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プロローグ4

「転生について説明するわね」


「うん」


「これからあなたに転生してもらうのは【アガリス】という私が創造神の世界、別名【魔法世界】よ」


「魔法世界?」


「そう、君がいた世界とは違って科学ではなく魔法が発展した世界よ」


「魔法か、楽しみだな」


「そしてその世界には七つの国が存在するの」


「七つの国…」


「【エルドール王国】、【ゲルン帝国】、【セレスティーナ教国】、【ロック王国】、【グラス王国】、【オリビア獣国】、【魔国】の7つよ」


「どんな国なんだ?」


「エルドール王国は人族が暮らす国で、竜を崇拝しているの、それと奴隷を禁じていて他種族とも仲がいいわね」


「他種族?」


「そうよ、アガリスには人族の他にエルフ族、ドワーフ族、魔族、獣人その他にも色々な種族がいるの」


「なるほど」


「次はゲルン帝国ね。ここは実力が全ての国で奴隷もよくて、他種族を蔑んでいるわね。そして戦争が好きな国ね」


「あんまりいい国じゃない?」


「確かにそうね、だけど実力がある人が多いから大きな災害や魔物の侵攻などがあった時は助けてくれる頼りになる国でもあるわね」


「ふーん」


「セレスティーナ教国は名前の通り、創造神である私を進行している宗教の国。他種族を悪としているところがあるのよね」


「教国…」


「そう、あなたが殺されたのもこの場所」


「そうか、次は」


「ロック王国。ここはドワーフ族が住んでいる国で鉱山があって鍛治が盛んな国よ」


「武器とかを作っているのか」


「そうね、武器を買うならここで作られたものが一番よ」


「なるほどね」


「次はグラス王国、ここはエルフ族が住んでる国で世界樹が生えている国でもある」


「世界樹?」


「そう世界樹、私がこの世界を生み出した時に自然に生えてきた大樹で私もよく知らないのよ」


「そうなのか」


「オリビア獣国は名前にもある通り獣人が住んでる国で世界最大の武道会がある国よ」


「武道会?」


「魔法や剣技で最強を決める大会よ」


「いつか参加してみようかな」


「いいわね、次は魔国。ここは魔族が住んでいる国よ」


「魔族、それは魔王と関係あるの?」


「いいえないわ、魔族は魔族で、魔王に関係があるのは魔人と言われているの」


「魔人…」


「そして魔人は魔族と似たような容姿になることが多いから魔族は多くの人に嫌われているわね」


「似ているだけで嫌われているのか」


「でも魔人か魔族は見分けるのが難しいから仕方ないのよね」


「そうなのか」


「そうなのよ、さてここからが本題よ」


「なに?」


「君にはこの中のエルドール王国のカザドール辺境伯家の次男に転生してもらうわ」


「カザドール家…」


「見ていたけどとてもいい家族で領民からも信頼されていてとても良い領主よ」


「なら良かった」


「3歳になった時に記憶が戻るからそのつもりで、そして君には魔王と戦ってほしい」


「魔王!なんでだ!死んだんだろ!」


「確かに1000年前の、邪神がいた頃の魔王は死んだ、だけど新たな魔王が最近では100年単位で復活しているの、次に復活するのは恐らく君が10歳ぐらいの時ね、勇者の召喚もあるだろうけどそれでも不安だからあなたにも行ってもらいたいの」


「分かった、任せてくれ」


「ありがとう。それとこれは個人的なお願いなんだけど…」


「なに?」


「私と今度は結婚してほしいの」


「え?ごめんもう一回言って」


「だから私はあなたが好きなの。邪神の生まれ変わりなのもあるけどそれ以上に私がこんなに自由に話せる人はいなかったから」


「え!で、でも、俺なんか」


「そうやって自分を卑下するのは邪神に似てるけどそういうところは私は嫌い」


「ご、ごめん」


「もっと自信を持っていいのよ。あなたはあの邪神の生まれ変わりなんだから」


「でも」


「それでも!私はあなたが好きなの。話した時間は短くてもあなたの地球での生き方を見たし、私はあなたと一緒に居たいの!邪神が死んだ日から私の目に映るのは暗い景色だけだった、だけどあなたと出会って、話して、一緒に居て、私はあなたと居たいと思った、また景色が明るくなった!だから!」


(ここまで言ってくれたんだ、俺も言わなきゃな)

「わ、分かった。でも俺にも言わせてくれ。俺も夢で見た時から好きでした。結婚してください」


「っ!はい、喜んで」


この日俺は昔からの思い人と結婚した。

まぁまだ色々な事情で婚約者だが。



「ねぇ、たまにでいいから教会に来てくれない?」


「いいけどどうして?」


「教会からなら私はあなたと話す事が出来るの」


「本当!なら絶対に行くよ!」


「そしていつか教国に来て欲しいの」


「教国に?」


「そこからなら私は顕現する事が出来るの、あなたと向こうで一緒に過ごしたいから」


「分かった。必ず迎えに行くよ」


「ありがとう。それと婚約者は私の他にも沢山作ってね」


「え!?な、なんで?」


「あなたの力はこの世界の神の中で最強なの、そして結婚した場合はどんな種族の人でも種族が神へと変わる。

神に寿命は存在しない、そして後天的に神になった人は神にしてくれた人からの力を分け合うことになるの、あなたの力はとても強いから沢山居ないと多分肉体が耐えられないから沢山の人を婚約者にしてね」


「が、頑張ります」


「最後に私と私の他の神々からあなたに加護をあげるから楽しみにしていなさい」


「分かった」


「じゃあそろそろ時間だからアガリスに送るわ」


「ああ、行ってくるよ」


「行ってらっしゃい、んっ」


「今のは」


「行ってらっしゃいのキスよ、してみたかったの」


「このキスで俺は向こうでも頑張れるよ」


「頑張ってね。いつでも見てるわ」


「おう、すぐに教国に迎えに行くから待っててくれ」


「うん」


「じゃあ行ってきます」


「行ってらっしゃい」


そして零は光に包まれ消えた。



「あなたの人生が沢山の幸せで溢れますように」



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