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第40話 徘徊するメイドゾンビ

「さて、どうしようか。」

「やばいって!何とかしてここ出なきゃ!」

①『俺が何とかしよう』

②『カルトゥム。鍵を外せるか?』

③『シェロ、頼む』

④『やつが帰ってくるまで待とう。』

Jは3番目の選択肢を選んだ。

『シェロ、頼む』

「ああ、任せて。」

シェロはそういうと、縛られた吊るされている両手をガサゴソと動かす。するとすぐに、ガチャリという金属音とともに鍵が外れ地面に鍵が落ちる。

――ここは仲間がいる場合はその仲間に助けてもらえるイベントになってる。カルトゥムに鍵を開けてもらうか、今後仲間になるマッスルなおっさんが力づくで外すか、シェロの鍵開けスキルに助けてもらうかを選べる。

――誰も仲間にしていなかったら?

天井部の鎖が吊るされている場所は迷路上に鉄棒が入り組んでいて、それを解かなきゃいけない。

――それは面倒ね。

――ここはシェロが一番早い。

シェロはタラサ、次にJの順で手錠の解除を行っていく。そうして、全員の手錠を解除すると、Jは部屋の一角にある宝箱に向かい宝箱を開けた。

『憑依の水晶骸骨を手に入れた!』

――このアイテムが欲しかったんだ。これで他のキャラクターを操作できるようになる。

「この落果遺物……使って大丈夫なのかい?」

シェロは疑問を投げかける。確かに、先ほどまでのマオスの話を聞く限り、まともなアイテムではない。それに対する問いにタラサは答える。

「J、ちょっとそれ見せて……アタシの似たような落果遺物は家にもあった。マオスは使い方がおかしいだけ。落果遺物は使い手によって善にも悪にもなる。うん……使ってみても問題なさそう。水晶顎部を持っている人に水晶頭骨を持って念じれば精神が入れ替わる感じ。J、試しに私に使ってみてよ。」

『いいのか?』

「落果遺物のことならアタシに任せてよ!マオスなんかよりずっと研究してるんだからね!」

Jはタラサに水晶顎部を首からネックレスのように下げさせて頭骨を手にもって念じる。

すると、視界が暗転し、すぐに目が覚めると、Jは自分を見上げていた。

「わぁ!Jって身長高いんだね!アタシ小っちゃ!」

Jの姿をしたタラサは自分の手を見て閉じたり開いたり、顔を触ったりする。

そんな2人を見てシェロは驚きつつ声をかける。

「本当に入れ替わってるんだね。これで互いのスキルが使えるみたいだ。」

「もとに戻りたかったらアタシに言ってね。」

Jはすぐにタラサに話しかけ、憑依を解く。

――よし、外に出よう。

――キャナリは助けないの?

――別に助けなくても必要なアイテム手に入れたし。

――助けてあげて。

――ええ……

――助けなさい

――……はい……。

Jは元の姿に戻ると、シェロとタラサを引き連れて外に出る。ヌルに強制されキャナリを助けるルートを取ることになったJは、屋敷のギミック攻略のため屋敷を探索することになった。

――キャナリは既にマオスに捕らえられてるから、まずマオスから鍵を奪う必要がある。マオスはこの屋敷内の別の実験室に籠っていて、マオスから鍵を盗みだす必要がある。

Jは通路を進むと、通路の横道から突然影がぬっとあらわれる。Jはそこを視界に入らないギリギリをしゃがんで脇をすり抜ける。

――今のは?

――この屋敷を徘徊しているメイドゾンビだ。腕をちぎってそれを振り回したりして攻撃してくる。視野が狭いから簡単に躱せる。

 Jはメイドゾンビの脇をすり抜け先に進むと、左手にある扉に入っていく。扉の中は最初にJたちを拘束した部屋から、モニターを無くし、代わりにモンスターを閉じ込めていた檻が無数にある。折にはモンスター……ゴブリンや双頭の狼、オルトロスが鉄格子のなかに詰められており、こちらを見ては吠え暴れる。そこの檻の上部にはネームプレートがついており、そのうちの一つには「キャナリ」もう一つには「ソバージュ」と名前が付いている。

「そんな……ひどすぎるよ……!」

タラサは感嘆の悲痛な声を上げる。それとは対照的にシェロは冷静に分析する。

「どうやらこれらのモンスターはマオスによって人の精神を入れられて後、精神崩壊が起こったものらしい。」

Jはタラサに『憑依の水晶骸骨』を使い、タラサと精神を入れ替えた。Jはそのままタラサの体を操り、グレネードランチャーに『爆砕弾(伝)』を6発装填し、檻の中のゴブリンやオルトロスに向かってグレネード弾を発射した。檻の中のモンスターたちは爆散し、跡形もなくなった。

――こいつらは後々檻から出て屋敷を徘徊するから、今のうちに駆除しておくことが吉だ。

――血も涙もない。

「介錯か……それも優しさかもね。」

シェロがタラサが乗り移ったJの肩を叩き慰める。

「もう元に戻せなかったのかな……」

Jは憑依を解除し部屋を後にする。

Jは扉を出て左手に進み、突き当りの扉を開け中に入る。中は食事をとるような大広間になっているが、巨大なテーブルの上には食事ではなくビーカーや試験官に様々な薬品が入っている。Jはその中の薬品から『シェロ試薬』と書いてある薬品と『ロキヤ薬』と書いてある薬を取り、カルトゥムの壺に入れた。近くにメモ書きが置いてあるが、一瞥もせず、入って来た扉の反対が分から外へ出る。外に出ると、メイドゾンビがJに背を向けあるいている。Jはメイドゾンビの背後に近づき、パイルバンカーをその胴体に打ち込んだ。メイドゾンビはそのまま機能を停止しバタンと地面に横たわる。

メイドゾンビが進もうとしている進行方向にJ達は進んでいき、大きな錠前が付いた鍵のある扉の前に立つ。シェロがその錠前を見ながら口ずさむ。

「この鍵は僕には外せないな。内側に落果遺物の機構が組み込まれているようだ。」 

Jはカルトゥムの壺から『シロ試薬』と『ロキヤ薬』を取り出し、2つの薬品を混ぜ、その液体を目の前の錠前にかけた。するとバチっと火花が散り、錠前が溶けて消滅した。


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