マダラ
こんばんわ、紫煙です。従魔って、問題おこしますよね?現実でも動物と話せたらたのしいですよね....
No34
マダラ
マダラと昨夜、話し合った。真剣に丁寧に速やかに問題を解決するにはどうしたらいいのか?
すでにマダラの存在を知る者達がいる。噂も広がっている。今のうちに手を打たないと、下手すればこの国で生きていけなくなる....
冒険者ギルドに着くとすぐに、フローラさんに取り次いでもらった。まずは、困った時のフローラさんから相談する事になった。
個室に案内されてアリーナさんが紅茶を用意しにやってきた。
「セイジロウさん、今度は何するんですか?」
「やぁ、アリーナさんありがとう。なんか含みのある言い方ですね?」
「だってセイジロウさんがフローラさんと話すときは絶対に何もなかった事が無いですよ?」
言われてみれば確かに....俺の手に余る案件はフローラさんに相談してたな...
「...その通りだね。今回も何かしら起こる....かな?」
「ですよね~」
「何が、起こるの?セイジロウさん」
と、フローラさんが個室にやってきた。入れ代わりにアリーナさんは、フローラさんの紅茶を用意して部屋を出ていった。
「呼び出ししてすいません、フローラさん。どうしても相談したい事がありまして....」
「はぁ、嫌な予感がするわね...出来れば別の人にしてもらえないかしら?」
「そんな釣れない事を言わないでくださいよ。私とフローラさんの仲じゃないですか?」
「関係を持った覚えはないわよ、まったく....で、今度は何したのよ?」
と、やっぱり相談を乗ってくれるフローラさんは女神だった!!
「実はですね....」
と、あの遺跡で起きた事を詳細に話した。マダラの事も、冒険者内で噂になってる魔物の目撃がマダラである可能性。
「...もう何て言ったらいいのか分からないわ。どうしてそうなるの?はぁ....何処から手を出せばいいのかしら.....」
ホントですよね。俺が逆の立場だったら絶対に嫌がらせだと思う....
「フローラさんに聞きたいのですが、召喚魔法は私がしたような、自身の血を使い召喚するのが正しいやり方なのですか?」
「わたしが知る限りでは、違うはずよ。でも、セイジロウさんは現実にマダラを召喚したのは事実....なのよね?」
「はい。呼びますか?すぐに来ます、てかいますよ。マダラ、顔だけ影から出して。」
すると、俺の足元の影からマダラの顔が出てきた。顔だけでも70~80センチはあるからかなりの迫力だ。
「きゃっ!!」
「驚きますよね....マダラ、この人はフローラさん。俺が頼りにしてる女性だ。」
『ふむ....まだ生娘じゃな。セイジロウ、孕ませるのか?』
「なんでそんな話になるんだよっ!!」
フローラさんは顔を真っ赤にして俯いてしまった。
「フローラさん、すいません。どうやら俺達とは頭の思考が違うみたいで....本当にごめんなさい。」
「.....と、とにかく!話を戻します!!いいですねっ?」
と、無理矢理に話を戻した。
「で、マダラ。思念はフローラさんにも繋がってるんだよな?」
『もちろんじゃ。造作もないわ。』
「今、俺とフローラさんでマダラが知らずに起こした問題を解決しようと話してたとこだ。まぁ、どうせ聞いてたんだろう?」
『うむ。ワレとセイジロウは一心同体じゃ。気持ち的にはな。ワレが死んでもセイジロウが亡くなる事ない。だが、逆だとワレは呼び出された場所へと戻る。』
「フローラさん、今の話は?」
「えぇ、それは知ってます。マダラ....と言いましたね。わたしはフローラです。それで、マダラに聞きたい事があります。マダラはセイジロウさんの命令を自身の意思で破る事はできますか?」
『セイジロウが命令した事は、破れない。互いの合意した場合はな』
「合意とは何ですか?」
『ワレの命を脅かすような命令だな。主に害を成すまたは、看過して危害を見過ごす命令。さらに、主の命令には従う。だが、先の事に反しないこと。最後に、自己の防衛。先の2つに反しないことだ。』
「.....そうですか。それがマダラのルールなんですね。では、セイジロウさん。セイジロウさんは、私達に反旗を翻す行動または、考えはありますか?」
「私は、ありません。誓うとしたら私自身になりますかね。神や女神という存在を否定するつもりはありませんが、信じられるのは自身だけですから....」
フローラさんはここまで話して少しの間、思考に耽った。俺はその間、マダラの頭を撫でつつ紅茶を飲んで次の発言をまった。
「.....わたしの見解では、セイジロウさん、マダラには害が無いと判断します。今までのセイジロウさんの行動は冒険者ギルド、ハルジオンの街に害をなす行動をとっていない事。マダラがハルジオンの街に住む人達に害をなしていない事で判断しました。」
『マダラ、人を傷つけてないよな?』
『うむ。害を与えてないとセイジロウに誓うぞ。』
「では、次の話に移りましょう。マダラは、セイジロウさんによって召喚され契約もされてます。セイジロウさんの召喚獣として認定してもいいと冒険者ギルドフロア長フローラが認めます。.....が、さすがにわたしの手にも余ります。上に話を持っていきますがいいですか?」
「はい、フローラさんの指示に従います。」
「...ふぅ...分かりました。後日、さらに詳しい話を聞くことになると思います。それは理解してください。」
「分かりました。お手数をかけます、フローラさん。」
「いえ、これもギルドの仕事です。マダラも話が決まるまでは大人しくしてくれるかしら?」
『セイジロウに嫌われたくないからな。大人しくしよう。して、人には害をなして無いが、街の外の化物は狩ってきたぞ。そのままにしたヤツもいるが、そやつらはワレが食しても良いか?』
『は?...化物って魔物の事か?別に食べれるのなら食べてもいいが、実物は何処にあるんだ?てか、食うの?』
『ワレが保管しているぞ。せっかくの戦利品じゃ。ワレの糧になってもらう』
『ちなみに、どんなヤツ?保管て何だよ?聞いてないぞ、マダラ。』
『こんなヤツじゃ。保管は保管じゃし言っておらんからな。』
と、マダラの影が床に広がりオークが一体現れた。
「それって....街の外で狩ったの?マダラが?」
『そうじゃ。戦力の確認ついでにな。しかし、弱すぎてどうにもダメだ。セイジロウ、他にまだ十数匹いるがどうする?』
「マダラ、とりあえず仕舞ってくれ。そして、明日からは俺の側にいろ。何もするな.....はぁ...」
「フローラさん、どうしましょう?」
「どうするって....どうするのよ?」
俺とフローラさんは二人で盛大な溜め息を吐いた。
フローラさんはすぐに今回の事情聴取を報告書にする作業に戻り、俺は自宅謹慎を自主的に行ってマダラと情報の共有を行った。
翌日、冒険者ギルドの会議室で俺とマダラの事情聴取が行われる事が決まり連絡がきた。
マダラに関する説明ですね。少しずつ掘り下げていく予定です。
ブクマ、評価ありがとうございます!