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神隠しという名の異世界転移  作者: 紫煙の作家
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プリン最強伝説

こんにちは、紫煙です。まだ、しばらく日常が続きますが、なるべく想像できるように、細かく書いてます。


それから、20話後半から少しずつ変化して行きますので、まぁ、少しだけ期待してください。


No16

プリン最強伝説





フローラさんから教わった魔力鍛練法を実施してから、2週間がたった。


結果は、バッチリだった!魔法の使用回数に持続時間の延長に威力も上がった。さらに、魔石に魔力補充で少しだが収入も増えた。


ついに異世界無双の道が開けてきた感じがヒシヒシとする....のは気のせいか?


さて、今日も1日頑張るか~!!


はい、やって来ました冒険者ギルドです。実は、魔法のおかげでプリンの増産もできた。プリンを作る過程で大変なのが、卵と牛乳の撹拌と冷却だ。


これを魔法で短縮化した。撹拌は風魔法で、冷却は風と水魔法で氷魔法へと変化させた。これで、あっと言う間にプリンの完成だ。あとは、魔冷箱で保管すればすぐに販売開始だ。それでも、プリンとハチミツプリンは各50個が限界だけど.....


魔石の依頼は小さい魔石の魔力補充を10個して大銅貨5枚だな.....宿代に充ててる。


で、ギルドの食事処での給仕係りの仕事。


わりと充実したライフワークだ。


もうこれだけで異世界生活がなりたった。定期的な収入(フライドポテトの利権有り)もあり、定期的な仕事もある。食事もそれなりに満足するレベル。


もう、俺の異世界ファンタジーは完結でよくね?


いや、街から一歩も出てねぇから....

それそろ冒険も悪くないんじゃ無いかと最近思ってるんだよな....


魔法も使えるようになってきたし、そろそろ新たな冒険に出てもいい頃では?


と考えながら、プリンの仕込みは終わりした。


「さて、どうするか.....以外と時間が余ったな。もう売り始めるか....」


てか、売り子が欲しいな...プリンの仕込みだけしたらあとは売るだけ出しな、俺が売らなくても代わりに売ってくれる人がいれば時間が作れるしな。


困った時のフローラさん。


「て、事でアリーナさん。フローラさんに取り次いでもらえますか?プリン1個で、どうですか?」

「フローラさ~ん、セイジロウさんが呼んでますよ~~!」


はやっ!!てか、声が大きいっ!!

他の受付嬢が見てるし、フローラさんの顔も苦笑いしてるし.....ごめんなさい、フローラさん。


「出来れば、静かに呼んでくれると助かりますが....」

「はい、申し訳ありません。以後、気をつけます。」


ホラ、怒られた。アリーナ、マジ許すまじ。


「では、行きましょうか。」

いつもの個室へと向かった。アリーナさんが、用意してくれたお茶を一口飲んでから本題に入った。


「で、今日はどんなご用ですか?魔法関係ですか?」

「いえ、魔法は順調です。フローラさんの助言を活かして毎日鍛練してます。読み書きもだいぶ出来るようになりましたし、写本ももう少しで終わります。数日中には借りた本をお返しします。」


「順調で何よりです。では、なんでしょうか?」

「実は、プリンの販売で売り子の相談がありまして....」

「販売はセイジロウさんの仕事だったのでは?売り子はいませんでしたよね?」


「はい、なので売り子の依頼を出したいのです。しかも、ギルド職員に。」

「......理由は、なんでしょうか?」

フローラさんがちょっと真面目な顔になった。美人が真面目な顔をすると、ちょっとキツくなるよな....


