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神隠しという名の異世界転移  作者: 紫煙の作家
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調味料レシピ

No86

調味料レシピ




 朝起きてメイドのメイリーンさんに、朝食が用意されてる部屋へと案内された。そこには、アンリエッタさんが席に座りその後ろに執事のシバスさんが控えていた。


 「おはようございます、アンリエッタさん、シバスさん。昨夜はご心配かけてすみません。それと、客室をありがとうございます」

 俺は、謝罪と礼を2人に伝えた。


「おはようございます、セイジロウさん。まずはお掛けください。......体調はよろしそうですね。みんな、心配したの確かです。あまり無茶をしないようにして下さいね。それから、わたしからもお礼を....昨夜は、大変美味しい料理と楽しい時間を与えてくれた事に感謝します。ありがとうございます」


「わたしからも改めて感謝します。ありがとうございます、セイジロウ様」

「わたしも感謝します、セイジロウ様」

 アンリエッタさんと、メイリーンさんにシバスさんが頭を下げて感謝を伝えてきた。


「っ!!...頭を上げてください、皆さん。お礼の言葉は昨夜受け取ってますからっ」


 みんなは、俺の言葉を聞いてから頭を上げた。まるで、ここのシーンだけを切り取ってみたら、俺が偉いみたいに見えるから止めてくれ。


「ふふふ、朝から困らせてしまいましたね。.......メイリーン、シバス、料理をお願い」

 アンリエッタさんの指示でメイリーンさんとシバスさんが部屋から退室した後に、給仕係りが朝食持ち入れて、テーブルへと並べていく。が、


「あっ...あの、朝食にしては量が...」

 ちょっとどころか凄く多いんだけど....しかも、この料理は昨日俺が作った料理じゃ?


「これはマダラちゃんの分も含めてですよ。それと、セイジロウさんの料理を再現しました。味見をお願いしたいのですが....」

 アンリエッタさん、フットワーク軽すぎでしょ? 昨夜の今朝だよ? もう少しゆっくりでもよくない?


「ハハハ....分かりました。それと、マダラに朝食を用意してくれてありがとうございます」

「いいえ、マダラちゃんからのお願いでしたからっ! 昨夜、セイジロウさんを咥えながら運んでる時に思念でお願いされたのですよ--『明日の朝にセイジロウが作っていた料理を所望する。その礼に昼まで相手をしてやるぞ、アンリ』--って、いわれちゃってぇー!!」


 おいおい、何を頼んじゃってんのっ!?しかも、交渉が上手くねぇ? それと、気になる言葉があったよね?


「まぁ、朝食の経緯は分かりましたけど...咥えた...と聞こえたんですが?」

「えぇ、そうですよ? セイジロウさんを咥えてマダラちゃんが客室まで運んだんですよ?」


 はぃ? それって.....みんな知ってるの? てか、なんで咥えた? 背中とかで運べば良いじゃん、主を咥えて運ぶ従魔っているの?


 俺は影の中から出て床に寝転がってるマダラに思念を飛ばした。

「マダラ、なんで咥えたんだよ? 背中で良かっただろ?」

『ふん、料理をくれなかった罰じゃ。そんな主を背中に載せる背中はワレにはないぞ。引きずらなかっただけありがたく思うんじゃな!』


「セイジロウさん、マダラちゃんには私たちが運ぶと言ったんですよ? でも--『こやつの守護者のワレだ。主を運ぶのはワレの役目じゃからな....まったく、手間のかかる主じゃ』--って言って、咥えて行っちゃったんですよ」

と、この思念はアンリエッタさんにも聞こえているのか、マダラのフォローする言葉がアンリエッタさんから発せられた。


「なんだマダラ、なかなかあるじ思いなんじゃないか? 咥えるのはどうかと思うけどな...」

『ふん、あぬしからちょっと良い匂いがしたのでな、食ったら甘いかと思って咥えただけじゃ』


「こえぇよっ! うっかり噛んだら重傷だからっ! 下手したら死ぬからなっ!」

『次から気をつけるんじゃな? 食の恨みは怖いぞ?』

「........はい、気をつけさせて頂きます」

 全然、あるじ思いじゃなかったよ.....


 そんな様子を見ていたアンリエッタさんが可愛らしく笑い、

「うふふ、仲が良くて羨ましいですね!....さっ、料理が出揃いましたからいただきましょう。セイジロウさんは、ご意見を聞かせてくださいね。マダラちゃんはたくさん食べてねぇ!!」


 と、朝から大量の料理の試食会が始まった。


 ちなみに、料理を用意した後にアンリエッタ邸の料理長と給仕係り代表の2人が、昨夜のお礼を言ってきたので丁重に受けとり握手をしてから、また何かある際には頼らせてもらう事を伝えた。


△▽△△△▽△△△


 朝の試食会を終えた後は、マダラは裏庭でアンリエッタさんとゴロゴロと昼まで過ごし、俺は小部屋を借りて調味料レシピの作成をした。


 とりあえず、俺から冒険者ギルドとアンリエッタさんに渡す調味料レシピはこんな感じだ。


 カモンネーズ、タルタルソース、パンケーキの3種だ。


 パンケーキは甘味だけど....この調味料レシピを冒険者ギルドとアンリエッタさんの2人に買い取ってもらうんだ。


 昨夜の料理は全部、アンリエッタさんの料理人達に教えてあるから時間が経てば自然と昇華されていくし、メニューも増えるだろう。


 あとは、ギルドマスターとアンリエッタさんに任せて俺は、小金を稼げればいいさ。ククク、完璧だな!!


 まぁ、その交渉が難問なんだけどね....


 その後は、昼食を食べてマダラと一緒に倉庫整理をしてから、帰りにメイドのメイリーンさんに明日は休日だと伝えた。また明後日からくる事を言ってから宿へと帰った。


 そして、久しぶりにマダラの影に入ってる空魔石に魔力を補充してから眠りについた。

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