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そしてその日の放課後俺と鮎川は案の定前田に校舎裏に呼び出された。 斉藤は自分も絶対行くと言っていたが山梨と藤岡に止められ俺も来るなと言っておいた。
「金持ってきたか?」
「んなもんあるわけねぇだろ」
「んだとコラァ!! 鮎川〜、てめぇもどうなるかわかってんだろうな?」
「ひいッ」
こんなにビビってばっかだから鮎川もこんな奴の標的になるんだよ。
「金は持ってないなら俺達用なしだろ、帰っていいか?」
「んなわけねぇーだろ」
「そうだね、んなわけないよね」
「え?」
「は? 青葉?? なんでお前が」
青葉が来てしまった、帰りの辺りに姿をくらましたからどこに消えたんだと思ってたら……
「へー、宗方もなんか用事あんの? もしかしてさっきの続きして欲しいのか?」
いやらしい手付きでえへら笑いしているこいつ見てるとぶっ飛ばしたくなってくるな。
「そうそう、私の胸揉んでパンツ見たんだもん、それ相応してもらわないとね」
「んじゃあ遠慮なく」
「うん、遠慮しなくていいよ。 はい先輩達」
「先輩達?」
青葉が言うと青葉の後ろから先輩達3人が出て来た、なんで先輩ABC(名前覚えてない)を連れて来てんだよ……
「宗方さん、いいんすか、やっちゃって?」
「うん、遠慮しなくていいってさ。 先輩も停学明けでムシャクシャしてるでしょ?」
「へぇ、じゃあ遠慮なく」
「ちょッ!? え?? なんで先輩方が宗方なんかに??」
それを聞いてビビる前田。
だよな先輩だって青葉のせいで痛い目何度も見てるってのに。
「最初は俺らもムカついてたけどさ、こういう面白い機会くれるからまぁ良いかなって」
プラス弱味も握られてるしな青葉に。
「てことで溜まってた分シバき倒してやるから」
その後……
「すいまへんでひた、もう悪ひことするのやめまふ」
「んー、なんかアッサリだったなぁ。 あ、そーだ! 丸裸に剥いて記念に写メでも撮っておく?」
「いいっすねそれ」
「おい青葉、それくらいにしとけよ。 お前いつもやり過ぎるんだから」
「うーん…… じゃあ後はそこの鮎川君だよねぇ」
青葉の視線が鮎川に移ると鮎川はビクリと肩を跳ね上げる。 つい今前田がボコボコにやられたところを見たから余計に怖いだろう。
「それもやめとけって、こいつも充分に怖い思いしたろうし」
「んもぉー! 世那君も甘くなっちゃって。 あいつの影響?」
「違うっての。 鮎川、お前もう帰っていいよ」
「う、うん!」
鮎川は逃げるようにしてその場から去って行った。