「私の時間の確保、信頼できる人材、魔法を使いたい、の3つです。」

「本音が隠せてませんが....はぁ....しばらく大人しく魔法の鍛練をしていたと思ったらコレですか....売り子の依頼は出せますけど、何故ギルド職員なのですか?」


「契約はギルドと結んでます。レシピの流出と金銭の搾取を守るためですね。レシピの流出はまぁ、食べただけじゃ分かりませんから大丈夫だと思いますけど、金銭を盗まれたりすると困ります。なので、信頼できる人材を思い浮かべるとギルド職員が良いかなと.....ついでに言うと、報酬はプリンになるんですけど....」


「.....他に頼れる方はいないのですか?」

「いなくは無いですが、みんな忙しく仕事してますし、面識の無い方は論外ですし。」

「....依頼を出すときの手数料は、硬貨を払ってもらう事になりますよ?」

「はい、それは大丈夫です。」

「では、内容を決めて依頼を出しましょ。すぐに見つかるかは分かりませんが、決まったらお知らせします。出来るだけ、毎日、ギルドに来て確認して下さい。」


やはり、依頼となれば冒険者ギルドも無下には出来ないよな....


フローラさんと依頼内容と報酬を決めて手数料を払った。今日の夜までにギルト内の職員に告知するそうだ。


ギルト職員を雇う依頼は無くはないが、まさか、販売の売り子は初めてだと言っていた。しかも、報酬が現物....

フローラさんは呆れつつも俺に付き合ってくれた。


マジでフローラさんに感謝を。


-------------------



-------------



-------


翌日、冒険者ギルドに行ったら大変な事になっていた。

プリンの売り子の依頼が女性ギルド職員の中で争いの種になっていた。


俺はすぐに個室に呼ばれ、なかば拉致監禁された。


「えっと、どういう事なんでしょうか?」

俺の目の前にはフロア長のフローラさん、受付嬢のアリーナさん、総合部のアンナさんが座っている。


アンナさんとは初対面だ。黄金色の髪をサイドテールでくくっている。フローラさんといい勝負をする美人さんだ。スタイルはフローラさんに軍配が上がる。


「初めてましてですね、セイジロウさん。噂はきいてるわよ。以外と普通ね。もっとナヨってる人か、ザ・料理人って感じを予想してたけど....婚約者はすでにいるの?」


「アンナさんっ!セイジロウさんに失礼です!今聞くべき事は違うでしょっ!」

「あらぁ、良いじゃない。フローラが熱を上げてる男性がどんな人なのか気になるじゃない?ねぇ、アリーナ?」


「わっ、私に振らないで下さい。アンナさん!話を始めましょうよ」


なんか、クセがありそうな人が出てきたな....力関係はアンナさんが一番なのか?


「それで、お話とは?まだ、状況が飲み込めないんですが?」

「あら、ごめんなさいね。実はね、あなたが出した依頼がちょっとね.....どうやら、女性職員が皆やりたがってね。まぁ、なかには男性職員もいるのだけどね。」


「はぁ、人気があって良かったです。」

「セイジロウさん、安堵してはダメです。その依頼が問題になってるんですよ?」

「えっ、何か不備がありました?」


「不備は無かったわよ、強いて言うなら浴に勝てなかった、のかしらね....アリーナ?」

「だって、プリンですよ!数量限定でなかなか手に入らないんですよ!アレを食べたら病みつきになりますよ、誰だって。」

「この通り、依頼の取り合いになってしまったのよ、あなたの依頼でね....」


あぁ、やっちまった感じか?だが、今さらじゃあ、やめますとは言えないな....


「では、どうしろと?依頼に不備がないのならギルド側で処理するべきでは?私は、ただ、販売の売り子が派遣されれば満足なんですが....」

「ごもっともな意見ね、セイジロウさん。でも、ギルドに向かって強気はいけないわよ?脅すわけじゃないけど、話し合いは心を落ち着けてするべきだわ。」


そうだな...別に俺が不利益を被ってるわけじゃないし、ギルドには落ち度もない。ただ、一つの依頼に人が集まり過ぎてるだけだ。


「ふぅ...失言でした。改めて、話を聞かせてもらえますか、アンナさん。」

「ふふ、なかなか良い男ね、セイジロウさん。どうかしら、近い内に食--」

「アンナさんっ!話をっ!」


おっ、おぅ...フローラさんが怖い.....


