だ……セレスティアには勝てん……」と呟いている姿を、アニーや取り巻きが目撃し、「殿下、よほど婚約破棄を諦めたくないのね……」と微妙な同情を寄せる。


しかしもう誰も手を貸さない。悪役令嬢が“国民的ヒロイン”になった今、婚約破棄など起きるはずがないのだから。

毎日投稿頑張ってますΣ੧(❛□❛✿)

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