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神隠しという名の異世界転移  作者: 紫煙の作家
104/226

泳ぎは苦手?

No104

泳ぎは苦手?




 アンリエッタさんの製作した魔導具【エールサーバー】は、一躍人気になった。鉄板焼きで焼いた肉や魚介類を食べて、冷たいエールをキュッと喉に流し込む。


 エールが苦手な女性達には冷たい果実酒が渡され、ワイワイと喋りつつも鉄板焼きを楽しんでいた。


 俺は鉄板焼きで肉を焼いてるマレルさんに話しかけた。

「マレルさん、随分と様になってきましたね」


「おぅ! 料理人さん達にみっちり教えてもらったからなっ! ほらっ! 焼けたからマダラに持っていってやれよっ。これから、マダラが捕ってきた魚介類も焼くからその時に来いよ! あと、冷たいエールは最高だぜっ。ありがとなっ!」


 陽射しの下で鉄板焼きをしてるんだ。水分は必要だし、冷たいエールは最高ですよねっ!


「そうですか、良かったですよ。お肉ありがとうございます。まだ、エールはたくさんありますから、温くなったり飲みたくなったら自由に飲んでくださいね!」


 他の料理人さん達や、シバスさん達にもエール片手にしてるから受けは良さそうだな。女性達の反応はどうかな?


「シンディさん、冷たいエールはどうですか?」

 次に女性の反応を聞くために、ギルドの受付嬢のシンディさんに話かけた。

「セイジロウさんっ! もう最高ですよ!鉄板焼きで食べるお肉や魚介類が美味しいですし、天ぷらもまた食べれましたし」


「そうですか、それは良かったです。今日は新しい魔導具のお披露目を兼ねた食事会ですから、楽しめるだけ楽しんでけださい」


「はいっ! それと、セイジロウさん? あの魔導具は口止めとかしてます?」

「いえ、私は特に何も聞いてませんが? 何か問題あるんですか?」


「それはありますよっ! 今までこんな魔導具は無かったんですから! アンリエッタ様が新しい魔導具を公式に発表したら、それなりの騒ぎは起きますよ。その情報を事前に知りながらギルドに報告してなかったなんて分かったら.....なので、魔導具の情報はギルドに話しても良いですか?」


「それを私に聞かれても.....一応その辺はアンリエッタさんに聞いてみて下さい。アンリエッタさんは、錬金術ギルドに魔導具の登録をしてから発表するそうですから。もし勝手に冒険者ギルドが情報を漏らしたと知ったら....私がシンディさんの立場ならアンリエッタさんと話はしますよ?」


「でっ、ですよねっ! 分かりました! すぐにアンリエッタさんと話をしてきます」

 シンディさんは、慌てた様子でアンリエッタさんのいる方に足早に向かっていった。そんな姿を呆けて見てると背後から声をかけられた。


「セイジロウさん!」

「んっ?....あぁ、レイラさん。どうしました?」


「どうしましたって.......お礼を言いに来たんです。今日は楽しい食事会に呼んで下さってありがとうございます」

「いえ、どういたしまして。前日は良い買い物が出来ましたから、そのお礼ですよ」


「ふふふ、利益ばかりを得てしまって恐縮しちゃいますよ。それと、この冷たい果実酒には驚きました」

 アンリエッタさんはエール樽だけでなく、果実酒の樽も用意しておいてくれたらしい。女性には、エールより果実酒の方が飲みやすいからだろうな。


「はは、今日の目玉ですからね。まだ出来たばかりの魔導具なんですが、近い内に売りに出されるはずですよ。まだ、量産は難しいですし、価格も高いですが飲食店を中心に販売するとは聞いてます」


「そうなんですか? なら、これから暑くなる時期にはちょうど良いですね。天幕で陽射しを遮っているとはいえ、暑さは感じますし喉も乾きますから」


「はい、すぐそこまで火水季が近づいてますからね」

「あと半月もしたら本格的な火水季ですよ。外仕事の方にこの冷えたお酒は堪らないでしょうね」


 確かに....でも、室内で飲むならあまり問題はないけど、屋外となると問題が出てくるんだよな。あまり、長い時間は冷たさがもたないから....あとで、アンリエッタさんに相談してみようかな...


「あとは海に入って海水浴とかも良いですよね。レイラさんは泳いだりするんですか?」


「えっ? 海には魔物がいますし泳いだりしませんよ。それに、服を着たままじゃ泳げませんよ....漁師や船乗りは別ですけど。セイジロウさんは泳げるんですか?」


 なっ、なんと...まさか海水浴をしないなんて.......って、よく考えたらそうだな。誰が魔物がいる海で泳ぐんだよ? 別に泳ぐだけなら川とか湖とかでも良いわけだし....


 となると、水着が無い....よな? 薄着の衣服とかはあると思うけど、前の世界のような水着ないか....俺もメイン通りの店では見かけなかったしな.....


「レイラさん、ちょっと聞きたいのですが泳げる人は珍しいのですか?」

「そうですね....船乗りは以外の一般的な人達だと珍しいと思いますよ。川や湖で潜るくらいは小さい時にした事はありますけど....泳ぐとなると多分出来ません」


「なら、火水季になって海で遊んだり泳いだりとかはしないのですか?」

「はい、浜辺で遊んだり散歩したりとかする人はいますが、海には入りませんよ」


 やっぱりかー....水着美女が見れないのか...しょうがないよな...魔物がいる海で下着のような姿で海に入る事なんてしないよな.....水着かー.....



 ちなみにこの世界の下着は、ブラジャーは基本無いから柔らかい布を巻くか、肌着を着てるそうだ。パンティの代わりは前の世界にある女性用ボクサーパンツか、局部だけを隠す超際どいティーバッグらしい。

 ソースはハルジオンの娼婦ね。


 そういえば、水中を活動できる種族の話をアスタロスのスベンさんが居るって言ってたよな? あの人達はどうしてるかな....


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