「ちょっと、やり過ぎちゃったわね....それでね、セイジロウさん。あなたの方で売り子を選んで欲しいのよ。」

「選ぶと言っても数人の中から.....じゃないですよね?」

「そうね、50人以上はいるわね。」

「いや、無理ですよね、それ....私の方は職員でしたら誰でも良いんですが、なんなら、アリーナさんでも...」


「ホントにっ?!やったね、さすがセイ--」

「ダメよ。それじゃ、暴動になるわ。いい、セイジロウさん。女性の恨みはプリンを出しても買っちゃダメよ。」


フローラさんが怖い顔で止めに入った。しかも、なんか上手い事言ったな....


「そうね、そんな適当に選んだらセイジロウさんの首が飛んじゃうわね。物理的に?」


何っ?!プリンで首が飛ぶのっ?!


「では、どうしろと?アンナさんはどう考えてるんですか?」

「そうね、販売日を元に戻して職員を二人に、報酬は一人プリンを各1つずつでどうかしら?セイジロウさんは売上が増えて、こちらは、職員をローテーションで交代にするわ。そうすれば、最低でも1ヶ月に一度はプリンを食べれるわ。どう?」


「.......私の手間が増えるんですけど?」

「そこは、飲んでもらえないかしら?貴重なギルド職員を販売時間だけとはいえ、あなたに拘束されるのよ?しかも、報酬は現物。互いに妥協するべきではなくて?」


別に悪いわけじゃないけど....なんか丸め込まれるのもな....


「あとは、フローラとの1日デートをつけるわよ?」

「アンナさんっ!勝手な事言わないで下さいっ!」

「あら?じゃ、アリーナにする?」

「わたしは、良いですよ!セイジロウさんが誠実なのは分かりましたし、働き者だし、料理も出来て美味しいプリンも食べれます。問題ありませんよ!!」


「って、言ってるわよ?いいの、フローラ?」

「別に、私はっ!でも.....ダメ....です」


いやぁ、恥じらうフローラさんってマジで可愛いな。本当に惚れちゃうそうだよ。


「その条件で良いですよ。プリンの販売が問題なく出来れば、こっちは満足ですし。依頼内容の変更は任せても大丈夫なんですよね?」

「えぇ、大丈夫よ。手数料も問題ないわ。依頼期間はどうするのかしら?」


「まずは、1ヶ月でお願いします。5日に一度は休みを。あとは、何かしらの事情があり販売出来ない日があった場合には、後日に報酬の倍を支払います。あとは、1ヶ月経ってから問題なければ、内容そのままで更新できますか?」


「出来るわよ、更新時には改めて手数料が掛かるけど?」

「えぇ、大丈夫です。」

「では、話はまとまったわね。フローラ、アリーナは依頼内容を変更してちょうだい。それと、ギルド内の各部署にも連絡を忘れないでね。」


ふぅ....話がまとまってよかった...


「わたしは、もう行くわね。セイジロウさん、また会いましょうね。それと、お土産を期待してるわよ?」

「はい、あとで届けるようにアリーナさんに渡しますよ。ありがとうございました。」


うん....プリン最強伝説が誕生したな...


「さて、私はどうすれば?必要なければプリンの仕込みをしたいのですが?」

「はい。話は以上ですから、セイジロウさんは仕事に戻ってもらって構いません。ありがとうございました。」


「セイジロウさん、デートしたくなったら言ってくださいね。」


「ハハ、あまりからかい過ぎると本気になっちゃいますよ?では、失礼します。」


さてと、ささっとプリンを仕込んでやるべき事をやりますか....



ちゃんと、あとでアンナさんにプリンとハチミツプリンをやったよ.....

あと、フローラさんとアリーナさんにもね。


食べ物の怨みは恐いからな...


次の投稿は、21時になります。

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