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第95話 再戦、ティグリス

ティグリスは体勢を低くして、一足飛びにJに間合いを詰めてくる。ティグリスの双剣は正確かつ機敏にJの急所を狙いに来た。Jはそれをバックステップで躱し、ハンマーを構える。Jはハンマーを頭上に構え腰を落とすと、次の瞬間、シンミャの重い一撃がJの背後から縦斬り一刀両断の如く襲い掛かって来た。Jはその一撃をハンマーの柄で受け止め、前転ローリングで距離を取る。そしてティグリスへターゲットを合わせ、タラサに指示を出す。

『タラサ!触手弾を!』

「おっけー!任せて!」

タラサは触手弾を装填しティグリスに触手弾で攻撃する。触手弾はティグリスに向かって飛んでいくが、ティグリスはこれを自身に当たる直前に切断。触手弾が周囲に飛び散り、地面に触手を展開させる。ウィレナはシンミャへ攻撃を行うが、シンミャは大剣を小刀のように扱い攻撃を弾いていく。

「今度は負けない!」

「勝てるかしら?マウガン!」

シンミャの背後からマウガンが横薙ぎ攻撃でシンミャを切断しようと試みるが、シンミャはそれを背に大剣をあてがいガードする。ガードしたシンミャは大剣ごと大きく吹き飛ばされる。

「ぐぁッ!」

体勢を崩したシンミャにウィレナは連撃を加え、シンミャの体力ゲージが削られていく。シンミャは体勢を立て直そうともがく。

「シンミャ、何をやっているんだい?」

「すまない、ティグリス。」

ティグリスはシンミャに近づきウィレナの連撃を双剣で防ぎきる。Jはその隙にシンミャの背に回り込み、パイルバンカーを肩甲骨の間にあてがい射出した。

ティグリスに向かって吹き飛ぶシンミャ。両者は激突し床を転がる。転がった先はティグリスが切断したタラサの触手弾が展開されている場所で、ティグリスとシンミャに触手が絡みつく。

「くっしまった!」

ティグリスはもがくが、もがけばもがくほど触手が絡みついていく。シンミャはその剛力で触手を引きちぎり、ガバッと起き上がる。Jは倒れているティグリスに向かってハンマーを振り下ろす。ティグリスは吹き飛ばされ体力ゲージを大きく減少させた。

タラサは爆砕弾を次々と発射し、シンミャのライフを削っていく。シンミャは腕で爆砕弾を弾き飛ばし、大剣を両手で持ちハンマー投げの要領で回転させる。シンミャを中心に大竜巻が発生し、近寄ることが出来ない。シンミャはその状態で呪文を詠唱し始める。

ウィレナとマウガンは吹き飛ばされダメージを負ってしまった。

「炎獄の業火よ、飛来し、切り裂き、その罪を焼き尽くせ。フラムパニッシュメント!」

シンミャの発生させた竜巻が炎を帯びて拡大してくる。

『皆回避に専念しろ!』

「了解!」

ティグリスはシンミャの竜巻の影響を受けずに、Jに切りかかる。Jはそれを左手にハンマーを持ち替え、右手のパイルバンカーで連続パリィを行い、受け流し、体勢の崩れたティグリスに向かってパイルバンカーを打ち込む。

「チィッ!人間の分際で小癪な……!」

ティグリスはバックステップを行い、シンミャの竜巻に入ると、魔法の詠唱を唱え始める。

「吹雪の嵐よ、吹き荒れ凍てつけ!万物凍結! ヴァランガトルメンタ!」

詠唱が終わり魔法が発動する。ティグリスの周囲に竜巻が発生しそこにソフトボール大の氷柱が吹き荒れJ達を襲う。シンミャの竜巻とティグリスの竜巻がともにぶつかり合い、接点では稲妻が発生していた。

