17年間
クリスタルのような日差しが木々を照らし、葉がエメラルドグリーンに輝いている。「きれいねぇ」助手席に乗っている母が呟いた。すると、姉は「そうだね」と笑顔を爽やかな声にのせて母に返答した。姉は罪悪感とういものを持っていないのだろうか。「着いたぞー」ぼんやりとしていると、父の大きな声が鼓膜を揺らした。すると、姉はゆっくりと車から降りて、深呼吸をした。私とは似ていない姉の目は自然を前に輝かせていた。「どうしてここが良かったの??」と私が尋ねると、姉は内緒といった。ここは都内から2時間離れた田舎だ。いうならビルが木に変わった様に木々がたっている。姉はからだが弱く、田舎で2年間の生活の生活権を医者から得た。そのため、私たち4人ははるばる都心からやって来たのだ。姉のことは嫌いではない。だか、都心でイケてる女子高生のままでいたかったことは姉も知っているだろうに。そう考えると今回の引っ越しは私にとって良いものであるとは決していえないのだ。「あいか~~ご近所さんに挨拶おねがーーい」遠く離れた所から母の声が聞こえた。そして、母からクッキーの入った袋と地図受け取った。どう考えてもここは近所ではないのでは....と思わせるような家々。「日がくれるまでには帰ってくるのよ。」そうできたらいいけど。森をぬけ、木々の間を通り、家から家へと向かう。爽やかな風が、木々たちの魅力をひきだす。風鈴のようにのように風になびく葉たちは、まるで、生きているかのようだった。「最後の1件だ‼」たどり着いたのは、豪邸のようなきれいな家だった。その家には架け橋があった。家と森を繋ぐ掛け橋が。そこに、川が流れていた。いや、川ではない。ダイヤモンドだ。ダイヤモンドが敷き詰められたように輝いていた。「きれい。。」手を伸ばすと、腕からするするっと何かが滑って「ぽちゃん」と音をたてて落ちた。「あ!」新作のブランドの腕時計だった。2日後に誕生日を控えた私に、早めに買ってもらった腕時計だった。ショックを隠しきれないまま家の人にクッキーを渡し、家に向かおうとした。しかし、森は私を覆い、道を隠した。家に帰ることが出来ないままただ歩いていた。8時くらいだろうか、時計を落としたため時間がわからなかったが、そのくらいの時だった。虹色の輝く光がすこし向こうの方の木を照らした。




