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第108話 樹上世界にて

――イベントスキップ。

Jは横穴のドーム内にあるピラミッドを登っていく。そしてそのピラミッドの上に立つと、ピラミッドの頂点から麓にかけて青い光の線が走っていき、その青い線はピラミッドだけにとどまらず世界樹のドーム内を駆け巡る。

――イベントスキップ。

ウィレナ、マウガンがパーティーから離脱した。

――ここからも1週目で見た内容とほぼ同じルートになる。飽きないでね?

――もう慣れたわ。

地図を持ったロージナに先行してJは進んでいくが、道を間違えることなく魔力水晶で左右を囲まれた迷路のような道を進んでいく。坂道を登り、しばらく進むと、魔力水晶の向こう側に小さな長方形の小屋のような建物が見えてきた。半分ほど雪雲で埋まっている。

その小屋に近づきロージナは首を傾げる。

「あれれ~……おかしいなー。私の地図によればここには大きなケッツァーの研究所があるらしいんだけど……」

『ケッツァー?』

「あれ?そうだよね知らないよね。『ケッツァー』っていうのは球体と三角柱を組み合わせたモンスターみたいなやつ。」

『それなら前に戦った。』

『倒したことがある。』

Jは1番目の選択肢を選んだ。

『それなら前に戦った。』

「え?戦った?下層にもいるの?マジかー……お姉さんちょっとトラウマなんだよねー。拉致られた独房の周りをウロウロしてて気味悪くてさー」

『ケッツァーは何のためにいる?』

『下層世界の遺跡にいたぞ』

Jは1つ目の選択肢を選んだ。

『ケッツァーは何のためにいる?』

「どうやら樹上世界の人間の召使いのように働かせてるっぽいのよねぇ。戦闘用にカスタマイズされてるのもあるっぽいけど、それがいたのかな?ひとまず中に入ってみようか。」

ロージナは半分地面に埋まっている扉を取っ手を引き開く。

開いた先には下り階段が続いている。

「入り口からすぐに下り階段……登ってきた坂道を考えると、建物が地面の下に埋まっているって考えた方がよさそうだね。」

屋上からの入室になる。研究所内は暗いが、魔力が通った導線が天井を這うように直線に走っており、その部分が青白く発光して通路を明るく照らしている。

「私が閉じ込められてた独房に雰囲気が似てる……ごめん、ちょっとトラウマ……」

ロージナはその場でうずくまる。そしてすぐに立ち上がり、大きく息を吸い込み、吐き出した。

「うん、終わったことくよくよしても仕方ないね!よし、J君行こう!皆を助けよう!」

Jに操作が切り替わる。Jは通路を進む。J達は廃病院を奥に進み、バックパックを回収、ケッツァーコアをロージナに回収し持たせながら、ラミアケッツァーや犬型ケッツァーを撃破して先へ進んでいく。ベルトコンベアーやコアのギミッグを解きながら進むと、最深部にてケルベロスケッツァーを苦も無く撃破。来た道を戻りウィレナとマウガンのところへ戻っていく。

――なんかすごくダイジェストだった気がするんだけど。

――気のせいじゃないかな?イベントスキップ。

「ウィレナちゃん!マウガン君!……J君!ここで一体何が……!」

ロージナは慌てふためく。

『落ち着け』

『あたりを調べてみよう。』

Jは2番目の選択肢を選んだ。

Jは周囲を探索する。すると、刀傷の他に、白い鎧の肩あてがベッドの下から出てきた。

「J君……それは……?」

『おそらくウィレナ達を攫ったやつらの装備だろう。殺されたのなら、血痕や死体があるはずだ。』

「そうだね。きっとそう。この鎧の集団を探してみましょう。さっきの地図に近くの街が書かれていたわ。一旦そこで情報収集をしてみましょう。」

Jとロージナは東へと走る。青白く光を反射する雪雲がだんだん減っていき、見慣れた地面が雪雲の下から顔を出す。魔力水晶の数も次第に減っていき、草が生い茂り始めている。人が長い年月をかけて踏み固めたであろう草の生えてない土の道を道なりに走ると、遠目に白い壁の建物が目立つ街らしきシルエットが姿を現した。Jたちは

そのシルエットが実体を帯びるまで近づくと、白いコンクリートで打ちっぱなしにされた5階建てほどのビルや直方体を敷き詰めたような街並みが見て取れる。どこもかしこも直線で構成されており、とても無機質な町だ。

――たしか待ち人に話して酒場に行くのよね?