『皆回避に専念しろ!』

――ライフが半分になるとこのモードになる。しばらく回避しか出来ない。

J達に雷と雹と炎の混じった黒煙の竜巻が襲い掛かる。Jはそれを前転ローリングで回避する。が、竜巻はJに向かって複数飛んでくるため、ギリギリの回避になってしまう。

――あぶなっ

――問題ない、喰らわない。

Jは前転ローリングで竜巻の間をすり抜けるように移動していく。そしてすべての攻撃はJに向かってきているため、ウィレナ達から離れるように回避を行っていた。

――なかなかやるじゃない。

――おほめにあずかり、どうも。

やがて竜巻が収まり、黒煙の中からティグリスとシンミャが現れる。シンミャは巨大剣を担いでJに突っ込んでくる。ティグリスは双剣を逆手に構えシンミャの後を追う。シンミャはJに向かって巨大剣を振り下ろし、Jはそれをパイルバンカーで左に弾きシンミャの体勢を崩す。するとJから向かって右側、シンミャの影からティグリスが飛び出してJがパリィを行った後隙を狙って双剣で切り上げる。

――あら、初被弾?

――いや、大丈夫。

Jにティグリスの攻撃が当たる直前、タラサの爆砕弾がティグリスに直撃した。

「ぐぁッ!?」

「Jには手を出させない!」

――タラサマジヒロイン。

ひるんだティグリスにウィレナが切り上げ攻撃を行い、ティグリスに斬撃ダメージが入る。

「J、大丈夫!?」

マウガンは体勢の崩れたシンミャに一足飛びで近づき、大剣を振り下ろす。袈裟斬りの形になりシンミャに大ダメージが入る。

体勢が崩れ、地面に剣をついてダメージの回復を図るシンミャに対し、Jとマウガン、タラサの3人で総攻撃を仕掛ける。

シンミャの体に斬撃痕が刻まれ、シンミャは巨大剣を振り回し抵抗するが、すべての攻撃をJにパリィされなすすべなく体力ゲージが0になる。シンミャはその場に倒れ込み、Jたちの背後をティグリスが襲う。が、その攻撃はウィレナによって防がれ、Jたちに攻撃は届かない。

――ナイスウィレナ。

ティグリスはくるりとその場で反転し、シンミャに近づき、シンミャと手を繋ぐ。

「お前の力、僕が継ごう。」

「ああ、ティグリス、頼む。」

ティグリスとシンミャの体が発光し、辺りが光に包まれる。Jたちはあまりの眩しさについ手で目を覆ってしまう。が、ティグリスはその隙にJに対してシンミャの巨大剣を右手に、双剣の柄同士を合体させた双直剣を左手に持ち2本の剣で十字を切るように攻撃する。

Jは間一髪これを回避するが、ティグリスの様子がおかしい。

「なんか成長してる!」

先ほどまで少年の姿だったティグリスの体は、10歳ほど年を重ねた青年のような見た目になっていた。

「シンミャとボクの力の融合、その身で味わうがいい。」

先ほどまで倒れていたシンミャの体は、霧となって霧散した。

――なるほど、片方がやられるともう片方が強化されるのね。

――正解。

――ティグリスを先に倒すとどうなるの?

――シンミャが小さくなる。魔力が増大して、魔法を連発してくるな。

――ロリ魔女化するのね。

――ただ、体力ゲージは引継ぎだから、もうそろそろトドメだ。

ティグリスは右手の巨大剣に炎を、左手の双直剣に冷気を纏わせダンスを踊るかのようにJ達に連撃をお見舞いする。が、Jがその攻撃の矢面に立ち、すべての攻撃をパリィする。

「クソッ……!なぜボクの攻撃が届かない……!」

――経験の差だろうね。

Jがティグリスの攻撃をパリィし続けている間、ウィレナ、タラサ、マウガンの3人はティグリスの背後を攻撃し続ける。ティグリスの体力ゲージはもう後わずかだ。ティグリスは回転攻撃を行い背後の3人を吹き飛ばす。が、Jにその攻撃が届こうかと言うタイミングで、Jはティグリスの持っている巨大剣に対しパイルバンカーを射出するパリィで巨大剣を弾き飛ばす。ティグリスの体が巨大剣に引っ張られ体勢を崩すと同時に、Jは背負っていたハンマーを手に取り、大きく振り上げ、ティグリスの頭部へ叩きつけた。ティグリスの頭頂と肩が一直線になるくらいまで頭が胴体に一瞬めり込み、元に戻ったが、ティグリスの体力ゲージは0となっていた。

「我が王……レーヴェリオン陛下に栄光あれ……!」

 ティグリスは最期にそう言い残すとこと切れた。その死に際を見たレーヴェリオンは口を開く。


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