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第七話・さっそく指名の初クエスト!?

前回のあらすじ

やっと冒険者になって二日酔いになった。。。

二日酔いで頭が痛いのを我慢しながらギルドへと向かう。

元々酒は強くはないのにあんなに飲まされたらいやそもそも飲まされた酒のアルコールが強すぎるから痛くなるに決まってるだろう。

領主も朝会ったけど俺よりもひどい顔していたな。

そんなにひどくなるんだったら飲まなきゃよかったのにと思うんだが。

そんなことを考えていると冒険者ギルドに着いたようだ。

ちょっと緊張するがよし入ろう。

パンと両ほほをたたきドアを開けた。

前方には受付、右手の方にはクエストが張り出されている大きな掲示板。

そして、多くの冒険者たち。

おぉ、これぞ異世界って感じでちょっと感動。


「おい、邪魔だ」


ドスの効いた声の主は俺より頭二つ分ぐらいデカい筋骨隆々の大男。


「あっ、すみません」


その姿にビビッてさっと避け道を開けた。


「フン、遊びで来てんならさっさと帰るんだな」

「えっ?」


大男は横目でにらみながら歩いていった。

遊びじゃないんだけどな。

何でそんなこと言ってきたんだ?

まぁ、いいか。

それより、クエスト探そうかな。

掲示板へ向かうがジロジロと周りにいる冒険者からの視線が気になる。

俺の顔に何かついてる?それとも何かした?

掲示板の前に立ち張り出されているクエストを眺めていると急に肩をつかまれた。

そのつかんだ人物はさっきの大男だった。


「おい、てめぇ。さっき言っただろ遊びなら帰りなと」

「いや、遊びじゃないんですけど」

「なんだと」


イラっとした大男の顔。

そして、周りからくるヤジ。

ホントに俺何かした?


「ふざけた野郎が」


大男が振り上げた右腕が俺に向かってくる。

さてこれをどうしようかと考えた結果、俺はその拳を顔面で受け止めた。


「ちょ、ガルベス」

「おい、ガルベス。それはやりすぎだ」

「いや、避けると思ってたし」

「気が済みましたか?」

「「!?」」


あれっ?なんかみんな驚いた顔してるんだが。


「お前、なんともないのか?」

「はい」


俺のチート身体能力であんなパンチを顔面で受け止めたところでどうってことはない。


「おいおい、ウソだろ」

「ガルベスのパンチ顔面に受けて何もないなんて」


周りでザワザワし始めたところで女性の声が響き渡った。


「何を騒いでいるのですか?」

「「ミリスさん」」

「はいはい、みなさん集まってないで自分のことしてくださ~い」


ミリスと呼ばれた女性は赤い髪に黒いタイトスカートをはきブラウスの上に黒のベストを着ている。

アリスと同じ格好だな。

よく見るとアリスに似ているような、、、気のせいか?

ミリスの言葉に渋々ここから離れていく冒険者たちだったが俺の前に立ち続ける大男。


「ガルベスさん、そこをどいてください」

「ちょっとミリスさん。俺はこの場にそぐわない奴がいるから注意を」

「フフッ」

「何がおかしいんですか?」

「そこの方が本気出せばガルベスさん、あなた一撃で倒されますよ」


その言葉にガルベスや離れていった冒険者たちは大笑い。

うーん、この女性よくわかってらっしゃる。

だけど、本気出したら永遠の眠りにつかせてしまうかもしれませんがね。


「はははっ、何の冗談ですか、ミリスさん」

「ガルベスさん、私が冗談を言わないのは分かってますよね」


低い声で言うミリスの真剣な眼差しに大笑いをしていたガルベスと冒険者たちは静かになっていく。


「本当は分かってるんじゃないですか?あなたのパンチを顔面に受けてピンピンしてるんですから」

「チッ」


舌打ちをし先ほどと同じように横目でにらみながら大男は歩いて行った。


「さて、あなたがリュウセイさんですね?」

「はっ、はい」


こんな美人が俺のことを知っているなんて、、、なんで?


「ギルドマスターとアリスから話は聞いています。こちらへどうぞ」


話は聞いていますってアリスさんならわかるけどギルドマスターって誰?

と思いながらミリスの後についてギルドの奥の部屋へと入る。

ドアには【応接室】と書かれていた。


「そちらにお座りください」

「はい」


指示されたソファに座りミリスは目の前に座った。


「改めましてこのフランフォート冒険者ギルドのサブマスター兼受付のミリスと申します。ギルドマスターは昨日リュウセイさんがギルドカードをお受け取りになったのですぐ来るものだと思い楽しみしておられたのですが本日は所用で街を離れております」