――ああ、その通りだ。よく覚えてるな。

――高性能AIだもの。当然だわ。

J達は町人の男性に話しかけ、酒場のヒントを貰い、酒場にて白鎧の集団はヴォルクルプスの配下の兵だと情報を得た。そして酒場の客から警戒され、配下の兵たちを呼ばれる。そこでひと戦闘が発生し、J達は退散。隙を見て兵士の甲冑を奪い卸問屋へ向かった。卸問屋では、馬型ケッツァーを入手する代わりに、荷馬車の護衛を頼まれ、これを了承した。

Jは馬車の右側後方に、ロージナは左側後方に付き護衛として移動する。馬車が街の入り口まで移動すると、行きではいなかった門番の兵士達が商人を見送る。

そうして荷馬車を護衛しながらJ達はワイバーンやケンタウロス型のケッツァーを撃退しながら、廃工場内に入っていく。そこで大量のケッツァーのパーツがうねりをあげてJ達に襲い掛かり、そのパーツは巨大な人の上半身の形となってJ達を追ってくる。J達は巨人の巨腕を掻い潜り、荷馬車に攻撃が行かないように巨人の動きをコントロールして迎撃する。そうして移動していくにつれて、巨人はだんだんと体のパーツを地面によって削られていき、小さくなっていく。そしてJ達はケッツァーパーツの巨人から逃げ切り、ワイバーン達の襲撃を回避し、王城へ潜入成功。裏口へと入っていく。

そこでメイド長から情報を聞き出し、離れの塔にマウガンが幽閉されていると聞き、J達は離れの塔へ向かう。そこでウィレナ扮するメイドに会い、場面はウィレナが捕らえられているところへ移る。

ウィレナはシスネから自身がヴォルクルプスの娘であると聞き、樹上世界の人間にとっての下層世界、そこに住む人間についての知見を聞いた。そしてシスネが部屋を退室したのち、ウィレナは脱出を図る。窓から身を乗り出し、雨どいを伝いメイドの会話を盗み聞き、マウガンが捕らえられている牢を知る。そしてメイドの後をつけてメイド服を入手し、J達と会うのであった。

J、ウィレナ、ロージナ、マウガンの4人は円を囲むように座り、話し合った。そして真相を知っているであろうヴォルクルプスに会いに行くことで同意したのだった。

――マウガンだけ鎧着てないけどどうするの?

――俺やロージナと同じように鎧をはぎ取るか、メイド服に着替える。

――メイド服?マジで?

――大マジで。しかもそっちの方が着替えるまでが早い。

J、ウィレナ、ロージナ、マウガンは離れの塔の地下牢を後にする。そして螺旋階段を登り、往来している兵士に忍び寄り、鎧の隙間からパイルバンカーを打ち込んだ。打ち込まれた兵士のライフゲージは0となり絶命し、J達は堂々と廊下を走っていく。そして右手に見えるメイドの個室に入り込み、メイド服を拝領。マウガンに着せた。そこには、筋骨隆々で今にも全身のボタンや縫い目がはじけ飛びそうなマッチョなメイドが現れた。マウガンは外出用の外套を被り顔を見られないようにする。

――これで本当にばれないの?

――ああ、なぜかバレない。

その後、J達はメイドや兵士達とすれ違うが、マウガンは気づかれることはなかった。

――どう見ても不審者で変態じゃない。

そうして王城内を迷うことなく先に進み、王の間の大扉の前まで来た。

「いよいよヴォルクルプスとの御対面ね。みんな、準備は出来てるかしら?」

「はい、このマウガン、常在戦場にございますぞ。」

マウガンは腕を目の前に出し、力こぶをぎゅっと作る。すると腕に巻いてあるリボンがばつんとはじけ飛んだ。

――その格好で言われても。

「最後までウィレナちゃんについていくよ。」

「ありがとう。ロージナ、マウガン。行くわよ!」

Jは鎧を脱ぎその場に置いた。マウガン、ウィレナ、ロージナも同様に鎧や服をはぎ取り下着姿にする。そして王城内に入っていく。


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