「はぁ」


楽しみにしてたってギルドマスターって俺の知ってる人なのかな。


「それでリュウセイさんにこちらのクエストを受けてもらいたいと思っています」


ミリスが出した紙に書かれていたクエスト名は【オーク討伐・調査】

報酬が銀貨50枚。

このフランフォートにある食堂の金額の平均が銀貨1枚。

日本円に換算すると銀貨1枚千円なので五万円ってところだ。

そして、俺が目に付いたのはDの文字。


「これDランクのクエストですよね?」

「そうです」


そのスマイルで何人の男を落としてきたのかミリスの素敵な笑顔。

でも、ニコッと笑顔で言われても困るんですけどね。


「リュウセイさんはFランクですがこれぐらいなら簡単に成功できるだろとマスターが言っていました。アリスもあなたの実力は認めていましたしね」

「そうですか、、、あのところでミリスさんとアリスさんのご関係は?」

「あっ、言ってませんでしたね。アリスは私の妹になります」

「アリスさんのお姉さんですか。だから、似てるんだ」

「よく言われます」


アリスさんはクールな感じだったけどミリスさんは愛想がいい。

いや、裏では腹黒いのかも、、、。

それでも美人でスタイルもいいって最高だろ!

それも姉妹で美人とは、、、どっちかと言えばミリスさんの方がいや、アリスさんも、、、。


「・・・リュウセイさん?」

「えっ?あっ、すみません」


おっと、自分の世界に入ってしまっていた。


「話戻しますけどこのフランフォートから南西の方角にロンターンの森というのがあります。そちらにオークが現れているという情報が入りました。オーク単体であればFランクの冒険者でも倒せるのですが複数と集まってしまうと面倒な魔物でしてもし、ロンターンの森にオークの棲家があるのであれば冒険者を集めて討伐をしなくてはいけません」

「それで私は何をすればいいんでしょうか?」

「リュウセイさんにはオークの棲家の調査をお願いします。また、魔物と遭遇した場合は討伐ををお願いします。ちなみに、討伐数に応じて報酬は上乗せ致しますのでご安心を」


ほうほう、倒せば倒すほどお金がもらえる、、、ってあれ?


「討伐数ってどうやって証明すればいいんですか?」

「それについてですが指輪、腕輪、ネックレスどれがいいですか?」

「えっと、腕輪で」


ミリスさんは床に置いてあった箱から腕輪を取り出す。


「こちらは【モンスターカウンター】と呼ばれる道具です。指輪、腕輪、ネックレスの3つのタイプがあり冒険者にお好きなものを選んでもらっています。仕組みは分からないのですがすべての魔物には魔力があり命が尽きるとき微かに魔力がこぼれるようでそれをこの道具が取り込み討伐数をカウントします」

「へぇ、すごいですね」

「あとは討伐した魔物は出来る限り持って帰ってきてください」

「と言いますと?」

「魔物は食料や素材と使い道があるんですよ。ですので状態によっては報酬を上乗せ致します。ただ、マジックバッグを持っていれば大量に持って帰れるんですけどリュウセイさん持ってませんよね」

「マジックバッグ?」

「バッグに魔法をかけ容量が増えているバッグです。バッグの素材や使用者の魔力によって容量も大きく変わってきます」


へぇ、マジックバッグか、それも異世界物じゃよくあるやつだな。

あれ?魔法をかけるって言ってたけどそういう魔法作っちゃえばいいのか?


「マジックバッグにする魔法ってどういうものなんですか?」

「使える者に聞くとこことは違う空間に箱を作ることによってそこに物を収納できるようになるるようです」

「違う空間、、、異空間ってことですね」

「そうなんですかね?」


ふむ、ミリスもよくわかっていないってことか。

自分が思う魔法が使えるってことは俺も使えるよな。

だから別にマジックバッグを作らなくても空間から物を取り出しせるような魔法を考えればいけるんじゃないか。


「・・・リュウセイさん?」

「あっ、またまたすみません。続けてください」

「話すことは大体終わったのですがリュウセイさんから何かございますか?」

「そうですね。最後の確認が私のやることはオークの棲家を探しだすことでいいですよね?」

「はい、そうです」

「もし、ですよ。オークの棲家を潰してきた場合どうなります?」


えっ?とミリスさんの驚く顔。


「オークもただのオークの集まりならリュウセイさんでも討伐できるかもしれませんがもし上位種がいるのであればさすだに討伐できるとは思えません」

「上位種とは?」

「オーク・ナイトやオーク・メイジ、オーク・ジェネラル。最上位にオーク・キングがいます。オーク・キングが出てきたらAランク冒険者でパーティを組んで倒さなくてはいけないレベルです」

「なるほど、それは危険ですね」


分かったつもりで聞いてはいるがAランク冒険者の力が分からないからオーク・キングの強さが分からないんだが。

とは言え大体内容は把握したからまずはロンターンの森へ行きますか。


「あっ、それとリュウセイさん」

「はい?」

「その恰好は着替えた方がいいですよ。」

「変ですか?」

「いえ、そういうわけではなくその着飾ったお召し物ですと貴族に間違われてしまいます。冒険者たちの中には貴族を嫌っている者もいますから先ほどのようなことに」


なるほど、だからここにいた冒険者は俺のことジロジロ見てきたのか。

ということはロンターンの森に向かう前に着替えないといけないか。


「ありがとうございます。それでは、行ってまいります」

「はい、よろしくお願いします」

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